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職業 《 勇者 》
68話 出陣の刻
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トゥルケーゼギルドとアレッサンドリーテ兵が大きめの拠点を叩く間、挟撃されないよう南にあるふたつの拠点を抑える事になった有志団。
有志団は集団戦に不慣れだったり、魔法や戦闘技術こそあるものの実践経験がなかったり、集団戦に不慣れなものがいたりするものの、その代わり他の部隊に比べて1部隊で約50人と多め。
ただ、今回拠点をふたつ攻めなければならないため部隊はその半数、しかも片方はカーミラ不在ということで、分隊の方の隊員たちに不安が広がりつつあった。
「──こっちのリーダーはえっと、いろは様だっけ?」
使い古された布の服の上に鉄の胸当てや足に革のブーツをはいた、少しくたびれたおじさんがぼやく。
「一応キマイラを倒したり、故郷でタコ型のラードロも倒したことがある実力派の騎士で冒険者らしいけど、集団を指揮する能力はあるのかね? 少しでも役に立ちたいと思って志願したが、俺たち農家が出ても無駄に……」
同じような格好をしたおじさんの剣を握る手が弱まる。
「おいおい、気弱になるなよ! 元から英雄様みたいに大活躍したいってワケじゃなくて、俺たちの土地が荒らされたから……家族が少しでも安全になるならって志願したんだから、無駄なんてことはないだろ。
少しでもよ、時間を稼いでよ、本業の人たちがオークを倒せるように踏ん張ろうや……」
重装鎧を着た男が言った。
しわがれた声、錆びがあったり隙間に埃がかぶってたりする鎧、無数の傷があるハンマー、少しひきずる右足と、怪我が原因で一線から退いて長いものの今回の被害を見過ごせずに復帰した者もいる。
ちなみに、怪我は基本的に回復魔法で完治するのだが、治療が遅れると普通の魔法では治しきれなくなってしまう。命を落とす以外で冒険者が引退する理由の中で、1番多いのもこの怪我や毒の後遺症だ。
「そうかもな……でも、いろは様の右腕とはいえサンドワームもいるし、他にもガラの悪そうなヤツもちらほらいるぞ? 家族を助けるために志願したのに、オークを倒すどころか味方の攻撃に巻き込まれて命を落とした……なんて、家族に顔むけできねえよ」
農家のおじさんが深いため息をつく。
戦いに不慣れな者は膨らんだ不安や恐怖を発散できる先がなく、こうして自分を失い起こるかどうかも分からないことを考えてしまうものだ。
だが、こういった不安を解消し士気を上げるのも隊長のつとめでもある。
「──だいじょぶだよん!」
そんな不安に満ちた背中に、空気を吹き飛ばすような快活な少女の声が届く。
「え? ……い、いろは様!?」
元戦士の男が振り向くと、そこにいたのはメーシャだった。
「あーし抜いて部隊24人、うちの子らを抜いても21人……全員の名前も顔も、どんな理由でここに来たのかも覚えてる。家族やその生活のために絶対に成功させたいってのも分かってる。
……元戦士のリアンさんは姪っ子さんの結婚式があるから、未来に不安を抱えさせたくなくて、怪我の後遺症があるのに30年ぶりに復帰したんだよね?」
「……そうだ」
戦士のリアンが驚いて一瞬声が詰まってしまう。
「サミュエルさんは土地が荒らされて、大切な家族のわんちゃん……ベリーくんが亡くなったんだよね? それで奥さんが寝込んじゃって、オークのことが許せなくなった。でしょ?」
「……そうだ、許せないね」
サミュエルの剣を持つ手に力が宿る。
「とても仲間のことを大切にしてるマーティンさんは、オークに自分自身は被害をこうむってないけど、仲間の困った顔を見てたらいてもたってもいられなくなった。だよね? 仲間想いだからこそ、危険に敏感で最悪の想像をしちゃう。
その気持ち分かるよ! ……でも、この部隊をあーしが受け持ったからには、誰も犠牲にしないから安心してよ」
「し、信じてもいいのか? こんな、身体にガタが来てる戦いもままならない俺たちかもしれないけどよ……」
マーティンが不安げに声をふりしぼる。
「もちろん! もし倒せなくても仲間の背中を守れるし、声はかけ合えるし、物資も運べるじゃん。そだ、もし危険だと思ったり強い敵が出たら隊長のあーしの丸投げでイイよ! そのための隊長だかんね。でもさ、あーしが手が回らない~ってなったら手を貸してね!」
「へへっ……。土まみれの手で良ければいくらでも」
どうやら、マーティンの不安も無くなったようだ。
「そだ、最後に……自分たちの足とか腰とか確認してみてっ。きっとビックリすっから!」
