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第1章
第4話 赤き暴君は「理不尽」を纏い、Tバックを穿く
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「……おい。誰だ、この惨状を作り出したバカは」
地獄の底から響くような声と共に、瓦礫を踏み砕く音がした。
俺、色島カナタは、賢者モードの虚無顔で、顔に張り付いたレオのブリーフを剥がしながら振り返った。
そこに立っていたのは、燃え盛る「赤」のオーラを全身から噴き出す、鬼神ごとき少女だった。
炎堂(えんどう)カグラ。
赤いポニーテール、さらしを巻いた胸元、そして竹刀。
風紀委員長というよりは、世紀末の覇者に近い。
「風紀委員長……! これは、その……」
セイラ会長が弁解しようとするが、カグラの眼光だけで言葉を封じられた。
「問答無用。……貴様ら、全員万死に値する」
カグラが竹刀を構える動作すらないまま、地面を蹴った。
ドォォン!!
爆音。
次の瞬間、俺の目の前に彼女の顔があった。
「まずは貴様だ、変態」
「は、速――ッ!?」
俺は反射的に、体内に残っていた「白(防御)」を全展開した。
昨日の魔獣すら弾いた鉄壁の盾だ。これで防げるはず――
「『白』か。……柔(やわ)いな」
ズドン!!
「がはっ!?」
防げなかった。
カグラの掌底が、白い障壁を豆腐のように貫通し、俺の鳩尾(みぞおち)に突き刺さった。
内臓が位置を変える衝撃。俺は部屋の壁まで吹き飛ばされ、めり込んだ。
「ごほっ……! な、なんで……防御無視……!?」
「……計算通り(最悪の意味で)だ」
部屋の隅で、瓦礫の下からレオが顔を出す。
「カナタ、逃げろ! カグラの『赤』は【闘志】と【貫通】! 物理法則を超えた『気合』の前では、セイラの防御もリリスの攻撃も通用しない! 彼女はジャンケンで言えば『岩をも砕くグー』だ!」
「なんだそのクソゲー設定!」
「次だ」
カグラが無慈悲に近づいてくる。
逃げ場はない。セイラもリリスも、カグラの覇気に圧されて動けない。
死ぬ。
このままでは、俺の華の高校生活が、ミンチになって終わる。
「レオ! 弱点は!? あいつに弱点はないのか!?」
「……ある! だが、命がけだ!」
レオが叫ぶ。
「彼女のスカートの中だ! ……僕のデータによれば、彼女は『動きやすさ』を追求するあまり、防御力ゼロの『極小面積の下着(Tバック)』を着用している可能性が高い! それを視認し、その『ハイリスク・ハイリターン』な精神(あか)を取り込めば……あるいは!」
「Tバックだと……ッ!?」
俺の瀕死の脳細胞が、その単語一つで再起動した。
風紀委員長が、Tバック。
そのギャップは、核融合に匹敵するエネルギーだ。
「死ね」
カグラが上段回し蹴りを放つ。
俺の頭蓋骨を粉砕する軌道。
だが、その脚が上がりきった瞬間、重力と遠心力が奇跡を起こした。
バッッ!!
ひるがえるプリーツスカート。
その奥に鎮座していたのは、レオの予言通り、いや、それ以上に攻撃的な――
紐と、わずかな布切れだけで構成された、情熱の真紅(クリムゾン・レッド)。
《視認成功(スーパースロー)》
《属性:【真紅の決意(レッド・ストリング)】》
《効果発動:【生存本能・限界突破(ゴキブリ・ダッシュ)】》
「見え……見えたァァァァッ!!」
ドクンッ!!
俺の体内で、死への恐怖が「生への執着(エロ)」に変換された。
カグラの蹴りが俺の鼻先をかすめる。
そのコンマ一秒の間に、俺は人間には不可能な挙動で――地面にへばりついた。
「なっ……!?」
カグラの蹴りが空を切り、壁を粉砕する。
その粉塵の中、俺はカグラの足元で、あまりにも美しいフォームの「土下座(ドゲザ)」を決めていた。
それも、ただの土下座ではない。
Tバックを見た加速エネルギーを全て「謝罪の速度」に乗せた、音速の土下座だ。
「申し訳ありませんでしたァァァッ!!」
ドォォォォォン!!
