博多に移住して人生をやり直す

耶麻寿

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第十三章 卒業

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「どうして泣いてる?」
俺が花蓮の顔を見ると、涙を流していた。

「悲しいんじゃないの。毅に愛されたのが、嬉しかったんだ」
俺の腕の中から、こっちを向いて答えた。

「それなら良いけど・・・」

「ゴメンね、毅が初めてじゃなくて」

「それを言うなら、俺だって同じだ。
過去も全部含めて、今の花蓮が好きだ」

「ありがとう、私も毅が好きだよ」
愛し合って汗だくになった身体を、二人で一緒にバスタブで洗い流す。

先にあがった俺は、着替えて部屋を抜け出した。
宿泊客専用サービスデスクに向かい、夕食をスタッフが勧めてくれたBeerBarに決めた。
日本語で相談をして、予約電話までして貰えるのは助かる。
部屋に戻ると、ワンピースに着替えてメイクを仕上げている花蓮が待っていた。
普段の丸い瞳が、オトナっぽく仕上がっている。

「バスルームを出たら毅さんがいないから、びっくりしちゃった」

「夕食の予約をしていたんだ。フロントに連絡を頼んだ」

「どんなお店なの?」

「それは後のお楽しみだ。それより、時間まで夜の街を散歩しよう」
二人で西門の街を歩く、花蓮から指を絡めて手を繋いできた。
彼女の顔を見ると、何か照れている。
そのまま、アパレルやカプセルトイ、アクセサリーの店などを見て行く。
1時間ほど歩き回ってから、予約していた店に着いた。

「初めて、毅さんとお酒を飲むね」

「じゃあ、乾杯しよう」
この店自慢のクラフトビールで乾杯する。
歩き回ったので、ビールが美味い。
中華料理の居酒屋という感じで、Barというよりビアホールの雰囲気だ。

「この海老水餃子、美味しい」
海鮮の下処理が上手いのだろう、イカや海老の入った八宝菜も美味しかった。
デザートの豆花まで食べて、満足して店を出る。

「毅さん、夜景がキレイ」
20階の部屋から見る西門の景色は、商店の明かりやネオンが美しい。
窓辺に佇む花蓮を抱き締めて、唇を奪う。

「ダメだって、見えちゃうよ」
彼女は向かい側のホテルを気にしている。

「大丈夫、こっちの部屋が暗いから見えないよ」
部屋は、ベッドサイドの明かりしか点いていない。
ワンピースのジッパーを下ろして、後ろから彼女を抱きしめる。
花蓮の首筋にキスをしていくと、振り向いて訴えた。

「ダメ、立ってられなくなる」

「じゃあ、ベッドに行こう」
彼女を抱き上げて、お姫様抱っこで運ぶ。

「夢だったの、毅に抱き上げられるのが」

「もっと軽いかと思ってた」

「ヒドい」
口をとがらせる彼女を、そっとベッドに下ろした。
隣に寝そべった俺のシャツのボタンを外し、ストレッチパンツを脱がせてくれる。
俺がトランクスだけになったら、花蓮が戸惑った顔になった。
彼女の手を掴んで、トランクスの中へ導く。
柔らかな手が、硬直した肉棒を恐る恐る掴んでいた。

「硬くて、熱い」

「花蓮を欲しがってるから、硬くなってる」

「愛してくれるなら、毅の好きにしていいよ」

「花蓮を大事にする、俺を信じて」

俺たちは、我慢していた時間を埋めるように愛し合った。

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