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美少年と命乞い
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「ひいっ!ひいいっ!死ぬ!!も、もうダメだわ!!」
後ろから黒い狼達が追いかけてきているが、もうすぐに追いつかれて死んでしまう!!
「なんで、転生したばかりでまた死ななきゃいけないのよー!!」
と私は必死こいてボロボロの服で、足は裸足で駆けていた。傷だらけだし、痛いし、もうほんと無理……!
そして木の根にひっかかり、派手に転んだ。
あ、詰んだ。
目の前に迫る狼の魔物達。ブラックウルフ……。
「まんまのネーミングにまんまバッドエンドじゃない!!
せめて美味しく食べなさいよね!!あんた達!!」
私は覚悟を決めて決め目を瞑った。
ブラックウルフの足音と唸り声が近づく。
めっちゃ痛いだろうな。
と自分が、食われる痛みを想像していると……。
「ブレイズアロー……」
と気の抜けた声がして、私の前に黒いローブを着た15歳程の男の子が魔術を放った!
炎の魔術でその名の通り炎の矢みたいなのが無数にブラックウルフに向かっていき、狼達は逃げた。
……。
助かった!?
「あ、あの……」
男の子がくるりとこちらを振り向いた。
私は強豪した!
そこにはまつ毛は長く、空色の澄んだ綺麗な瞳に、鼻はスッと伸びて、薄い唇、少し青白い肌、黒い髪の美少年が!!美少年が立ってこちらを見ていた!!
ひ、ひひひいああ!
人生でこんな美少年に間近でジーと見られたことのない私はつい、とち狂って
「みみみみ、見ないでええええ!!」
と叫び、バタンと疲れと共に気を失った!!
「え、何この人……」
と言う声が聞こえた様な気がした。
*
目がようやく覚めた。
「うう……」
ここは?
ログハウスみたいな木の作りの家に私は寝ていた。
「あ、起きた……。罪人女」
と先程の美少年がこちらへ来た。
「き、君が私を助けてくれたの?」
と言うと美少年は
「助ける!?はあ?外で犬がうるさいから追い払っただけ。たまたま貴方がいた」
と言う。
え、犬!?
ああ、ブラックウルフのことよね?
「あの、助けてくれてありがと」
ともう一度言うと、ムッとして
「だから助けたんじゃない!罪人女!うちの庭先で勝手に死なれても臭くなるから、家に運んで人体実験しようとしてただけだよ!
どうせ罪人なんだから色々と玩具にしてもいいよねぇ?
脳をいじくり回してみたり、言うことを聞く人形の様にしてみたり、ひひ」
とサイコみたいなこと言い出した!
カッコよく助けてくれた美少年じゃなかった!!
そう言えば手枷がまだついたままだし、まだ、身体中痛かった!治療くらいしてよ!!
そもそも私は罪人女と呼ばれている。
「あ、あの……。助けてください?」
と一応聞いてみた。
「嫌だよ。何で僕が罪人を助けなきゃならないの?」
と言う。
もっともだー!!
小説では散々ヒロインイジメ倒してたんだもんなー、いびったり、複数のゴロツキを雇い、ヒロインを襲わせたり、怪我をさせたり、毒とか盛って殺しかけたりもしたし、王太子も怒るよねーー!!
全くとんでもねー女だわ。
【ヴィクトリア・フォン・マーテラー】
まあ、覚醒したの刑執行された後だけどーーー!!
「あ、あの!た、助けてくれたら美味しいご飯とか作ってあげるよ?」
と言ってみた。しかし美少年は
「ご飯?バッカじゃないのおおー?そんなもん要らないよ!罪人女!!
死ぬだけのクソ女に慈悲は持てない。何したか知らないけど、こんな森に捨てられるなんてよっぽどのことをしたんでしょ?
ああ、よく処刑の為にここを使う貴族や王族も多いからね!」
と言われてしまう。
その通りですうううう!
「えーと、助けてくれたらその、肩も揉んだり掃除したり洗濯したり家事頑張ります!!」
と言うが白けた目で美少年は
「そんなの自分でできる。僕、ここで1人で数年生きてるし。命乞いは見苦しいよ、お姉さん」
と言う。
で、ですよねー!ちょっと自分でも見苦しいなって思ったよ!!
「ふふぁああああん!!ごめんなさい!私が悪かったから殺さないで!変な洗脳実験しないでえええ!!なんでもするからあああ!!お願いしますうううう!!
生きる為には君のケツでも拭きますのでえええ!!」
と命乞いをした。
「キモッ」
と引いた美少年。
そりゃそうだ。
だが私には命乞いするしかもう無いんじゃい!!
「やだやだやだよお!!また死ぬの、痛いのもうやだよお!!2回も死にたく無い!!
私の死は穏やかに年取って寿命で子供達や孫に囲まれて温かく天国に行きたいの!!ひいいいいん!!」
とボロボロと泣いて年下美少年に呆れられた。
「罪人のくせにうるさいな。やっぱり外に放置しておくべきだったよ」
と美少年が言う。
「お、お願い!せ、せめて1日!後、1日でいいから生きさせて!!
私、前世の記憶戻ったのついさっきで、処刑後にやっと思い出して……」
と泣きながら言うと
「前世?そう言えば2回目がどうとか言ってたね」
と興味を持った!!
「そう!前世の記憶あるの!!し、知りたいでしょ!!わ、私は別世界の人間の生まれ変わりなの!!」
と言うと美少年は
「ふーむ、じゃあその話を聞いたら、好きに脳とかいじくり回しちゃおう」
と恐ろしいことを言った。
後ろから黒い狼達が追いかけてきているが、もうすぐに追いつかれて死んでしまう!!
