魔女はいかがですか

ツヨシ

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そのとき、洞窟の奥から「ぐわーーっ」という声が聞こえてきた。

大きくて低い声で、洞窟じゅうに響きわたる声だ。

「なんだいまのは?」

「えっと、ドラゴン」

「ドラゴン!」

「はい、ドラゴンのいる洞窟に来てしまったみたいですね」

「おいおいどうすんだよ」

「道を探してそこを通ればいいのですが、それまで待ってくれそうにはありませんね」

ミミの言う通りだった。

洞窟の奥から声の主が姿を現した。

それはドラゴン。

どこからどう見てもドラゴンだった。

四足で歩いているにもかかわらず、頭までの高さは十メートル近くありそうだ。

「うわっ!」

「私の後ろに隠れてください」

「どうすんだよ」
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