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第十四章 始動
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「うちの両親は私たちの交際に反対してないから、気楽に来ていいよ」
俺が花蓮の両親に挨拶をしたいと言うと、お気楽な事を言っていた。
だがご両親の休みに合わせて俺が休みを取ったら、彼女が慌てて時間調整をして土曜日の午後2時に訪問する事になった。
当日、車で花蓮の家に着くと花蓮が飛び出してきた。
スーツ姿の俺を見て、安心している様子だ。
「こんにちは、香山毅です。
本日はご挨拶に伺いました。これは私の店で用意したものです。
皆さんで召し上がってください」
玄関で出迎えてくれた両親に挨拶をして、手土産を渡す。
中身は涼介が花蓮を驚かせる為に作ったアップルパイだ。
8号(24cm)サイズで、美しい格子編みの生地で覆って焼き上げている。
「ご丁寧にありがとうございます。まずは中へどうぞ」
父親に促されて、リビングルームに通された。
ソファーに座ると、母親と花蓮が麦茶を出してくれる。
家族全員にも行き渡ると、彼女が俺の隣に座った。
「本日はお時間を作っていただき、ありがとうございます。
花蓮さんと真剣に交際していきたいと考えているので、ご両親に挨拶に伺いました」
「話は娘から聞いています。
成人して働いている娘の恋愛に口出すつもりはありません。
ただ、香山さんはお金持ちで、とてもおモテになると聞いています。
だから娘を心配するのも、親心なんです」
「一緒に仕事をする女性たちがいるのは確かですが、公私のけじめはつけています。
花蓮さんとも、在学中は交際を遠慮していました」
「お金を持っているのは確かですが、事業に投資していて、個人で使うお金は同年代のサラリーマンと大差ないです」
俺は落ち着いて答えた。
「では将来、結婚も考えているんですか?」
今まで黙っていた母親が聞いてきた。
「このまま一年経って、お互いが納得出来れば、結婚したいですね。
彼女にも話をしてますよ」
俺の言葉で、場が凍りついたように静かになった。
「花蓮、本当なの?」
母親が彼女に向かって聞いた。
彼女が首を縦に振る。
「姉ちゃんのどこがいいんですか?」
長男が聞いてきた。
「君のお姉さんとは、製菓学校で2年間一緒に製パンの自主練をした。
これだけ長い間近くで活動していると、相手の良いところ、悪いところが全部見えてくる。
それでも一緒にいたいって思ってるんだ」
子供の質問にも誠実に答えた。
「貴方は、相当なやり手だと感じました。
それが何故、今の会社でトップじゃないんでしょう?」
父親は、俺が武内凜花の下で働く事に違和感があるようだ。
「簡単に言えば、私がよそ者だからです。
博多だけじゃなく、日本中どこでも地元愛が非常に強い。
私が一人で創業するなら、地元の東京を選びます。
でも博多で創業するなら、武内家の看板は大きい。
純喫茶加藤の買収も地元の名士が事業継承する形だったので、何の軋轢もありませんでした。
その上、武内凜花さんの能力も文句なしです。
私が社長になるより、大きなメリットがありました」
俺が花蓮の両親に挨拶をしたいと言うと、お気楽な事を言っていた。
だがご両親の休みに合わせて俺が休みを取ったら、彼女が慌てて時間調整をして土曜日の午後2時に訪問する事になった。
当日、車で花蓮の家に着くと花蓮が飛び出してきた。
スーツ姿の俺を見て、安心している様子だ。
「こんにちは、香山毅です。
本日はご挨拶に伺いました。これは私の店で用意したものです。
皆さんで召し上がってください」
玄関で出迎えてくれた両親に挨拶をして、手土産を渡す。
中身は涼介が花蓮を驚かせる為に作ったアップルパイだ。
8号(24cm)サイズで、美しい格子編みの生地で覆って焼き上げている。
「ご丁寧にありがとうございます。まずは中へどうぞ」
父親に促されて、リビングルームに通された。
ソファーに座ると、母親と花蓮が麦茶を出してくれる。
家族全員にも行き渡ると、彼女が俺の隣に座った。
「本日はお時間を作っていただき、ありがとうございます。
花蓮さんと真剣に交際していきたいと考えているので、ご両親に挨拶に伺いました」
「話は娘から聞いています。
成人して働いている娘の恋愛に口出すつもりはありません。
ただ、香山さんはお金持ちで、とてもおモテになると聞いています。
だから娘を心配するのも、親心なんです」
「一緒に仕事をする女性たちがいるのは確かですが、公私のけじめはつけています。
花蓮さんとも、在学中は交際を遠慮していました」
「お金を持っているのは確かですが、事業に投資していて、個人で使うお金は同年代のサラリーマンと大差ないです」
俺は落ち着いて答えた。
「では将来、結婚も考えているんですか?」
今まで黙っていた母親が聞いてきた。
「このまま一年経って、お互いが納得出来れば、結婚したいですね。
彼女にも話をしてますよ」
俺の言葉で、場が凍りついたように静かになった。
「花蓮、本当なの?」
母親が彼女に向かって聞いた。
彼女が首を縦に振る。
「姉ちゃんのどこがいいんですか?」
長男が聞いてきた。
「君のお姉さんとは、製菓学校で2年間一緒に製パンの自主練をした。
これだけ長い間近くで活動していると、相手の良いところ、悪いところが全部見えてくる。
それでも一緒にいたいって思ってるんだ」
子供の質問にも誠実に答えた。
「貴方は、相当なやり手だと感じました。
それが何故、今の会社でトップじゃないんでしょう?」
父親は、俺が武内凜花の下で働く事に違和感があるようだ。
「簡単に言えば、私がよそ者だからです。
博多だけじゃなく、日本中どこでも地元愛が非常に強い。
私が一人で創業するなら、地元の東京を選びます。
でも博多で創業するなら、武内家の看板は大きい。
純喫茶加藤の買収も地元の名士が事業継承する形だったので、何の軋轢もありませんでした。
その上、武内凜花さんの能力も文句なしです。
私が社長になるより、大きなメリットがありました」
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