俺の額が床に叩きつけられ、衝撃波で周囲のガラスが割れた。
「……は?」
カグラが動きを止めた。
彼女の顔に、怒りではなく、純粋な「困惑」が浮かぶ。
「き、貴様……。私の『音速の蹴り』を、土下座でかわしたのか……?」
「はい! 委員長のパンツがあまりにも機能的で美しかったので、思わずひれ伏してしまいました!」
「……っ!?」
カグラの顔が、髪の色と同じくらい真っ赤に染まった。
彼女は慌ててスカートを押さえ、後ずさる。
「き、貴様……見……見たのか!? 私の……勝負……いや、機能性重視のアレを!」
「見ました! 素晴らしい『赤』でした! ご馳走様です!」
俺は土下座したまま、親指を立てた。
鼻血がツーと床を濡らす。
沈黙。
セイラも、リリスも、レオも、口を開けて固まっている。
そしてカグラは、プルプルと震え出した。
「……面白い」
「へ?」
カグラがニヤリと笑った。
それは殺意ではなく、猛獣が珍しい獲物を見つけた時の笑みだった。
「私の蹴りをかわし、あまつさえ私の『赤』を見て正気を保っているとは……。Fランクにしては、いい度胸だ」
カグラが俺の襟首を掴み、軽々と持ち上げた。
「合格だ、変態。……貴様を、私の『部下(どれい)』にしてやる」
「……はい?」
「喜べ。……今から貴様を、地獄の『風紀是正合宿』に連れて行く。……そこで、その腐った性根と貧弱な肉体を、私が徹底的に鍛え直してやる!」
「え、ちょ、合宿!? 俺、生徒会見習いなんですけど!?」
「知らん! 拒否権はない!」
カグラは俺を小脇に抱え(お米様抱っこというやつだ)、窓から飛び降りようと構えた。
「待ってカグラ! カナタくんをどこへ連れて行くの!」
セイラが叫ぶ。
「安心しろ、生徒会長。……数日後には、見違えるような『男』にして返してやる。……もっとも、生きていればだがな!」
「ぎゃぁぁぁぁ!! レオ、助けろぉぉぉ!」
「健闘を祈るよ、友よ。……君のTバック解析データ、楽しみにしている」
レオが手を振る視界の端で、俺は風紀委員長に拉致され、夕焼けの空へと消えていった。
だが、この時の俺は知らなかった。
カグラが俺を連れ去った本当の理由。
それは、学園の裏で進行する「色が消える神隠し事件」に、俺の『眼』が必要だったからだということを。
物語はここから、エロと筋肉とミステリーが交錯する、怒涛の第2章へと突入する。
地獄の底から響くような声と共に、瓦礫を踏み砕く音がした。
俺、色島カナタは、賢者モードの虚無顔で、顔に張り付いたレオのブリーフを剥がしながら振り返った。
そこに立っていたのは、燃え盛る「赤」のオーラを全身から噴き出す、鬼神ごとき少女だった。
炎堂(えんどう)カグラ。
赤いポニーテール、さらしを巻いた胸元、そして竹刀。
風紀委員長というよりは、世紀末の覇者に近い。
「風紀委員長……! これは、その……」
セイラ会長が弁解しようとするが、カグラの眼光だけで言葉を封じられた。
「問答無用。……貴様ら、全員万死に値する」
カグラが竹刀を構える動作すらないまま、地面を蹴った。
ドォォン!!
爆音。
次の瞬間、俺の目の前に彼女の顔があった。
「まずは貴様だ、変態」
「は、速――ッ!?」
俺は反射的に、体内に残っていた「白(防御)」を全展開した。
昨日の魔獣すら弾いた鉄壁の盾だ。これで防げるはず――
「『白』か。……柔(やわ)いな」
ズドン!!
「がはっ!?」
防げなかった。
カグラの掌底が、白い障壁を豆腐のように貫通し、俺の鳩尾(みぞおち)に突き刺さった。
内臓が位置を変える衝撃。俺は部屋の壁まで吹き飛ばされ、めり込んだ。
「ごほっ……! な、なんで……防御無視……!?」
「……計算通り(最悪の意味で)だ」
部屋の隅で、瓦礫の下からレオが顔を出す。
「カナタ、逃げろ! カグラの『赤』は【闘志】と【貫通】! 物理法則を超えた『気合』の前では、セイラの防御もリリスの攻撃も通用しない! 彼女はジャンケンで言えば『岩をも砕くグー』だ!」
「なんだそのクソゲー設定!」
「次だ」
カグラが無慈悲に近づいてくる。
逃げ場はない。セイラもリリスも、カグラの覇気に圧されて動けない。
死ぬ。
このままでは、俺の華の高校生活が、ミンチになって終わる。
「レオ! 弱点は!? あいつに弱点はないのか!?」
「……ある! だが、命がけだ!」
レオが叫ぶ。
「彼女のスカートの中だ! ……僕のデータによれば、彼女は『動きやすさ』を追求するあまり、防御力ゼロの『極小面積の下着(Tバック)』を着用している可能性が高い! それを視認し、その『ハイリスク・ハイリターン』な精神(あか)を取り込めば……あるいは!」
「Tバックだと……ッ!?」
俺の瀕死の脳細胞が、その単語一つで再起動した。
風紀委員長が、Tバック。
そのギャップは、核融合に匹敵するエネルギーだ。
「死ね」
カグラが上段回し蹴りを放つ。
俺の頭蓋骨を粉砕する軌道。
だが、その脚が上がりきった瞬間、重力と遠心力が奇跡を起こした。
バッッ!!
