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「アンノウンという男の人です」
「すると私とポンチさん、みゃあちゃんとアンノウンさんで、少なくとも四人はいることになるのね。一緒に住んでいるのにほとんどほかの人に会わなくて。というより私、今までほとんど部屋から出なかったんだけど」
「それは俺も一緒ですね」
そう言うと、ももは笑った。
つられて俺も笑う。
それから少し世間話をした。会話は弾んだとは言えないが、ここに来て一番長く話をした。
「じゃあもう部屋に帰るわね。私は今からあまり部屋にこもらないようにするわね」
「そうですか。そのほうがいいかもしれないですね。それではまた」
「それじゃあ」
ももはそそくさと部屋に帰っていった。
俺も自分の部屋に戻った。
その日の夕方にミニ映画館に行くと、アンノウンがいた。
「やあどうも」
「どうも、こんばんは」
DVDを借りに来たようだ。
俺と同じだ。
俺は言った。
「朝、ももさんという女性に会いましたよ」
「ももさんなら、私もお昼に会いました。あとノーレッジという若い男の人にも」
ノーレッジ。英語で日本語に直すと知識という意味だ。
その男、自分の知識に自信があるのか。それとも知識に対して憧れでもあるのか。
どちらにしても知識に強い意識を持っていると考えられる。
俺は言った。
「ももさんがみゃあちゃんという若い女性に会ったそうです」
「へえ、若い女性がいるんですか。私は会っていないですね。とにかく私とポンチさん。ノーレッジさんにももさんとみゃあちゃんの女性二人。参加者のうち、五人までが判明しましたね」
「そうですね。初日は俺一人かと思いましたが」
「それは私も同じです。ところでポンチさん」
アンノウンの顔がやけに真剣な顔になった。
「ポンチさんはなにか見ませんでしたか?」
「なにかとは?」
「動く大きななにかです」
見た。ほんの一瞬ではあるが。
「アンノウンさんも見たのですか」
「ええ」
「どんなやつです。俺の時は一瞬すぎてよくわからなかったんですが」
「森の近くを散歩している時に、森の奥で何かが動いたのが見えたんです。しかし少し距離があったし、それとの間に木がたくさん生えていましたから、はっきりとは見えなかったんです。それにすぐに見えなくなってしまったし。ただ、動く大きな何かがいたのは確かです」
「俺も見ましたが、一瞬のことだったし、夜だったし。だから何であるかはわかりませんが、アンノウンさんと同じで、動く大きななにかを見ました」
「そうですか。なんでしょうね、あれは。車とかには見えなかったし。森の中に車が通れるような道はないし。仮に動物だとしたら、あんなに大きな動物が日本にいるはずがないし」
「そうですね。気になりますね」
「気になりますね。それに不安でもあります」
「不安とは?」
俺の疑問にアンノウンははっきりと答えた。
「ええ、不安です。あれがなんだかの動物だというのなら、そして人を襲うものならば、襲われたら私たちに勝ち目はないでしょうね」
――襲われる?
俺は考えた。
あれを見て以来、あれはなんだったのだろうと何度も考えたが、あれに襲われるという発想は全く思い浮かばなかった。
しかし考えてみれば、あれが人を襲うという可能性はゼロではないのだ。
今のところ、なんだかの動物であるという確証もないのだが。
どちらにしても人畜無害であるという保証はどこにもない。
「そうですね。その危険性はありますね」
「すると私とポンチさん、みