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第24話 シオンの想い
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走って行く華奈を見たシオンには、まるでスローモーションのようにその様子が見えていました。
そして全身が、心臓までもが冷たく凍るような感覚におそわれます。
このままでは華奈も男の子も、トラックに跳ねられてしまう、と──
「力全部使ってもいい! 俺自身が消えたってかまわない! だから──」
そう叫んだシオンは、力を使って元の大きさに戻りました。そして、空間を移動してトラックがぶつかる直前に、華奈と男の子を抱きしめて、横断歩道の反対側、安全な歩道の真ん中へと飛びました。
トラックは、急ブレーキをかけ、横断歩道を少し過ぎた所で止まりました。悲痛な叫び声を上げた親たちが駆け寄ろうと走り出したその瞬間、天から光が降り注ぎ、辺り一帯を包みます。すると不思議なことに、叫び声も、鳥の鳴き声も、風の音さえもが聞こえなくなりました。
「華奈……大丈夫か……?」
シオンが、肩で息をしながら聞きました。
「……し……シオン……」
シオンの腕の中で、華奈は小さな男の子を抱きしめたまま震えていました。トラックにひかれたと思っていたからです。
華奈が大丈夫そうだとわかったシオンは、抱きしめる力をゆるめて、華奈の顔が見えるくらいに離れて言いました。
「なんで……こんな危ないことしたんだ!」
「ご……ごめんなさい……!」
恐怖で青ざめていた華奈の顔に赤みがさし、その頬には涙が流れてきました。
「助けてくれてありがとう……」
その時「ん……」という声が聞こえて、華奈は抱きしめていた男の子のことを思いだしました。
「その子も無事みたいだな、気は失ってるけど」
男の子からはスゥスゥという寝息が聞こえてきます。
腰が抜けてしまって立てない様子の華奈の代わりに、シオンはその少年を歩道横にあるベンチに寝かせました。そして座り込んでいる華奈に手を差し出します。
「立てそうか?」
「うん、なんとか……ありがとう」
華奈はシオンの手を取り、なんとか立ち上がりました。
「ところで、大きくなったままで、力は……大丈夫? 私を助けたことで、また減っちゃったんじゃない……?」
頑張って良いことをして力をためてきていたのに、華奈を助けるためにシオンは力を使ってくれました。それは、決して簡単なことではなく、きっと沢山の力を使ってしまっただろうと華奈は心配しました。
「それは……」
シオンは不思議そうな顔をしながら自分の両手を握ったり開いたりして、何かを確認します。ですが、シオン自身にも何がどうなっているのかわかりませんでした。
空間を飛ぶのに、しかも二人を連れての移動で、とても沢山の力を使ったはずなのに。小さくなるどころか、コレまでよりも、ずっと強いエネルギーを自分の中に感じていました。
「俺にもよくわからないんだ……」
その時のことです。華奈が手に持っていたペンダントからパキンという音が――――
そして全身が、心臓までもが冷たく凍るような感覚におそわれます。
このままでは華奈も男の子も、トラックに跳ねられてしまう、と──
「力全部使ってもいい! 俺自身が消えたってかまわない! だから──」
そう叫んだシオンは、力を使って元の大きさに戻りました。そして、空間を移動してトラックがぶつかる直前に、華奈と男の子を抱きしめて、横断歩道の反対側、安全な歩道の真ん中へと飛びました。
トラックは、急ブレーキをかけ、横断歩道を少し過ぎた所で止まりました。悲痛な叫び声を上げた親たちが駆け寄ろうと走り出したその瞬間、天から光が降り注ぎ、辺り一帯を包みます。すると不思議なことに、叫び声も、鳥の鳴き声も、風の音さえもが聞こえなくなりました。
「華奈……大丈夫か……?」
シオンが、肩で息をしながら聞きました。
「……し……シオン……」
シオンの腕の中で、華奈は小さな男の子を抱きしめたまま震えていました。トラックにひかれたと思っていたからです。
華奈が大丈夫そうだとわかったシオンは、抱きしめる力をゆるめて、華奈の顔が見えるくらいに離れて言いました。
「なんで……こんな危ないことしたんだ!」
「ご……ごめんなさい……!」
恐怖で青ざめていた華奈の顔に赤みがさし、その頬には涙が流れてきました。
「助けてくれてありがとう……」
その時「ん……」という声が聞こえて、華奈は抱きしめていた男の子のことを思いだしました。
「その子も無事みたいだな、気は失ってるけど」
男の子からはスゥスゥという寝息が聞こえてきます。
腰が抜けてしまって立てない様子の華奈の代わりに、シオンはその少年を歩道横にあるベンチに寝かせました。そして座り込んでいる華奈に手を差し出します。
「立てそうか?」
「うん、なんとか……ありがとう」
華奈はシオンの手を取り、なんとか立ち上がりました。
「ところで、大きくなったままで、力は……大丈夫? 私を助けたことで、また減っちゃったんじゃない……?」
頑張って良いことをして力をためてきていたのに、華奈を助けるためにシオンは力を使ってくれました。それは、決して簡単なことではなく、きっと沢山の力を使ってしまっただろうと華奈は心配しました。
「それは……」
シオンは不思議そうな顔をしながら自分の両手を握ったり開いたりして、何かを確認します。ですが、シオン自身にも何がどうなっているのかわかりませんでした。
空間を飛ぶのに、しかも二人を連れての移動で、とても沢山の力を使ったはずなのに。小さくなるどころか、コレまでよりも、ずっと強いエネルギーを自分の中に感じていました。
「俺にもよくわからないんだ……」
その時のことです。華奈が手に持っていたペンダントからパキンという音が――――
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