女勇者がクズ過ぎて皆逃げ出したい

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旅の準備に時間かかりすぎだしいい加減にしろと言いたい

イケメンで気絶しそうだが女勇者には関わりたくない

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 食事が終わり私は部屋に戻る途中でウィル様に呼び止められた。

「あ…突然すまない…リリイさん…」
 何か思い詰めた顔をしているイケメンに

「あの…どうかしましたか?」
 と聞くと

「単刀直入に言う!君はこの旅に納得しているのか?」

「え?」

「あのクソ女勇者の護衛とか俺は死んでも嫌だと正直思っている!」
 うわぁー、まぁメイカを見るウィルさんの目つきは虫を見る様だったけどここまでとは…。

「正直あんな女より君を護衛した方がよほど気分がいい!あのクソ女を守るという王命さえなければ!」
 ええっ!私?あ…でもよく考えたらこのPTに女の子は他に私しかいないもんね。するとガシっと手を握られて真っ直ぐに見つめられた。やめてよ!イケメンに見つめられるとか今日2回目なんだけど!

「そこで話があるんだが、国を出たら俺と逃げないか?しばらくは冒険者ギルドで仕事でもして金を貯めることになるが。俺の代わりに他の騎士たちが派遣されるだろうしな。他のメンバーには悪いが囮になってもらい俺たちは逃げよう!あー…このことは他のメンバーには内密で頼む!」
 と言われた。ひえええ!それってつまり愛の逃避行?いや違う勘違いするな私!赤くなっているとウィル様がハッと気付いて手を離した。

「す、すまない…つい…君がかわい…いや!君に危ない目にあって欲しくないこそだから!」
 と言い赤くなる。

「あ、はい…私もあのクソ…いえ、メイカさんはとても勇者とは言えなくこのままでは私達は犬死するだけなので逃げた方が賢明な判断です」
 するとウィル様がパァっと明るい笑顔になる。だからイケメンの笑顔は血ぃ吐きそうになるくらいだからやめて。

「リリイさんは俺が守るから心配するな!」
 去り際に気絶しそうなくらいときめく台詞と共に彼は自分の部屋に戻って行った。

 私も里から召集されていて疲れていたので早く眠ろうと部屋に戻る途中で視界にあの女勇者メイカが見えた。うわっ!ヤバイヤバイ!
 私は咄嗟に近くの柱に身を隠した。

 何やってるのかな?迷ったとか?広いお城だから迷うのは判るが声をかけたくない!
 メイカは四角いものを持っている。

「あーやっぱり使えねーし!電波ないから無理?まぁ異世界だし?チックショー弟にドラマ録画しといてって言おうとしたのに!勇者の力とかで繋がれよ!」
 そんなにすぐ力とやらが繋がったら魔王なんかとっとと倒して欲しいんですけど?

「ってあれ?ここどこ?ヤバッチ!迷った?誰かいないの?メイドとか?」
 たぶんメイドも隠れたんだろうな?普通なら異世界から来た勇者なんてVIP待遇されてもいいのに見事に周囲に人がいない。

 つまりそう言うこと。見かけてもこの勇者に声をかけるものはいない。
 王様と王妃様、大司教様たちも話が終わったらさっさと引っ込んで行ったし。

「おーい誰かー!いないのー?部屋どこよー?寝れないじゃーん!まじかよー!この城最悪ー!国王もまじで私に誰かつけろよ!気遣いなしかよ!」
 と一人でブツブツ言っていた。悪口が聞こえたのか廊下の向こうから宮廷魔術師エリオット・マリオン様がやってきた。マリオン様は黒髪の長髪を編んで後ろに垂らし美しい装飾の黒いローブを着こなした美形な20代後半の方だった。

「誰だ!国王の悪口を言っているのは!」
 はい、先生こいつです。女勇者メイカです。と言いたくなる展開だ。
 しかしエリオット様を見るとメイカは

「おおーさっきの人だよね?あたし迷っちったから部屋まで送ってくんない?広過ぎるっしょ?ここ!」

「あ…ああ勇者さんでしたか…ちっ…」
 気のせいか舌打ちしたよエリオット様。

「部屋はそこを真っ直ぐに行って階段を上がり左に曲がってさらに東の扉の奥の突き当たりを右へ行った所に豪華な部屋がありますのでそこです」

「ややこしい!もう連れてけよ!」
 まぁ確かに分かりにくいが豪華な部屋で良かったじゃないの。

「…分かりました…仕方ないですね」
 とエリオット様は杖を出して勇者に向けると呪文を呟いた。

「エレカーレ」
 勇者はシュンっとその場から居なくなった。エリオット様が転送魔法で部屋まで送ったのだ。

「はぁー全くなんて女を呼んでしまったのか…。女神の加護さえ見えない。何してるんだ女神は?あーもう寝る前に嫌なもの見た!ちょっと酒場で飲んでくか!エレカーレ!」
 と自分にも転送魔法をかけエリオット様は消えた。
 皆メイカと関わりたくないんだわ。はぁー。
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