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レンガ職人にお色気作戦
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「スライムも手に入ったし、後は職人にお願いする?ラルフきゅんが薬を売ってお金を稼ぐなんて大変だわ。
私が何とかしないと!」
と意気込んだ。美少年に稼がせるなんて年上としていいところを一つも見せていない。私は手鏡を出して見た。
美しい。
流石悪役令嬢、【ヴィクトリア・フォン・マーテラー】ね。
髪色は紫、瞳は銀色。そして胸はでかい美人。
この美貌!活かさずどこで活かすか!いつまでもラルフきゅんに恩を返せないままなんて年上として失格!
こうなったら街へ出て…というか職人を捕まえて色仕掛けで交渉するしかないわ!!
と提案したらラルフきゅんにゴミみたいな目をされ、
「バカじゃないの?罪人が堂々と色仕掛け?やるだけやって憲兵に突き出されるのがオチさ。
頼むから何もしなくていい」
「大丈夫よ。ラルフくんが私の髪色を変える魔法を使ったりして別人に見せかけたらいいのよ!
せっかく個室トイレ作れるチャンスなのに!スライムだって捕まえたし!」
と言うと
「あのさ…。わかってるの?いくら魔法を使って姿を変えてもそんな…娼婦や花売りみたいなことをして…!」
と心配してくれるラルフきゅんに私は
「…どの道私は罪人女!大丈夫よ!色仕掛けでチラッと太腿見せてあげたら喜んでレンガを譲ってくれるかも!!」
と言ったらため息をつかれ、
「無理だよ。何言ってるの?そんな事で譲ってくれるバカな職人はいないよ」
「無理か。ならパンツは!?ラルフくんが作ってくれたパンツを…」
「却下!!」
とビシリと言われてしまう。
「そんな…私から色気を取ったら何もできないじゃない!!ラルフくんの役に立たないなら意味ないわ!」
とわんわん泣くとラルフきゅんにハンカチを渡され、
「もういいよ…。そんな事をお姉さんがしなくてもちゃんと薬を売ってくるから…」
「うう、ラルフくん…」
その後ラルフきゅんは部屋に篭り売る様の薬を作り始めたのを見て私は頭巾を被りそっと家を抜け出した。
森の中を素早く歩く。ブラックウルフ達は私を見て逃げ出す様になったからもう襲われない。
そして森を抜け近くの村が見えた!
「あそこにレンガ職人いるかな…」
大丈夫。ちょっと誘惑とかしてみるだけ。何かあったら私の魔法で男のアレを爆発させてやると脅して見たり……。
う、うーん流石元悪役令嬢。
覚悟を決めて私は村に行ってみた。
パンの焼ける匂いや動物達の飼育や卵売り、色々とこぢんまりとした田舎村だ。
道を歩いてるおばさんに声をかけた。
「あ、あのすみません。レンガ職人さんを探しているのですが…」
「レンガ職人?」
「はい、いませんか?」
ジロジロと私を見ておばさんは
「どっかで見た様な…。あんたどこから来たんだい?この村のもんじゃないだろ?」
「ええ、まぁ。あの、貴族の使用人でして」
「貴族の使用人がこんな田舎村の職人を頼るのかい?」
うぐっ!痛いところを!
ど、どうしよう!!
「おばさん…。ず、ずいぶんお疲れのようですね?顔色が悪いですよ!?そうだ!肩をお揉みしますわ!」
「えっ!?ちょっ、あっ、あーーー……」
言い終わる前におばさんの肩を揉んでやると気持ち良さげになった。ふふ、私は肩揉みがうまいのよ!
いつもラルフきゅんを揉んであげる練習を繰り返しぬいぐるみでやってるからね!!
「くっ、この村のレンガ職人と言えば…ワーロックさんだよ!!少し言った先を左に曲がったとこだよ!」
と教えてくれ、ありがとうございますと礼をして私は職人の元へ行く。
おばさんに教えられた所に行くと、少し開けた所にレンガがズラリと天日干しされていた!!
「わあ!レンガだ!レンガだ!」
と喜んでいたら、奥からヌッと髭モジャの大男がやってきて、
「なんだ姉さん。何か用かい!?」
とこちらを怖い顔で見た!!
ひえええ!!怖っ!顔こわ!!
「あ、貴方がレンガ職人のワーロックさんですか?あ、あの私はその、
レンガが欲しいと言うか作るというかトイレが…」
なんか色々と怖くて噛みまくっている。
「何いっとんじゃわれぇ。依頼なら金を寄越しな!!」
と言うから私は涙目になり
「う…あ、あの因みにトイレの個室を作るとなるとどれくらいのお金が?」
「大金貨5枚じゃ」
と言う。
金の価値はイマイチわからないが絶対高いな…。
しかしこの男にいきなり太腿チラッと見せて譲ってくれるわけがないとラルフきゅんに言われた事を思い出していた。
はい、私がバカでした!!
