「中に出して。……お土産に持って帰りたいの」――上京前夜。ずっと好きだった幼馴染が、排卵検査薬を握りしめて俺のベッドに潜り込んできた。

ひふみ黒

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第2話 共犯者のピストン

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「んっ……、あ、ぁぁっ……!」
 
愛梨の喉から、甘く掠れた悲鳴が漏れる。
 
狭いワンルーム。
引っ越しの段ボールに囲まれたベッドの上で、俺たちは獣のように重なっていた。
 
「……キツい。お前、力抜けよ」
 
「むり、だもん……っ! だって、拓也の……おっきい、から……っ!」
 
結合部からは、グチュ、グチュ、と卑猥な水音が絶え間なく響いている。
排卵期特有の粘り気のある愛液が、俺の楔(くさび)を滑らかに、そして執拗に吸い込んでいく。
 
俺は愛梨の腰を両手で強く掴み、腰を打ち付けた。
 
パンッ、パンッ!
 
肉と肉がぶつかる硬質な音が、深夜の静寂を暴力的に犯していく。
 
「あひっ、ぅ、んんっ! 深い、そこっ、当たるぅっ!」
 
愛梨が首を振り乱し、シーツをギュッと握りしめる。
月明かりに照らされたその表情は、俺が22年間見てきた「幼馴染の愛梨」ではなかった。
快楽に顔を歪め、涎を垂らし、オスを求めるだけの「メス」の顔だ。
 
そのギャップが、俺の脳髄を焼き切るほどの興奮剤になる。
 
「……いい顔だな、愛梨」
 
俺は覆いかぶさり、汗ばんだ彼女の首筋に舌を這わせた。
 
「んぁっ……!」
 
「明日、東京に行くんだろ? 向こうで、こんな顔してヤるのかよ」
 
最低な言葉だと分かっている。
けれど、独占欲が暴走して止まらない。
 
愛梨が潤んだ瞳で俺を睨み返した。
 
「……ヤらない」
 
彼女は俺の背中に爪を立て、痛いほど食い込ませた。
 
「拓也だけだもん……。私のこんな顔、知ってるの……拓也だけだもん……っ!」
 
「……ッ!」
 
その言葉が、俺のリミッターを完全に破壊した。
 
加減なんて知るか。
明日にはいなくなるなら、今夜、一生消えない傷跡を刻んでやる。
 
俺は腰の回転を速めた。
浅く、深く、そして左右に擦りつけるように。
愛梨の性感帯を探るのではない。俺の形を、彼女の内壁に無理やり記憶させるための暴力的なピストン。
 
「あぁっ、あぁっ、あぁぁーーっ! すごい、拓也の、暴れてるぅっ!」
 
「愛梨、愛梨ッ……!」
 
「タッちゃん、好き、好きぃっ! もっと奥、もっと壊してぇっ!」
 
愛梨が足を俺の腰に絡め、自分から迎え入れてくる。
膣内が痙攣し、俺のペニスをギュウギュウと締め付け始めた。
 
「くっ、締めすぎだ……! 出る、愛梨、中に出るぞ……!」
 
「出して! 全部!」
 
愛梨が叫んだ。
 
「避妊なんていらない! 拓也の赤ちゃん、全部私にちょうだいッ! 東京なんて行けなくなるくらい、たっぷり注いでぇぇっ!!」
 
狂った願い。
けれど、それが今の俺たちには最高の愛の言葉だった。
 
ドプッ!!
 
俺は愛梨の最深部、子宮口をノックするように突き上げ、熱い精を解き放った。
 
ドクン、ドクン、ドピューーッ……。
 
「んぎぃぃぃぃっ!!」
 
愛梨が背中を海老反らせ、絶頂の悲鳴を上げる。
脈動に合わせて吐き出される白濁が、彼女の胎内を灼熱で満たしていく。
 
あまりの量に、愛梨のお腹がポッコリと熱を持つのが分かった。
 
「はぁ、はぁ……っ、あぁ……」
 
射精が終わっても、俺は抜けなかった。
まだ敏感なままの先端を、愛梨が愛おしそうに膣壁で優しく包み込んでくる。
 
「……あったかい」
 
愛梨が恍惚とした表情で、俺の頬に手を添えた。
 
「タッちゃんの命、入ってきた……。すごい、熱いよぉ……」
 
その瞳には、狂気的なほどの幸福が宿っていた。
 
俺たちは知ってしまった。
一度繋がってしまえば、もう二度と「ただの幼馴染」には戻れないことを。
 
だが、夜はまだ明けない。
陽性反応が出た排卵日。
一度の中出しで終わらせるつもりなんて、最初から俺たちにはなかった。
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