ひるがえるプリーツスカート。
その奥に鎮座していたのは、レオの予言通り、いや、それ以上に攻撃的な――
紐と、わずかな布切れだけで構成された、情熱の真紅(クリムゾン・レッド)。
《視認成功(スーパースロー)》
《属性:【真紅の決意(レッド・ストリング)】》
《効果発動:【生存本能・限界突破(ゴキブリ・ダッシュ)】》
「見え……見えたァァァァッ!!」
ドクンッ!!
俺の体内で、死への恐怖が「生への執着(エロ)」に変換された。
カグラの蹴りが俺の鼻先をかすめる。
そのコンマ一秒の間に、俺は人間には不可能な挙動で――地面にへばりついた。
「なっ……!?」
カグラの蹴りが空を切り、壁を粉砕する。
その粉塵の中、俺はカグラの足元で、あまりにも美しいフォームの「土下座(ドゲザ)」を決めていた。
それも、ただの土下座ではない。
Tバックを見た加速エネルギーを全て「謝罪の速度」に乗せた、音速の土下座だ。
「申し訳ありませんでしたァァァッ!!」
ドォォォォォン!!
俺の額が床に叩きつけられ、衝撃波で周囲のガラスが割れた。
「……は?」
カグラが動きを止めた。
彼女の顔に、怒りではなく、純粋な「困惑」が浮かぶ。
「き、貴様……。私の『音速の蹴り』を、土下座でかわしたのか……?」
「はい! 委員長のパンツがあまりにも機能的で美しかったので、思わずひれ伏してしまいました!」
「……っ!?」
カグラの顔が、髪の色と同じくらい真っ赤に染まった。
彼女は慌ててスカートを押さえ、後ずさる。
「き、貴様……見……見たのか!? 私の……勝負……いや、機能性重視のアレを!」
「見ました! 素晴らしい『赤』でした! ご馳走様です!」
俺は土下座したまま、親指を立てた。
鼻血がツーと床を濡らす。
沈黙。
セイラも、リリスも、レオも、口を開けて固まっている。
そしてカグラは、プルプルと震え出した。
「……面白い」
「へ?」
カグラがニヤリと笑った。
それは殺意ではなく、猛獣が珍しい獲物を見つけた時の笑みだった。
「私の蹴りをかわし、あまつさえ私の『赤』を見て正気を保っているとは……。Fランクにしては、いい度胸だ」
カグラが俺の襟首を掴み、軽々と持ち上げた。
「合格だ、変態。……貴様を、私の『部下(どれい)』にしてやる」
「……はい?」
「喜べ。……今から貴様を、地獄の『風紀是正合宿』に連れて行く。……そこで、その腐った性根と貧弱な肉体を、私が徹底的に鍛え直してやる!」
「え、ちょ、合宿!? 俺、生徒会見習いなんですけど!?」
「知らん! 拒否権はない!」
カグラは俺を小脇に抱え(お米様抱っこというやつだ)、窓から飛び降りようと構えた。
「待ってカグラ! カナタくんをどこへ連れて行くの!」
セイラが叫ぶ。
「安心しろ、生徒会長。……数日後には、見違えるような『男』にして返してやる。……もっとも、生きていればだがな!」
「ぎゃぁぁぁぁ!! レオ、助けろぉぉぉ!」
「健闘を祈るよ、友よ。……君のTバック解析データ、楽しみにしている」
レオが手を振る視界の端で、俺は風紀委員長に拉致され、夕焼けの空へと消えていった。
だが、この時の俺は知らなかった。
カグラが俺を連れ去った本当の理由。
それは、学園の裏で進行する「色が消える神隠し事件」に、俺の『眼』が必要だったからだということを。
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