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第41話 黒板消しを「パンパン」したら、世界を白紙に戻す破壊神だと恐れられました
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「……ふあぁ。今日も平和だな」
放課後。
俺は日直の仕事として、黒板を掃除していた。
チョークの粉で真っ白になった黒板消し(クリーナー)を二つ持ち、窓際へ行く。
その時だった。
『……見つけたぞ、平沢拓海』
空が突然、紫色に染まった。
雷鳴が轟き、校庭の真ん中に巨大な魔法陣が出現する。
そこから現れたのは、漆黒の鎧を纏い、背中からドラゴンの翼を生やした男――。
「魔王ディアボロス……!」
イグニスが窓際で絶叫した。
教室がパニックに包まれる。
「嘘だろ!? 千年前に封印されたはずの『厄災の王』が、なんでここに!?」
「くくく……。我が封印を解いたのは、貴様らが撒き散らす『恐怖』の感情だ。さあ、この世界を再び闇に沈めてやろう!」
魔王が手を掲げると、巨大な火球が膨れ上がり、学校を飲み込もうとした。
「終わりだ……! あんな魔力、国中の魔導師を集めても勝てない!」
「拓海様! 逃げてください!」
シャルロットとミアが俺に駆け寄ろうとする。
だが、俺は窓を開けたまま動かなかった。
(……粉っぽいな)
俺は魔王のことなど目に入っていなかった。
ただ、黒板消しの粉を落としたい一心で、両手のクリーナーを勢いよく打ち合わせた。
パンッ! パンッ! パンッ!
「……ッ!!?」
魔王の動きが止まった。
俺の手元から、真っ白な粉(チョークの粉)が爆発的に飛散し、風に乗って魔王の方へ流れていく。
「な、なんだこの『白い霧』は……!?」
魔王が顔色を変えて後ずさった。
「これは……『虚無の灰(ヴォイド・アッシュ)』!? 触れた物質を原子レベルで分解し、白紙(ホワイトアウト)に戻す禁断の破壊魔法か!」
パンパンパンパンッ!
俺はリズムよく叩き続けた。
白い粉煙が、まるで結界のように俺の前に広がる。
「うおぉっ!? 俺の『獄炎』が……白い霧に触れた瞬間に消滅しただと!?」
魔王の放った火球が、チョークの粉に紛れて(ただ視界が悪くて)見えなくなった。
「バカな……! 俺の最強魔法を、ただの『手拍子』で掻き消したというのか!?」
「すげぇぇぇっ! アニキの拍手喝采だぁぁぁ!」
剛田が叫ぶ。
「アニキは魔王を攻撃しているんじゃない! 『お前の存在など、チョークの粉ほどにも満たない』と、拍手で嘲笑っているんだ!」
「なんて余裕なの……。世界を滅ぼす魔王を前に、あえて背を向けて『汚れ』を落とす作業に没頭するなんて……!」
陽菜が涙目で俺の背中を拝む。
「ええい! 小賢しい! ならば直接ひねり潰してくれる!」
魔王が翼を広げ、俺に向かって急降下してきた。
「死ねぇぇぇっ! 平沢拓海ぃぃぃっ!」
「……埃っぽいから、あっち行ってくれ」
俺は最後の仕上げに、二つの黒板消しを擦り合わせた。
ズズズ……。
摩擦でさらに大量の粉が舞う。
「ぐわぁぁぁぁっ! 目が! 目があぁぁぁっ!」
魔王が顔を覆って墜落した。
チョークの粉が目に入ったのだ。地味に痛いやつだ。
「くっ、くそぉぉぉ! 貴様、なんと恐ろしい『目潰し』を使うのだ! 今日は引くが、次は必ず貴様の首を取る!」
魔王は涙を流しながら、捨て台詞を吐いて空の彼方へ逃げ去っていった。
「……終わった」
