博多に移住して人生をやり直す

耶麻寿

文字の大きさ
109 / 142
第十四章 始動

しおりを挟む
「どこに行ってたの?」
俺が朝のランニングから帰ってきたら、花蓮が起きていた。

「百道の海岸まで毎日走っているんだ。シャワーを浴びたら、朝ご飯にしよう」

「私も一緒にお風呂に入る」
寝ていたので、起こさないように出て行ったのが不満らしい。
バスタブにお湯を貯めてから、一緒に入る。
俺が入っている間に彼女が来るので、後ろから抱きしめていた。

「起きたら、毅がいなかった」

「君が寝てたから、起こしたら悪いって思った」

「ねえ、聞いていい?」

「何?」

「ソープランドって、お風呂で遊ぶんでしょう」

「まあね」

「どんな事をするの?」

「先に言っとくけど、あれはセックスとは違う。
女性が一方的にサービスをして、男が射精するだけだ」

「リアル過ぎる」

「今さら嘘を言っても、仕方がない。
それに花蓮と一緒に台湾に行く前から、一度も行って無いよ」

「信じてあげる、だから愛して」
昨日の夜、愛しあったばかりだと言うのに、花蓮のおねだりが止まらない。
風呂から上がって、裸のままベッドに彼女を連れて行く。
カーテン越しに入る自然光が、花蓮の裸体を輝かせていた。

「キレイだ」

「明るすぎて恥ずかしいよ」

「よく見せてくれ、目に焼き付けておく」
ベッドに横たわった彼女の肉体は、若さに溢れている。

「太ってるから、あんまり見ないで」

「健康的で素敵だ、太ってないよ」
俺も隣に寝そべって、彼女の唇を奪う。
応えるように抱きついてきて、舌を絡めてきた。
俺のスイッチが入って、散々胸をもて遊んでから、彼女の下半身を責める。
俺を受け入れる準備が出来た女と一つになった。

「気持ちが良いのに、イケないの」
花蓮は、まだイクまで感じていない。
精神的にも、肉体的にも、無意識にブレーキをかけているんだろう。

「初めから上手くいくはずがないんだ。時間をかけて、お互いを知ればいい」

「毅が優しいから、応えてあげたいのに」

「花蓮は無理をしないでいいよ」
俺もたくさんの女を抱いたが、そこに愛は無かった。
セックスはしたが、愛を伝える事はしていない。
俺にも問題がある可能性は高い。

「私の中で出してね」
彼女の願いを叶える為に、若い肉体を心行くまで貪ってから射精した。
精液が漏れて妊娠させる訳にはいかない。

「ゴメンね」
一言だけ言って、彼女から離れる。
コンドームを外して入り口を縛ってから、ポリウレタンに閉じ込められた愛の残骸を見せた。

「毅の愛が詰まっている」

「欲望の塊だ」

「自虐的なのね」

「俺は遊んでばかりだったから、愛の伝え方を知らない」

「大丈夫、私が受け取ってあげるよ」
相変わらず口だけは達者な奴だ、でも花蓮の言葉が嬉しかった。

「ご飯が出来たら呼ぶから、寝てていい」
俺は服を着て、キッチンに降りていく。
自転車でスーパーまで買い物に行き、レタス、トマト、アボカドを買った。
カフェ飯の定番、スモークサーモンとアボカドのバケットサンドを作り、花蓮を呼ぶ。
階段を降りて来る彼女を確認してから、WhiteFlatを淹れた。

しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

​『イージス艦長、インパール最前線へ。――牟田口廉也に転生した俺は、地獄の餓死作戦を「鉄壁の兵站要塞」に変える』

月神世一
SF
​【あらすじ】 ​「補給がなければ、戦場に立つ資格すらない」 ​ 坂上真一(さかがみ しんいち)、50歳。  かつてイージス艦長として鉄壁の防空網を指揮し、現在は海上自衛隊で次世代艦の兵站システムを設計する男。  背中には若き日の過ちである「仁王」の刺青を隠し持ち、北辰一刀流の達人でもある彼は、ある日、勤務中に仮眠をとる。 ​ 目が覚めると、そこは湿気と熱気に満ちた1944年のビルマだった。  鏡に映っていたのは、小太りで口髭の男――歴史の教科書で見た、あの「牟田口廉也」。 ​ しかも時期は、日本陸軍史上最悪の汚点とされる「インパール作戦」決行の直前。  部下たちは「必勝の精神論」を叫び、無謀な突撃を今か今かと待っている。 ​ (……ふざけるな。俺に、部下を餓死させろと言うのか?) ​ 現代の知識と、冷徹な計算、そして海自仕込みのロジスティクス能力。  すべてを駆使して、坂上(中身)は歴史への介入を開始する。  精神論を振りかざすふりをして上層部を欺き、現地改修で兵器を強化し、密かに撤退路を整備する。 ​ これは、「史上最も無能な指揮官」の皮を被った「現代の有能な指揮官」が、確定した敗北の運命をねじ伏せ、数万の命を救うために戦う、逆転の戦記ドラマ。

わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...

MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。 ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。 さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか? そのほかに外伝も綴りました。

同じアパートに住む年上未亡人美女は甘すぎる。

ピコサイクス
青春
大学生の翔太は、一人暮らしを始めたばかり。 真下の階に住むのは、落ち着いた色気と優しさを併せ持つ大人の女性・水無瀬紗夜。 引っ越しの挨拶で出会った瞬間、翔太は心を奪われてしまう。 偶然にもアルバイト先のスーパーで再会した彼女は、翔太をすぐに採用し、温かく仕事を教えてくれる存在だった。 ある日の仕事帰り、ふたりで過ごす時間が増えていき――そして気づけば紗夜の部屋でご飯をご馳走になるほど親密に。 優しくて穏やかで――その色気に触れるたび、翔太の心は揺れていく。 大人の女性と大学生、甘くちょっぴり刺激的な同居生活(?)がはじまる。

至れり尽くせり!僕専用メイドの全員が溺愛してくる件

こうたろ
青春
普通の大学生・佐藤健太は目覚めると、自宅が豪華な洋館に変わり10人の美人メイドたちに「お目覚めですか、ご主人様?」と一斉に迎えられる。いつの間にか彼らの“専属主人”になっていた健太は戸惑う間もなく、朝から晩までメイドたちの超至れり尽くせりな奉仕を受け始める。

夫婦交換

山田森湖
恋愛
好奇心から始まった一週間の“夫婦交換”。そこで出会った新鮮なときめき

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

ちょっと大人な物語はこちらです

神崎 未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない ちょっと大人な短編物語集です。 日常に突然訪れる刺激的な体験。 少し非日常を覗いてみませんか? あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ? ※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに  Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。 ※不定期更新です。 ※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。

処理中です...