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第十六章 チャレンジ
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翌日、福岡珈琲加藤ベーカリー香椎店は静かにオープンした。
いつも通り、オープンまでの間に店前と香椎駅に広告を出しただけで、特別な割引もしていない。
「当面は、来店していただいたお客様に尽くせ。
お店のファンを増やせば、売り上げは勝手についてくる」
「分かりました。頑張ります」
紗彩も彩音もやる気満々だ。今日もSNSにパンの画像が並んでいる。
イートインならコーヒーが割引になるのが、我が社の売りだ。
本店や姪浜店で成功している手法で勝負する。
社長と二人、席に座ってお客様を見ていた。
パンやケーキをお試しで買うお客様が、ポツポツと来店している。
これが続くかどうかが勝負になるだろう。
まだイートインのお客様が少ないから、オペレーションは問題ない。
俺たちが店内にいると彼らが頼る気持ちが出るかもしれないので、みんなに任せて店を出た。
帰り道に、奈良屋町の店を武内社長と一緒に見に行く。
もう外観は出来上がっていて、今は内装工事の真っ最中だ。
「今までの店と違って、オーストラリアで見たカフェに近いね」
社長にも俺の好みが分かっていた。
「内装に古材を使って、メルボルンのカフェのように重厚に仕上げます」
「ここはオフィス街から少し離れているから、これぐらい個性的な方がいい」
一応、インテリアデザイナーに監修を頼んでいる。
俺とイメージを共有して、カウンターやテーブル、椅子などもトータルコーディネートを注文していた。
「博多駅の店はテナント料が高いので、営業時間を延ばして夜営業も考えてはどうでしょう?」
「オフィス街だと退社後の需要も考えられるか」
「時間当たりのテナント料も下がります」
「売り上げ金額との兼ね合いだね。検討する余地はある」
やっと会社の形が見えてきた。
最初から考えてはいたけれど、もっと時間がかかると思っていた。
俺たちの想定より随分と早い。
おかげでスタッフが足りなくなるのが、目に見えていた。
「人の配置も考えないといけないです」
「夜営業すれば、その分だけスタッフがいるね」
全てにコストとの戦いが続いていく。
紗彩が香椎店に異動したので、俺は姪浜店のサポートに入っている。
今日は朝から、店に出ていた。
「香山さん、ホットドッグは好きですか?」
貴大がランチメニューで提案があるようだ。
「オーストラリアではよく食べたな。あっちでは、食パンに挟むんだよ」
「そこですよ、食パンで挟むって日本でやれば珍しくないですか?」
「確かに珍しいとは思うけど、安っぽく感じないか?」
「じゃあ、昼飯に試作しますよ」
ランチタイムが終わり、アルバイトに店を任せて貴大の作ったオーストラリア風のホットドッグを食べる。
見かけはぱっとしないが、炒めた玉ねぎがアクセントになって美味い。
何よりソーセージが食べ応えがある。
「このソーセージ、美味いな」
「これ、1本200円します。
でもこのソーセージを知ったら、他のやつでは妥協出来ません」
「どこの店だ?」
「佐賀の田舎です」
いつも通り、オープンまでの間に店前と香椎駅に広告を出しただけで、特別な割引もしていない。
「当面は、来店していただいたお客様に尽くせ。
お店のファンを増やせば、売り上げは勝手についてくる」
「分かりました。頑張ります」
紗彩も彩音もやる気満々だ。今日もSNSにパンの画像が並んでいる。
イートインならコーヒーが割引になるのが、我が社の売りだ。
本店や姪浜店で成功している手法で勝負する。
社長と二人、席に座ってお客様を見ていた。
パンやケーキをお試しで買うお客様が、ポツポツと来店している。
これが続くかどうかが勝負になるだろう。
まだイートインのお客様が少ないから、オペレーションは問題ない。
俺たちが店内にいると彼らが頼る気持ちが出るかもしれないので、みんなに任せて店を出た。
帰り道に、奈良屋町の店を武内社長と一緒に見に行く。
もう外観は出来上がっていて、今は内装工事の真っ最中だ。
「今までの店と違って、オーストラリアで見たカフェに近いね」
社長にも俺の好みが分かっていた。
「内装に古材を使って、メルボルンのカフェのように重厚に仕上げます」
「ここはオフィス街から少し離れているから、これぐらい個性的な方がいい」
一応、インテリアデザイナーに監修を頼んでいる。
俺とイメージを共有して、カウンターやテーブル、椅子などもトータルコーディネートを注文していた。
「博多駅の店はテナント料が高いので、営業時間を延ばして夜営業も考えてはどうでしょう?」
「オフィス街だと退社後の需要も考えられるか」
「時間当たりのテナント料も下がります」
「売り上げ金額との兼ね合いだね。検討する余地はある」
やっと会社の形が見えてきた。
最初から考えてはいたけれど、もっと時間がかかると思っていた。
俺たちの想定より随分と早い。
おかげでスタッフが足りなくなるのが、目に見えていた。
「人の配置も考えないといけないです」
「夜営業すれば、その分だけスタッフがいるね」
全てにコストとの戦いが続いていく。
紗彩が香椎店に異動したので、俺は姪浜店のサポートに入っている。
今日は朝から、店に出ていた。
「香山さん、ホットドッグは好きですか?」
貴大がランチメニューで提案があるようだ。
「オーストラリアではよく食べたな。あっちでは、食パンに挟むんだよ」
「そこですよ、食パンで挟むって日本でやれば珍しくないですか?」
「確かに珍しいとは思うけど、安っぽく感じないか?」
「じゃあ、昼飯に試作しますよ」
ランチタイムが終わり、アルバイトに店を任せて貴大の作ったオーストラリア風のホットドッグを食べる。
見かけはぱっとしないが、炒めた玉ねぎがアクセントになって美味い。
何よりソーセージが食べ応えがある。
「このソーセージ、美味いな」
「これ、1本200円します。
でもこのソーセージを知ったら、他のやつでは妥協出来ません」
「どこの店だ?」
「佐賀の田舎です」
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