そう言いながらメーシャはウインクして隊の中心に向かった。
「……ん?」
3人は不思議そうな顔をしながらも、言われた通り自分の腰や痛めている患部を確認する。すると……。
「え……腰痛が治ってるぞ!? ついでに今朝ナイフで怪我した指も治ってる!」
「ヒザの痛みもない! それどころか、こって動き辛くなった場所も動くし、気だるさみたいなのも消えてるじゃないか!?」
農家のサミュエルとマーティンが目を丸くする。だが、戦士リアンの驚きはこの程度では済まなかった。
「…………っ!!? おいおいおいおい! ウソだろ……!? お、俺の右足が……思った通りに動いてくれる!! しかも、30年付き合ってきた痛みも、無くなってるじゃあねえか……!」
メーシャはウロボロスのチカラを使って、3人の怪我や不調を"奪い"取り去って治療していた。いや、正確には3人ではなく通りすがりに部隊全員の怪我や病気を奪い去っていた。
メーシャもさすがに身体の半分がなくなるレベルの欠損や、死に至る大きな病気を治せるほど神の領域の魔法は使えないが、腕を再生したり壊死した臓器をよみがえらせるレベルまでに達していたのである。
「メーシャ様……感謝します!」
ウロボロスのチカラ、日々の修業、チャピの指輪、ヒデヨシのブローチ、カーミラのブーツが合わさることで、破壊と再生、始まりと終わり、循環する奇跡を顕現させるという正真正銘のウロボロスの勇者の域に足を踏み入れたのだ。
「「「………………」」」
静まり返る隊員たち。その視線は中心にいる隊長いろはメーシャに注がれる。
ここにいる者にメーシャと、その仲間であり左腕ヒデヨシ、そして右腕のサンディーを侮る者はもういなかった。
「ヒデヨシ、報告をお願い」
「──メーシャ隊、欠員なしで体調も準備も万端です!」
点呼をとったヒデヨシがメーシャに伝える。
「よし。……じゃあサンディーも報告お願い」
「キィキュキュイキキゥキュ!」
偵察として出ていたサンディーは、オークの拠点の状況をメーシャに伝えた。
オークたちは北にある大きな本拠点と本隊のカーミラが向かった拠点で同時に起こった戦闘に気を取られてこちらに気が付いていない。そして、南拠点のひとつは諦めて本隊に加勢しようとしているとのことだった。
「よし! ……では、作戦通り本拠点に移動中のオーク背中に奇襲をしかけ、隊列が崩れたところを囲い込んで一気に攻め落とす!」
メーシャは全員に目を向けて、号令をかける。
「メーシャ隊、出陣する!!」
「「「おう!!!」」」
有志団は集団戦に不慣れだったり、魔法や戦闘技術こそあるものの実践経験がなかったり、集団戦に不慣れなものがいたりするものの、その代わり他の部隊に比べて1部隊で約50人と多め。
ただ、今回拠点をふたつ攻めなければならないため部隊はその半数、しかも片方はカーミラ不在ということで、分隊の方の隊員たちに不安が広がりつつあった。
「──こっちのリーダーはえっと、いろは様だっけ?」
使い古された布の服の上に鉄の胸当てや足に革のブーツをはいた、少しくたびれたおじさんがぼやく。
「一応キマイラを倒したり、故郷でタコ型のラードロも倒したことがある実力派の騎士で冒険者らしいけど、集団を指揮する能力はあるのかね? 少しでも役に立ちたいと思って志願したが、俺たち農家が出ても無駄に……」
同じような格好をしたおじさんの剣を握る手が弱まる。
「おいおい、気弱になるなよ! 元から英雄様みたいに大活躍したいってワケじゃなくて、俺たちの土地が荒らされたから……家族が少しでも安全になるならって志願したんだから、無駄なんてことはないだろ。
少しでもよ、時間を稼いでよ、本業の人たちがオークを倒せるように踏ん張ろうや……」
重装鎧を着た男が言った。
しわがれた声、錆びがあったり隙間に埃がかぶってたりする鎧、無数の傷があるハンマー、少しひきずる右足と、怪我が原因で一線から退いて長いものの今回の被害を見過ごせずに復帰した者もいる。
ちなみに、怪我は基本的に回復魔法で完治するのだが、治療が遅れると普通の魔法では治しきれなくなってしまう。命を落とす以外で冒険者が引退する理由の中で、1番多いのもこの怪我や毒の後遺症だ。
「そうかもな……でも、いろは様の右腕とはいえサンドワームもいるし、他にもガラの悪そうなヤツもちらほらいるぞ? 家族を助けるために志願したのに、オークを倒すどころか味方の攻撃に巻き込まれて命を落とした……なんて、家族に顔むけできねえよ」
農家のおじさんが深いため息をつく。
戦いに不慣れな者は膨らんだ不安や恐怖を発散できる先がなく、こうして自分を失い起こるかどうかも分からないことを考えてしまうものだ。