「なんで、転生したばかりでまた死ななきゃいけないのよー!!」
と私は必死こいてボロボロの服で、足は裸足で駆けていた。傷だらけだし、痛いし、もうほんと無理……!
そして木の根にひっかかり、派手に転んだ。
あ、詰んだ。
目の前に迫る狼の魔物達。ブラックウルフ……。
「まんまのネーミングにまんまバッドエンドじゃない!!
せめて美味しく食べなさいよね!!あんた達!!」
私は覚悟を決めて決め目を瞑った。
ブラックウルフの足音と唸り声が近づく。
めっちゃ痛いだろうな。
と自分が、食われる痛みを想像していると……。
「ブレイズアロー……」
と気の抜けた声がして、私の前に黒いローブを着た15歳程の男の子が魔術を放った!
炎の魔術でその名の通り炎の矢みたいなのが無数にブラックウルフに向かっていき、狼達は逃げた。
……。
助かった!?
「あ、あの……」
男の子がくるりとこちらを振り向いた。
私は強豪した!
そこにはまつ毛は長く、空色の澄んだ綺麗な瞳に、鼻はスッと伸びて、薄い唇、少し青白い肌、黒い髪の美少年が!!美少年が立ってこちらを見ていた!!
ひ、ひひひいああ!
人生でこんな美少年に間近でジーと見られたことのない私はつい、とち狂って
「みみみみ、見ないでええええ!!」
と叫び、バタンと疲れと共に気を失った!!
「え、何この人……」
と言う声が聞こえた様な気がした。
*
目がようやく覚めた。
「うう……」
ここは?
ログハウスみたいな木の作りの家に私は寝ていた。
「あ、起きた……。罪人女」
と先程の美少年がこちらへ来た。
「き、君が私を助けてくれたの?」
と言うと美少年は
「助ける!?はあ?外で犬がうるさいから追い払っただけ。たまたま貴方がいた」
と言う。
え、犬!?
ああ、ブラックウルフのことよね?
「あの、助けてくれてありがと」
ともう一度言うと、ムッとして
「だから助けたんじゃない!罪人女!うちの庭先で勝手に死なれても臭くなるから、家に運んで人体実験しようとしてただけだよ!
どうせ罪人なんだから色々と玩具にしてもいいよねぇ?
脳をいじくり回してみたり、言うことを聞く人形の様にしてみたり、ひひ」
とサイコみたいなこと言い出した!
カッコよく助けてくれた美少年じゃなかった!!
そう言えば手枷がまだついたままだし、まだ、身体中痛かった!治療くらいしてよ!!
そもそも私は罪人女と呼ばれている。
「あ、あの……。助けてください?」
と一応聞いてみた。
「嫌だよ。何で僕が罪人を助けなきゃならないの?」
と言う。
もっともだー!!
小説では散々ヒロインイジメ倒してたんだもんなー、いびったり、複数のゴロツキを雇い、ヒロインを襲わせたり、怪我をさせたり、毒とか盛って殺しかけたりもしたし、王太子も怒るよねーー!!
全くとんでもねー女だわ。
【ヴィクトリア・フォン・マーテラー】
まあ、覚醒したの刑執行された後だけどーーー!!
「あ、あの!た、助けてくれたら美味しいご飯とか作ってあげるよ?」
と言ってみた。しかし美少年は
「ご飯?バッカじゃないのおおー?そんなもん要らないよ!罪人女!!
死ぬだけのクソ女に慈悲は持てない。何したか知らないけど、こんな森に捨てられるなんてよっぽどのことをしたんでしょ?
ああ、よく処刑の為にここを使う貴族や王族も多いからね!」
と言われてしまう。
その通りですうううう!
「えーと、助けてくれたらその、肩も揉んだり掃除したり洗濯したり家事頑張ります!!」
と言うが白けた目で美少年は
「そんなの自分でできる。僕、ここで1人で数年生きてるし。命乞いは見苦しいよ、お姉さん」
と言う。
で、ですよねー!ちょっと自分でも見苦しいなって思ったよ!!
「ふふぁああああん!!ごめんなさい!私が悪かったから殺さないで!変な洗脳実験しないでえええ!!なんでもするからあああ!!お願いしますうううう!!
生きる為には君のケツでも拭きますのでえええ!!」
と命乞いをした。
「キモッ」
と引いた美少年。
そりゃそうだ。
だが私には命乞いするしかもう無いんじゃい!!
「やだやだやだよお!!また死ぬの、痛いのもうやだよお!!2回も死にたく無い!!
私の死は穏やかに年取って寿命で子供達や孫に囲まれて温かく天国に行きたいの!!ひいいいいん!!」
とボロボロと泣いて年下美少年に呆れられた。
「罪人のくせにうるさいな。やっぱり外に放置しておくべきだったよ」
と美少年が言う。
「お、お願い!せ、せめて1日!後、1日でいいから生きさせて!!
私、前世の記憶戻ったのついさっきで、処刑後にやっと思い出して……」
と泣きながら言うと
「前世?そう言えば2回目がどうとか言ってたね」
と興味を持った!!
「そう!前世の記憶あるの!!し、知りたいでしょ!!わ、私は別世界の人間の生まれ変わりなの!!」
と言うと美少年は
「ふーむ、じゃあその話を聞いたら、好きに脳とかいじくり回しちゃおう」
と恐ろしいことを言った。
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