するとそこへ誰かがやってきて、バビュンと私のスカートを捲り上げた!!
「わーいわーいわーい!!うっわーー!!すごいの履いてるーーーー!!」
と興奮しているのは村の子供か!?
「何やってる!ジャン!!」
ゴツンと殴られたジャンは
「ぎゃっ!!」
と頭を押さえた。
「ワシの倅がすまんな。あんた娼婦かい?そんな下履きを履いて…」
「違いますけど!?」
やだ、この世界の娼婦って私の世界のパンツみたいなの履いてるの?それともこの世界のパンツが全員カボチャパンツみたいなのだったりするの!?
漫画とかでよくみるもんね。
「あ、あの因みにレンガはどうやって作るんです?」
ダメ元で聞いて見た。
すると
「ああん?レンガ?粘土と頁岩、泥などを型に入れ、窯で焼き固めるだけだ」
と素直に答えた!!
「貴族様のはちゃんと窯で焼くが、安いレンガは粘土にワラや小石などを混ぜ合わせ、型抜きをしたものを天日干しで乾燥させておけばいい」
とも教えてくれた!!
「なっ!!簡単な方法もあるんですね!!」
レンガって意外と簡単だわ!
ていうか、この間の泥沼で粘土もゲットできるじゃない!!カエルは嫌だけど!!
その後も粘土を入れる木枠を見せてもらい、一つくれたので助かった!!
天日干しも2~3日乾燥させると聞き、私はルンルンで家に帰ると真っ青になったラルフきゅんが森の中で待っていた!!
「お姉さん!!一体どこに!?」
「ラルフくん!!見てこれ!!貰った!!」
「え!?」
私が木枠を見せるとラルフきゅんは話を聞き、
「勝手に村に行くなんて…きっと顔を覚えられたし村に憲兵が来るだろう。もう2度と近づかないでね!
それに…もう遅いかも…」
「え?」
すると、ザザザッと大きな影が走り去っていくのが見えた。
「え?おじさん??」
「つけられたんだよ、お姉さん。憲兵にこの家の場所を突き止められ、僕やお姉さんはもう直ぐ捕まってしまうよ。
僕は罪人女を匿っていた件で捕まり、お姉さんは処刑かな」
と言われて
「そ、そんな!トイレを作ろうと思っただけなのになんで死ななきゃならないのよ!!」
「トイレどころじゃないよ!バカ!!だから動くな、何もするなって言ったのに!!」
と怒られた。
私が何とかしないと!」
と意気込んだ。美少年に稼がせるなんて年上としていいところを一つも見せていない。私は手鏡を出して見た。
美しい。
流石悪役令嬢、【ヴィクトリア・フォン・マーテラー】ね。
髪色は紫、瞳は銀色。そして胸はでかい美人。
この美貌!活かさずどこで活かすか!いつまでもラルフきゅんに恩を返せないままなんて年上として失格!
こうなったら街へ出て…というか職人を捕まえて色仕掛けで交渉するしかないわ!!
と提案したらラルフきゅんにゴミみたいな目をされ、
「バカじゃないの?罪人が堂々と色仕掛け?やるだけやって憲兵に突き出されるのがオチさ。
頼むから何もしなくていい」
「大丈夫よ。ラルフくんが私の髪色を変える魔法を使ったりして別人に見せかけたらいいのよ!
せっかく個室トイレ作れるチャンスなのに!スライムだって捕まえたし!」
と言うと
「あのさ…。わかってるの?いくら魔法を使って姿を変えてもそんな…娼婦や花売りみたいなことをして…!」
と心配してくれるラルフきゅんに私は
「…どの道私は罪人女!大丈夫よ!色仕掛けでチラッと太腿見せてあげたら喜んでレンガを譲ってくれるかも!!」
と言ったらため息をつかれ、
「無理だよ。何言ってるの?そんな事で譲ってくれるバカな職人はいないよ」
「無理か。ならパンツは!?ラルフくんが作ってくれたパンツを…」
「却下!!」
とビシリと言われてしまう。
「そんな…私から色気を取ったら何もできないじゃない!!ラルフくんの役に立たないなら意味ないわ!」
とわんわん泣くとラルフきゅんにハンカチを渡され、
「もういいよ…。そんな事をお姉さんがしなくてもちゃんと薬を売ってくるから…」
「うう、ラルフくん…」
その後ラルフきゅんは部屋に篭り売る様の薬を作り始めたのを見て私は頭巾を被りそっと家を抜け出した。
森の中を素早く歩く。ブラックウルフ達は私を見て逃げ出す様になったからもう襲われない。
そして森を抜け近くの村が見えた!
