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台所には冷蔵庫も電子レンジもある。
その奥が二十畳ほどのワンルームとなっていた。
窓の外はベランダがある。
部屋にはベッドがあり、四、五人座れそうなソファーに大きなテーブル、そして大型テレビがあった。
――テレビ? 電波は届かないと聞いたが。
俺の視線で察したのか、黒服が言った。
「テレビはDVDを見るためのものです」
見ればテレビの下にDVDプレイヤーがあった。
「食事は食堂でいただいても自分の部屋でいただいてもかまいません。とにかく自由にお過ごしください」
そして黒服は手で「こちらに」と合図をして歩き出した。
黒服は玄関ホールに行き、広い階段を上り始めた。
上り終えるとまず左にむかった。
ホールの左側に二つのドアがある。
まず一つ目のドアを黒服が開けた。そこは小さな映画館だった。
目の前にスクリーン。
そして二人掛けの高級そうなソファーが二つ並び、それが二列ある。
一列目が二列目よりも低い位置にあるのも映画館のようだ。
スクリーンの左右の壁には黒いカーテンがいくつもかかってある。
黒服がそのカーテンを一つ開けた。
そこには映画のDVDがずらりと並んでいた。
黒服は全てのカーテンを開けた。
そこも棚となっていて、映画のDVDが多いが、ドラマやバラエティ番組も見受けられた。
しかも大量に。
「ここで一人、もしくは誰かと見てもかまいませんが、部屋に持ち帰ってもよろしいです。ただし見終わった物は、元の場所に返してくださいね」
そして黒服は部屋を出て、次の扉を開けた。
広い部屋の一番奥にビリヤード台が見えた。
その手前にはダーツの的が。
さらに手前にはいくつもの小さなテーブルがあり、そのテーブルの一つ一つに将棋、オセロ、チェス、おまけに人生ゲームのようなボードゲームが十種類ほどあった。
「好きなゲームを好きな人としてくださいね」
黒服は部屋を出るとホール奥の廊下を横切り、右の部屋に向かった。
右には扉が一つしかなかった。
入るとそこは本屋、いや図書館だった。
中央に八つのテーブルとイス、
そしてそのまわりとその奥に膨大な数の本があった。
小説が多いが、漫画、雑学、ハウツー本や専門書、洋書まであった。
本の数は数えきれない。
「ここでお好きな本を読んでもかまいませんし、部屋に持ち帰るのも自由です。ただし読み終えたら元の場所に戻してください」
DVDと同じルールだ。
八人いるので、一人でずっとかかえたままは禁止のなのだろう。
「それでは外に出ましょう」
黒服はそう言うと、階段を下りてそのまま外に出た。
もちろんついていく。
黒服は居住区の前を通り、洋館の右側に向かった。
そこには一つの扉があった。
黒服が開けると、釣り道具、サーフボート、小型のボート、ビーチボールにバーべキューの道具などが納められていた。
海用のアウトドア用品だ。
住居スペースの隣が倉庫になっていたのだ。
「これも自由にお使いください。ただしこれらは部屋に持ち帰ってはいけません」
どう見ても部屋で使えそうなものはないが、黒服はそう言った。
「ではお部屋に戻りましょう」
その奥が二十畳ほどのワンルームとなっていた。
窓の外はベランダがある。
部屋にはベッドがあり、四、五人座れそうなソファーに大きなテーブル、そして大型テレビがあった。
――テレビ? 電波は届かないと聞いたが。
俺の視線で察したのか、黒服が言った。
「テレビはDVDを見るためのものです」
見ればテレビの下にDVDプレイヤーがあった。
「食事は食堂でいただいても自分の部屋でいただいてもかまいません。とにかく自由にお過ごしください」
そして黒服は手で「こちらに」と合図をして歩き出した。
黒服は玄関ホールに行き、広い階段を上り始めた。
上り終えるとまず左にむかった。
ホールの左側に二つのドアがある。
まず一つ目のドアを黒服が開けた。そこは小さな映画館だった。
目の前にスクリーン。
そして二人掛けの高級そうなソファーが二つ並び、それが二列ある。
一列目が二列目よりも低い位置にあるのも映画館のようだ。
スクリーンの左右の壁には黒いカーテンがいくつもかかってある。
黒服がそのカーテンを一つ開けた。
そこには映画のDVDがずらりと並んでいた。
黒服は全てのカーテンを開けた。
そこも棚となっていて、映画のDVDが多いが、ドラマやバラエティ番組も見受けられた。
しかも大量に。
「ここで一人、もしくは誰かと見てもかまいませんが、部屋に持ち帰ってもよろしいです。ただし見終わった物は、元の場所に返してくださいね」
そして黒服は部屋を出て、次の扉を開けた。
広い部屋の一番奥にビリヤード台が見えた。
その手前にはダーツの的が。
さらに手前にはいくつもの小さなテーブルがあり、そのテーブルの一つ一つに将棋、オセロ、チェス、おまけに人生ゲームのようなボードゲームが十種類ほどあった。
「好きなゲームを好きな人としてくださいね」
黒服は部屋を出るとホール奥の廊下を横切り、右の部屋に向かった。
右には扉が一つしかなかった。
入るとそこは本屋、いや図書館だった。
中央に八つのテーブルとイス、
そしてそのまわりとその奥に膨大な数の本があった。
小説が多いが、漫画、雑学、ハウツー本や専門書、洋書まであった。
本の数は数えきれない。
「ここでお好きな本を読んでもかまいませんし、部屋に持ち帰るのも自由です。ただし読み終えたら元の場所に戻してください」
DVDと同じルールだ。
八人いるので、一人でずっとかかえたままは禁止のなのだろう。
「それでは外に出ましょう」
黒服はそう言うと、階段を下りてそのまま外に出た。
もちろんついていく。
黒服は居住区の前を通り、洋館の右側に向かった。
そこには一つの扉があった。
黒服が開けると、釣り道具、サーフボート、小型のボート、ビーチボールにバーべキューの道具などが納められていた。
海用のアウトドア用品だ。
住居スペースの隣が倉庫になっていたのだ。
「これも自由にお使いください。ただしこれらは部屋に持ち帰ってはいけません」
どう見ても部屋で使えそうなものはないが、黒服はそう言った。
「ではお部屋に戻りましょう」
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