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After Story
6.仕置き※
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「ちょっと待て! いえ、待って下さい」
近頃、ルキウスがあまりにも優しすぎるのが気持ち悪いと言うか不審と言うか……、本当に20年で、こうも変われるものなのかと疑問に思い……ついついルキウスにちょっかいをかけてしまったのだが、やはり怒ったではないか……。
ルキウスは何も言わずに私の手首を掴み、部屋までの道を歩いている……。
皆の前では殴らないが……部屋で殴るつもりなのだろうか?
ふふん、やはり人はそんな容易く変われるわけがないな。
「っ! ん……あ、待っ……あっ、ちょっ」
部屋に入るなり、ルキウスが突然口付けをしてきたので、私は戸惑ってしまった。
てっきり殴られると思ったのに、何故だ?
「待て……っ! んっ、んん~っ! ル、ルキウ……んんぅ、やめっ」
どんどん激しくなる口付けに私がルキウスにしがみついてしまうと、そのままベッドに押し倒されてしまった。
「ちょっ、待て! 何故、押し倒すのだ? は? え? どうしてドレスを脱がすのだ!? あっ、ちょっ、ま、あっ!」
「啼かされたいのだろう? 望み通り啼かせてやるから、大人しくしていろ」
「えっ? 違っ……やめ、待っ、あっ!」
ルキウスにそのような事を耳元で囁かれ、不覚にも心臓が跳ねてしまったのだが、それさえも見透かされているようで、恥ずかしくてルキウスを押しのけようとしたのに、耳の中に舌を入れられ舐められ、耳朶を甘噛みされ、力が入らなくなってしまった。
「待て、やめ……んんぅ、んん……あっ、待っ、ああっ!」
いつのまにかドレスも下着も脱がされ、耳を舐められながら、乳首を弄られ、私はなす術もなく、ルキウスの下で翻弄されるはめになった。
「それ、やめっ……っぅ、あ、ああっ! ルキウスッ、ルキ……ッ、やめ、ああっ」
耳の中に響く水音ですら、どうにかなりそうなのに、乳首を弄られ、ルキウスの膝で秘所を刺激され、私はルキウスの脚をおさえながら、体を仰け反らせてしまった。
「ルキ、ウスッ……りょ、両方……駄目、だっ……ああっ、駄目……ひぅ、んっ、待っ、あっ、イク、イッてしま、あああっ!!!」
乳首と秘所を刺激され、いとも容易くイカされてしまったのに、ルキウスが突然ナカに指を挿れてナカをかき混ぜてきたから、その刺激でまたイカされてしまった。
「ひっ、ああっ! ああっ、待っ、イッてる、イッてるからっ! やめっ、やめろっ、ああっ! ルキ、ウスッ、ルキウ、ス……あああぁぁぁ!! やっ、止めてっ! も、無理っ……ルキ、ウスッ!! ────っ!!」
「凄いな。体もナカも、ずっとビクビク跳ねているぞ」
その後、私がどれ程泣いても、ルキウスは指の動きを止めてはくれなかった。
「奥、奥……だっ、あっ! あ、あ、ああ~っ!! イッた、イッてる! 頼むからぁ、あああっ!! も、もぅ、無理ぃ、許し……も、しないからぁ、あ、ああ、ルキ、ウス────────ッ!!!」
私が何度謝っても指の動きを止めてくれず、私は泣きながら謝り続け、それでもイキ地獄から解放される事はなかった。
挿入はあの日の夜に経験済みなのに、何故挿入しないで、指ばかりなのだ?
「ル、キウス……ッ、も……試す、よう……な、事、しない……。しないからぁ……も、許しっ、ひうっ! ま、待って、ああっ! あっ、ま、あああぁぁぁ!!」
そんな事を考えていたら、見透かされてしまったのか、突然挿入されてしまい、私は悲鳴をあげ、またもや達してしまった。
「ルドヴィカは虐げられ、啼かされるのが好きだったな。今までの交わりは物足りなかっただろう? クッ、すまなかった。これからは望み通り、虐め抜き、啼かせてやろう」
「っ!!? ち、ちがっ……ひゃう、待っ……奥、奥、らめっ……ひっ! 違っ……待っ、ああっ! あっ、あっ! 待っ、あああ!!」
ち、違う!