「あそこにレンガ職人いるかな…」
大丈夫。ちょっと誘惑とかしてみるだけ。何かあったら私の魔法で男のアレを爆発させてやると脅して見たり……。
う、うーん流石元悪役令嬢。
覚悟を決めて私は村に行ってみた。
パンの焼ける匂いや動物達の飼育や卵売り、色々とこぢんまりとした田舎村だ。
道を歩いてるおばさんに声をかけた。
「あ、あのすみません。レンガ職人さんを探しているのですが…」
「レンガ職人?」
「はい、いませんか?」
ジロジロと私を見ておばさんは
「どっかで見た様な…。あんたどこから来たんだい?この村のもんじゃないだろ?」
「ええ、まぁ。あの、貴族の使用人でして」
「貴族の使用人がこんな田舎村の職人を頼るのかい?」
うぐっ!痛いところを!
ど、どうしよう!!
「おばさん…。ず、ずいぶんお疲れのようですね?顔色が悪いですよ!?そうだ!肩をお揉みしますわ!」
「えっ!?ちょっ、あっ、あーーー……」
言い終わる前におばさんの肩を揉んでやると気持ち良さげになった。ふふ、私は肩揉みがうまいのよ!
いつもラルフきゅんを揉んであげる練習を繰り返しぬいぐるみでやってるからね!!
「くっ、この村のレンガ職人と言えば…ワーロックさんだよ!!少し言った先を左に曲がったとこだよ!」
と教えてくれ、ありがとうございますと礼をして私は職人の元へ行く。
おばさんに教えられた所に行くと、少し開けた所にレンガがズラリと天日干しされていた!!
「わあ!レンガだ!レンガだ!」
と喜んでいたら、奥からヌッと髭モジャの大男がやってきて、
「なんだ姉さん。何か用かい!?」
とこちらを怖い顔で見た!!
ひえええ!!怖っ!顔こわ!!
「あ、貴方がレンガ職人のワーロックさんですか?あ、あの私はその、
レンガが欲しいと言うか作るというかトイレが…」
なんか色々と怖くて噛みまくっている。
「何いっとんじゃわれぇ。依頼なら金を寄越しな!!」
と言うから私は涙目になり
「う…あ、あの因みにトイレの個室を作るとなるとどれくらいのお金が?」
「大金貨5枚じゃ」
と言う。
金の価値はイマイチわからないが絶対高いな…。
しかしこの男にいきなり太腿チラッと見せて譲ってくれるわけがないとラルフきゅんに言われた事を思い出していた。
はい、私がバカでした!!
するとそこへ誰かがやってきて、バビュンと私のスカートを捲り上げた!!
「わーいわーいわーい!!うっわーー!!すごいの履いてるーーーー!!」
と興奮しているのは村の子供か!?
「何やってる!ジャン!!」
ゴツンと殴られたジャンは
「ぎゃっ!!」
と頭を押さえた。
「ワシの倅がすまんな。あんた娼婦かい?そんな下履きを履いて…」
「違いますけど!?」
やだ、この世界の娼婦って私の世界のパンツみたいなの履いてるの?それともこの世界のパンツが全員カボチャパンツみたいなのだったりするの!?
漫画とかでよくみるもんね。
「あ、あの因みにレンガはどうやって作るんです?」
ダメ元で聞いて見た。
すると
「ああん?レンガ?粘土と頁岩、泥などを型に入れ、窯で焼き固めるだけだ」
と素直に答えた!!
「貴族様のはちゃんと窯で焼くが、安いレンガは粘土にワラや小石などを混ぜ合わせ、型抜きをしたものを天日干しで乾燥させておけばいい」
とも教えてくれた!!
「なっ!!簡単な方法もあるんですね!!」
レンガって意外と簡単だわ!
ていうか、この間の泥沼で粘土もゲットできるじゃない!!カエルは嫌だけど!!
その後も粘土を入れる木枠を見せてもらい、一つくれたので助かった!!
天日干しも2~3日乾燥させると聞き、私はルンルンで家に帰ると真っ青になったラルフきゅんが森の中で待っていた!!
「お姉さん!!一体どこに!?」
「ラルフくん!!見てこれ!!貰った!!」
「え!?」
私が木枠を見せるとラルフきゅんは話を聞き、
「勝手に村に行くなんて…きっと顔を覚えられたし村に憲兵が来るだろう。もう2度と近づかないでね!
それに…もう遅いかも…」
「え?」
すると、ザザザッと大きな影が走り去っていくのが見えた。
「え?おじさん??」
「つけられたんだよ、お姉さん。憲兵にこの家の場所を突き止められ、僕やお姉さんはもう直ぐ捕まってしまうよ。
僕は罪人女を匿っていた件で捕まり、お姉さんは処刑かな」
と言われて
「そ、そんな!トイレを作ろうと思っただけなのになんで死ななきゃならないのよ!!」
「トイレどころじゃないよ!バカ!!だから動くな、何もするなって言ったのに!!」
と怒られた。
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