俺は綺麗になった黒板消しを見て満足し、窓を閉めた。
振り返ると、クラス全員が土下座していた。
「あ、アニキ……。一生ついていきます!」
放課後。
俺は日直の仕事として、黒板を掃除していた。
チョークの粉で真っ白になった黒板消し(クリーナー)を二つ持ち、窓際へ行く。
その時だった。
『……見つけたぞ、平沢拓海』
空が突然、紫色に染まった。
雷鳴が轟き、校庭の真ん中に巨大な魔法陣が出現する。
そこから現れたのは、漆黒の鎧を纏い、背中からドラゴンの翼を生やした男――。
「魔王ディアボロス……!」
イグニスが窓際で絶叫した。
教室がパニックに包まれる。
「嘘だろ!? 千年前に封印されたはずの『厄災の王』が、なんでここに!?」
「くくく……。我が封印を解いたのは、貴様らが撒き散らす『恐怖』の感情だ。さあ、この世界を再び闇に沈めてやろう!」
魔王が手を掲げると、巨大な火球が膨れ上がり、学校を飲み込もうとした。
「終わりだ……! あんな魔力、国中の魔導師を集めても勝てない!」
「拓海様! 逃げてください!」
シャルロットとミアが俺に駆け寄ろうとする。
だが、俺は窓を開けたまま動かなかった。
(……粉っぽいな)
俺は魔王のことなど目に入っていなかった。
ただ、黒板消しの粉を落としたい一心で、両手のクリーナーを勢いよく打ち合わせた。
パンッ! パンッ! パンッ!
「……ッ!!?」
魔王の動きが止まった。
俺の手元から、真っ白な粉(チョークの粉)が爆発的に飛散し、風に乗って魔王の方へ流れていく。
「な、なんだこの『白い霧』は……!?」
魔王が顔色を変えて後ずさった。
「これは……『虚無の灰(ヴォイド・アッシュ)』!? 触れた物質を原子レベルで分解し、白紙(ホワイトアウト)に戻す禁断の破壊魔法か!」
パンパンパンパンッ!
俺はリズムよく叩き続けた。
白い粉煙が、まるで結界のように俺の前に広がる。
「うおぉっ!? 俺の『獄炎』が……白い霧に触れた瞬間に消滅しただと!?」
魔王の放った火球が、チョークの粉に紛れて(ただ視界が悪くて)見えなくなった。
「バカな……! 俺の最強魔法を、ただの『手拍子』で掻き消したというのか!?」
「すげぇぇぇっ! アニキの拍手喝采だぁぁぁ!」
剛田が叫ぶ。
「アニキは魔王を攻撃しているんじゃない! 『お前の存在など、チョークの粉ほどにも満たない』と、拍手で嘲笑っているんだ!」
「なんて余裕なの……。世界を滅ぼす魔王を前に、あえて背を向けて『汚れ』を落とす作業に没頭するなんて……!」
陽菜が涙目で俺の背中を拝む。
「ええい! 小賢しい! ならば直接ひねり潰してくれる!」
魔王が翼を広げ、俺に向かって急降下してきた。
「死ねぇぇぇっ! 平沢拓海ぃぃぃっ!」
「……埃っぽいから、あっち行ってくれ」
俺は最後の仕上げに、二つの黒板消しを擦り合わせた。
ズズズ……。
摩擦でさらに大量の粉が舞う。
「ぐわぁぁぁぁっ! 目が! 目があぁぁぁっ!」
魔王が顔を覆って墜落した。
チョークの粉が目に入ったのだ。地味に痛いやつだ。
「くっ、くそぉぉぉ! 貴様、なんと恐ろしい『目潰し』を使うのだ! 今日は引くが、次は必ず貴様の首を取る!」
魔王は涙を流しながら、捨て台詞を吐いて空の彼方へ逃げ去っていった。
「……終わった」
俺は綺麗になった黒板消しを見て満足し、窓を閉めた。
振り返ると、クラス全員が土下座していた。
「あ、アニキ……。一生ついていきます!」
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