私は虐められるより、優しくされたいのだ。
そう言いたいのに、上手く言葉が紡げぬ。
嗚呼、こんな事なら興味本位でルキウスを揶揄わなければ良かった……。
「奥、奥らめっ! グリグリ、ひうっ、あっ! するなっ……ルキ、ウスッ、ルキッ……ん゛あっ! あああ! ──────ッ!!!」
「ルドヴィカ、イク時はイクと報告してからイケ」
「あ゛────っ!! やめっ、イッた! イッてるっ!! ひあっ! あ゛あ゛っ、あ゛ああぁぁっ!!」
その後、朝まで犯され啼かされ続けた……。
◆
「すみませんでした! 頼むから、優しくして下さい!」
行為が終わって一眠りした後、ベッドの上でルキウスに頭を下げると、ルキウスは鼻で笑った。
「だが、悦んでいたであろう?」
「悦んでいません!」
「クッ、そうか?」
「違う! 違うのだ!」
すると、私がルキウスの手を引っ張り、そう言うと、ルキウスがニヤリと笑ったので、私はビクッとしてしまった。
「物足りなかったから、あのような稚拙な悪戯で気をひこうとしたのだろう?」
「そ、そんな事は……気をひこうとしたのは確かだが……優しいルキウスが物足りなかった訳ではない」
「……………」
………………うう、何か言ってくれ。
沈黙に耐えきれなくなった私は、ルキウスに甘えるように抱きついた。
「すまぬ。本当に変わったのか……疑わしくて……興味本位で試したのだ。本当に殴られたかった訳でも泣かされたかった訳でもないのだ」
「ルドヴィカ」
「優しくされたいのだ……すまぬ……もう馬鹿な事はしないから」
その後、ルキウスはまた同じような愚かな真似をした時は、昨夜の様に仕置きをすると言ったあと、私を膝に乗せて、優しい口付けをくれた。
昨夜のは仕置きだったのか……成る程……。
「私だとて反省しているのだ。私の自分本位な振る舞いで、其方を20年も失ったのだぞ。同じ轍は二度と踏まぬ」
「そうか……。そうだよな、すまぬ……これからは、私もルキウスをちゃんと信じると約束しよう」
私がエヘヘと笑うと、ルキウスが髪を撫でてくれたから、私は何やら幸せな気持ちになった。
嗚呼、幸せだ。
「母上! 父上!」
その瞬間、勢いよく扉が開いたので、私は飛び上がり、慌てて魔法でシーツを己の体に巻き付けた。
頼むからノックをしてくれ……私は裸なのだぞ……。
「ルドヴィク、ノックをしろ。それに今取り込み中だ。さっさと出て行け」
「嫌です! 昨日、魔法陣を教えて頂ける筈だったのに、母上は父上への悪戯で僕の事を忘れたでしょう? その上、全然戻って来ないし……」
あれ? そうだったか?
「すまぬ……忘れていっ!」
「ルイーザ、言葉遣いには気をつけろ」
「……えっと……、申し訳ありません。忘れていました」
素のまま話そうとしてしまい、ルキウスに尻を叩かれ、私はヘラヘラ笑いながら、ルドヴィクに謝った。
「母上。母上の話し方は、本当は今の話し方なのでしょう? 言葉遣いは大切ですが、私の前でも、父上と同じように、ありのままのお姿でいて下さい」
私は、ルドヴィクの言葉にじーんときた。
とても良い子だ。とても良い子に育っている。
「陛下……どう思われますか?」
「……他に人がいない事を重々気をつけられるのであれば、構わぬ」
「ありがとう、ルキウス!」
私がルキウスに抱きつくと、ルドヴィクがさっさと父上の上からおりて、話を聞いて下さいと言ったので、私は何やら恥ずかしくなった。
「すまぬ。えっと、魔法陣だったか?」
「今日は、ヴァレーリア姫とお茶会の約束をしているので、無理です。なので、終わってから、母上にお時間があれば……」
「ヴァレーリア姫?」
私が首を傾げると、ルキウスがファビアーニ公爵家の公女だと、コッソリ教えてくれた。ルイーザの養い親の実子の子か……。
ルイーザとルキウスを仲違いさせ、後添えにルキウスの正妃に据えようとした……あの女官事件の時の女の……。
一応、従兄妹同士なのかもしれぬが、そのような狸の巣窟の者と仲良くしているのだな……。大方、その何とかって姫を皇太子妃に据える魂胆だろう。
何やら気に入らぬな……。
近頃、ルキウスがあまりにも優しすぎるのが気持ち悪いと言うか不審と言うか……、本当に20年で、こうも変われるものなのかと疑問に思い……ついついルキウスにちょっかいをかけてしまったのだが、やはり怒ったではないか……。
ルキウスは何も言わずに私の手首を掴み、部屋までの道を歩いている……。
皆の前では殴らないが……部屋で殴るつもりなのだろうか?
