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第十四章 始動
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GWのシフトは普段より出勤を増やしたいが、社員の週休二日は崩したくない。
当然、経営側の俺と武内社長が出勤を増やす以外に方法がなかった。
4月最終週から5月第一週の14日間で、俺の休みは一日だけになっている。
「せっかくの連休なのに、毅と一緒にデートも出来ない」
「5月2日が一緒の休みだから、1日の夜に食事でも行こう」
花蓮と電話で話すが、彼女も連休後半は出勤予定だった。
「じゃあ、毅の家に泊まっていい?」
「それはダメだ、君の両親に申し訳が立たない」
「大丈夫だよ、台湾だって一緒に行ったじゃない」
確かにそうだが、30代の男が若い彼女と付き合うなら家族への挨拶は必須だろう。
早晩、花蓮の両親に会う必要に迫られている。
「二人で焼肉を食べるって、やる気満々のカップルだね」
考えた末、5月1日は天神にある高級焼肉店で花蓮とデートすることにした。
「俺は、君に美味いものを食べさせたいだけだよ」
「分かってる、毅って無駄な駆け引きしないもん」
「そうか?」
「正攻法だよね。分かりやすいから、みんながついてくるんじゃない?」
「考えた事も無かった」
「普通は、武内女史と毅でシフトを埋めようとは考えないよ」
「いやいや、経営者が一番働かないとダメだろ」
「そうなんだけど、世の中そうじゃないケースの方が多いの」
そんな奴、いないだろって思った。
俺の周りの成功者は、ほぼ全員ワーカーホリックだった。
実際に俺自身が会社を売った後、抜け殻になったほどだ。
「そいつら、経営者の資格がないよ」
「だから余計に毅が素敵なの」
花蓮に言われて照れる、俺ってチョロい男だ。
東京では何度か通った名店が、博多に出店するのは嬉しい。
久しぶりの焼肉で、満足するまで食べた。
腹ごなしに、賑やかな天神地下街を彼女と腕を組んで散歩する。
ぐるっと1周してから、地下鉄で俺の家まで帰って来た。
「もっと、お酒を飲みたかった」
ダイニングの椅子に座って、花蓮が俺に文句を言っている。
「家に酒は置いてないんだ」
「そうなの?」
「一人でお酒を飲まないようにしてる」
「何で?健康の為?」
「父親がアル中だった。飲んで母や子供の俺に暴力を奮う最低の男」
「ひどい」
「だから、誰かと一緒に楽しめる場所でしか飲まないようにしてる」
「毅にそんな過去があるって知らなかった」
「あまり、人に話した事は無い。
小学生の頃に母が離婚して、ほっとした事は覚えてる」
「父親を憎んでる?」
「いや、俺にはもう関係ないって思ってる」
「毅なりに苦労したんだ」
「ずっと貧乏だったから。お金があっても使えない」
「ブランド物とか持たないもんね」
「成金みたいで、恥ずかしいだろ。
1回、調子に乗ってロレックスの時計を買ったけど、貸金庫に入れたままだ」
「確かに、ブランドロゴの入った服とか着ないね」
「ブランドに縛られるのが嫌だ」
「そんな毅って、格好良いよ」
不意に言う花蓮に翻弄されてしまう。
言葉で反撃しないで、彼女を抱きしめた。
当然、経営側の俺と武内社長が出勤を増やす以外に方法がなかった。
4月最終週から5月第一週の14日間で、俺の休みは一日だけになっている。
「せっかくの連休なのに、毅と一緒にデートも出来ない」
「5月2日が一緒の休みだから、1日の夜に食事でも行こう」
花蓮と電話で話すが、彼女も連休後半は出勤予定だった。
「じゃあ、毅の家に泊まっていい?」
「それはダメだ、君の両親に申し訳が立たない」
「大丈夫だよ、台湾だって一緒に行ったじゃない」
確かにそうだが、30代の男が若い彼女と付き合うなら家族への挨拶は必須だろう。
早晩、花蓮の両親に会う必要に迫られている。
「二人で焼肉を食べるって、やる気満々のカップルだね」
考えた末、5月1日は天神にある高級焼肉店で花蓮とデートすることにした。
「俺は、君に美味いものを食べさせたいだけだよ」
「分かってる、毅って無駄な駆け引きしないもん」
「そうか?」
「正攻法だよね。分かりやすいから、みんながついてくるんじゃない?」
「考えた事も無かった」
「普通は、武内女史と毅でシフトを埋めようとは考えないよ」
「いやいや、経営者が一番働かないとダメだろ」
「そうなんだけど、世の中そうじゃないケースの方が多いの」
そんな奴、いないだろって思った。
俺の周りの成功者は、ほぼ全員ワーカーホリックだった。
実際に俺自身が会社を売った後、抜け殻になったほどだ。
「そいつら、経営者の資格がないよ」
「だから余計に毅が素敵なの」
花蓮に言われて照れる、俺ってチョロい男だ。
東京では何度か通った名店が、博多に出店するのは嬉しい。
久しぶりの焼肉で、満足するまで食べた。
腹ごなしに、賑やかな天神地下街を彼女と腕を組んで散歩する。
ぐるっと1周してから、地下鉄で俺の家まで帰って来た。
「もっと、お酒を飲みたかった」
ダイニングの椅子に座って、花蓮が俺に文句を言っている。
「家に酒は置いてないんだ」
「そうなの?」
「一人でお酒を飲まないようにしてる」
「何で?健康の為?」
「父親がアル中だった。飲んで母や子供の俺に暴力を奮う最低の男」
「ひどい」
「だから、誰かと一緒に楽しめる場所でしか飲まないようにしてる」
「毅にそんな過去があるって知らなかった」
「あまり、人に話した事は無い。
小学生の頃に母が離婚して、ほっとした事は覚えてる」
「父親を憎んでる?」
「いや、俺にはもう関係ないって思ってる」
「毅なりに苦労したんだ」
「ずっと貧乏だったから。お金があっても使えない」
「ブランド物とか持たないもんね」
「成金みたいで、恥ずかしいだろ。
1回、調子に乗ってロレックスの時計を買ったけど、貸金庫に入れたままだ」
「確かに、ブランドロゴの入った服とか着ないね」
「ブランドに縛られるのが嫌だ」
「そんな毅って、格好良いよ」
不意に言う花蓮に翻弄されてしまう。
言葉で反撃しないで、彼女を抱きしめた。
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