だが、こういった不安を解消し士気を上げるのも隊長のつとめでもある。
「──だいじょぶだよん!」
そんな不安に満ちた背中に、空気を吹き飛ばすような快活な少女の声が届く。
「え? ……い、いろは様!?」
元戦士の男が振り向くと、そこにいたのはメーシャだった。
「あーし抜いて部隊24人、うちの子らを抜いても21人……全員の名前も顔も、どんな理由でここに来たのかも覚えてる。家族やその生活のために絶対に成功させたいってのも分かってる。
……元戦士のリアンさんは姪っ子さんの結婚式があるから、未来に不安を抱えさせたくなくて、怪我の後遺症があるのに30年ぶりに復帰したんだよね?」
「……そうだ」
戦士のリアンが驚いて一瞬声が詰まってしまう。
「サミュエルさんは土地が荒らされて、大切な家族のわんちゃん……ベリーくんが亡くなったんだよね? それで奥さんが寝込んじゃって、オークのことが許せなくなった。でしょ?」
「……そうだ、許せないね」
サミュエルの剣を持つ手に力が宿る。
「とても仲間のことを大切にしてるマーティンさんは、オークに自分自身は被害をこうむってないけど、仲間の困った顔を見てたらいてもたってもいられなくなった。だよね? 仲間想いだからこそ、危険に敏感で最悪の想像をしちゃう。
その気持ち分かるよ! ……でも、この部隊をあーしが受け持ったからには、誰も犠牲にしないから安心してよ」
「し、信じてもいいのか? こんな、身体にガタが来てる戦いもままならない俺たちかもしれないけどよ……」
マーティンが不安げに声をふりしぼる。
「もちろん! もし倒せなくても仲間の背中を守れるし、声はかけ合えるし、物資も運べるじゃん。そだ、もし危険だと思ったり強い敵が出たら隊長のあーしの丸投げでイイよ! そのための隊長だかんね。でもさ、あーしが手が回らない~ってなったら手を貸してね!」
「へへっ……。土まみれの手で良ければいくらでも」
どうやら、マーティンの不安も無くなったようだ。
「そだ、最後に……自分たちの足とか腰とか確認してみてっ。きっとビックリすっから!」
そう言いながらメーシャはウインクして隊の中心に向かった。
「……ん?」
3人は不思議そうな顔をしながらも、言われた通り自分の腰や痛めている患部を確認する。すると……。
「え……腰痛が治ってるぞ!? ついでに今朝ナイフで怪我した指も治ってる!」
「ヒザの痛みもない! それどころか、こって動き辛くなった場所も動くし、気だるさみたいなのも消えてるじゃないか!?」
農家のサミュエルとマーティンが目を丸くする。だが、戦士リアンの驚きはこの程度では済まなかった。
「…………っ!!? おいおいおいおい! ウソだろ……!? お、俺の右足が……思った通りに動いてくれる!! しかも、30年付き合ってきた痛みも、無くなってるじゃあねえか……!」
メーシャはウロボロスのチカラを使って、3人の怪我や不調を"奪い"取り去って治療していた。いや、正確には3人ではなく通りすがりに部隊全員の怪我や病気を奪い去っていた。
メーシャもさすがに身体の半分がなくなるレベルの欠損や、死に至る大きな病気を治せるほど神の領域の魔法は使えないが、腕を再生したり壊死した臓器をよみがえらせるレベルまでに達していたのである。
「メーシャ様……感謝します!」
ウロボロスのチカラ、日々の修業、チャピの指輪、ヒデヨシのブローチ、カーミラのブーツが合わさることで、破壊と再生、始まりと終わり、循環する奇跡を顕現させるという正真正銘のウロボロスの勇者の域に足を踏み入れたのだ。
「「「………………」」」
静まり返る隊員たち。その視線は中心にいる隊長いろはメーシャに注がれる。
ここにいる者にメーシャと、その仲間であり左腕ヒデヨシ、そして右腕のサンディーを侮る者はもういなかった。
「ヒデヨシ、報告をお願い」
「──メーシャ隊、欠員なしで体調も準備も万端です!」
点呼をとったヒデヨシがメーシャに伝える。
「よし。……じゃあサンディーも報告お願い」
「キィキュキュイキキゥキュ!」
偵察として出ていたサンディーは、オークの拠点の状況をメーシャに伝えた。
オークたちは北にある大きな本拠点と本隊のカーミラが向かった拠点で同時に起こった戦闘に気を取られてこちらに気が付いていない。そして、南拠点のひとつは諦めて本隊に加勢しようとしているとのことだった。
「よし! ……では、作戦通り本拠点に移動中のオーク背中に奇襲をしかけ、隊列が崩れたところを囲い込んで一気に攻め落とす!」
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