ふふん、やはり人はそんな容易く変われるわけがないな。
「っ! ん……あ、待っ……あっ、ちょっ」
部屋に入るなり、ルキウスが突然口付けをしてきたので、私は戸惑ってしまった。
てっきり殴られると思ったのに、何故だ?
「待て……っ! んっ、んん~っ! ル、ルキウ……んんぅ、やめっ」
どんどん激しくなる口付けに私がルキウスにしがみついてしまうと、そのままベッドに押し倒されてしまった。
「ちょっ、待て! 何故、押し倒すのだ? は? え? どうしてドレスを脱がすのだ!? あっ、ちょっ、ま、あっ!」
「啼かされたいのだろう? 望み通り啼かせてやるから、大人しくしていろ」
「えっ? 違っ……やめ、待っ、あっ!」
ルキウスにそのような事を耳元で囁かれ、不覚にも心臓が跳ねてしまったのだが、それさえも見透かされているようで、恥ずかしくてルキウスを押しのけようとしたのに、耳の中に舌を入れられ舐められ、耳朶を甘噛みされ、力が入らなくなってしまった。
「待て、やめ……んんぅ、んん……あっ、待っ、ああっ!」
いつのまにかドレスも下着も脱がされ、耳を舐められながら、乳首を弄られ、私はなす術もなく、ルキウスの下で翻弄されるはめになった。
「それ、やめっ……っぅ、あ、ああっ! ルキウスッ、ルキ……ッ、やめ、ああっ」
耳の中に響く水音ですら、どうにかなりそうなのに、乳首を弄られ、ルキウスの膝で秘所を刺激され、私はルキウスの脚をおさえながら、体を仰け反らせてしまった。
「ルキ、ウスッ……りょ、両方……駄目、だっ……ああっ、駄目……ひぅ、んっ、待っ、あっ、イク、イッてしま、あああっ!!!」
乳首と秘所を刺激され、いとも容易くイカされてしまったのに、ルキウスが突然ナカに指を挿れてナカをかき混ぜてきたから、その刺激でまたイカされてしまった。
「ひっ、ああっ! ああっ、待っ、イッてる、イッてるからっ! やめっ、やめろっ、ああっ! ルキ、ウスッ、ルキウ、ス……あああぁぁぁ!! やっ、止めてっ! も、無理っ……ルキ、ウスッ!! ────っ!!」
「凄いな。体もナカも、ずっとビクビク跳ねているぞ」
その後、私がどれ程泣いても、ルキウスは指の動きを止めてはくれなかった。
「奥、奥……だっ、あっ! あ、あ、ああ~っ!! イッた、イッてる! 頼むからぁ、あああっ!! も、もぅ、無理ぃ、許し……も、しないからぁ、あ、ああ、ルキ、ウス────────ッ!!!」
私が何度謝っても指の動きを止めてくれず、私は泣きながら謝り続け、それでもイキ地獄から解放される事はなかった。
挿入はあの日の夜に経験済みなのに、何故挿入しないで、指ばかりなのだ?
「ル、キウス……ッ、も……試す、よう……な、事、しない……。しないからぁ……も、許しっ、ひうっ! ま、待って、ああっ! あっ、ま、あああぁぁぁ!!」
そんな事を考えていたら、見透かされてしまったのか、突然挿入されてしまい、私は悲鳴をあげ、またもや達してしまった。
「ルドヴィカは虐げられ、啼かされるのが好きだったな。今までの交わりは物足りなかっただろう? クッ、すまなかった。これからは望み通り、虐め抜き、啼かせてやろう」
「っ!!? ち、ちがっ……ひゃう、待っ……奥、奥、らめっ……ひっ! 違っ……待っ、ああっ! あっ、あっ! 待っ、あああ!!」
ち、違う!
私は虐められるより、優しくされたいのだ。
そう言いたいのに、上手く言葉が紡げぬ。
嗚呼、こんな事なら興味本位でルキウスを揶揄わなければ良かった……。
「奥、奥らめっ! グリグリ、ひうっ、あっ! するなっ……ルキ、ウスッ、ルキッ……ん゛あっ! あああ! ──────ッ!!!」
「ルドヴィカ、イク時はイクと報告してからイケ」
「あ゛────っ!! やめっ、イッた! イッてるっ!! ひあっ! あ゛あ゛っ、あ゛ああぁぁっ!!」
その後、朝まで犯され啼かされ続けた……。
◆
「すみませんでした! 頼むから、優しくして下さい!」
行為が終わって一眠りした後、ベッドの上でルキウスに頭を下げると、ルキウスは鼻で笑った。
「だが、悦んでいたであろう?」
「悦んでいません!」
「クッ、そうか?」
「違う! 違うのだ!」
すると、私がルキウスの手を引っ張り、そう言うと、ルキウスがニヤリと笑ったので、私はビクッとしてしまった。
「物足りなかったから、あのような稚拙な悪戯で気をひこうとしたのだろう?」
「そ、そんな事は……気をひこうとしたのは確かだが……優しいルキウスが物足りなかった訳ではない」
「……………」
………………うう、何か言ってくれ。
沈黙に耐えきれなくなった私は、ルキウスに甘えるように抱きついた。
「すまぬ。本当に変わったのか……疑わしくて……興味本位で試したのだ。本当に殴られたかった訳でも泣かされたかった訳でもないのだ」
「ルドヴィカ」
「優しくされたいのだ……すまぬ……もう馬鹿な事はしないから」
その後、ルキウスはまた同じような愚かな真似をした時は、昨夜の様に仕置きをすると言ったあと、私を膝に乗せて、優しい口付けをくれた。
昨夜のは仕置きだったのか……成る程……。
「私だとて反省しているのだ。私の自分本位な振る舞いで、其方を20年も失ったのだぞ。同じ轍は二度と踏まぬ」
「そうか……。そうだよな、すまぬ……これからは、私もルキウスをちゃんと信じると約束しよう」
私がエヘヘと笑うと、ルキウスが髪を撫でてくれたから、私は何やら幸せな気持ちになった。
嗚呼、幸せだ。
「母上! 父上!」
その瞬間、勢いよく扉が開いたので、私は飛び上がり、慌てて魔法でシーツを己の体に巻き付けた。
頼むからノックをしてくれ……私は裸なのだぞ……。
「ルドヴィク、ノックをしろ。それに今取り込み中だ。さっさと出て行け」
「嫌です! 昨日、魔法陣を教えて頂ける筈だったのに、母上は父上への悪戯で僕の事を忘れたでしょう? その上、全然戻って来ないし……」
あれ? そうだったか?
「すまぬ……忘れていっ!」
「ルイーザ、言葉遣いには気をつけろ」
「……えっと……、申し訳ありません。忘れていました」
素のまま話そうとしてしまい、ルキウスに尻を叩かれ、私はヘラヘラ笑いながら、ルドヴィクに謝った。
「母上。母上の話し方は、本当は今の話し方なのでしょう? 言葉遣いは大切ですが、私の前でも、父上と同じように、ありのままのお姿でいて下さい」
私は、ルドヴィクの言葉にじーんときた。
とても良い子だ。とても良い子に育っている。
「陛下……どう思われますか?」
「……他に人がいない事を重々気をつけられるのであれば、構わぬ」
「ありがとう、ルキウス!」
私がルキウスに抱きつくと、ルドヴィクがさっさと父上の上からおりて、話を聞いて下さいと言ったので、私は何やら恥ずかしくなった。
「すまぬ。えっと、魔法陣だったか?」
「今日は、ヴァレーリア姫とお茶会の約束をしているので、無理です。なので、終わってから、母上にお時間があれば……」
「ヴァレーリア姫?」
私が首を傾げると、ルキウスがファビアーニ公爵家の公女だと、コッソリ教えてくれた。ルイーザの養い親の実子の子か……。
ルイーザとルキウスを仲違いさせ、後添えにルキウスの正妃に据えようとした……あの女官事件の時の女の……。
一応、従兄妹同士なのかもしれぬが、そのような狸の巣窟の者と仲良くしているのだな……。大方、その何とかって姫を皇太子妃に据える魂胆だろう。
何やら気に入らぬな……。
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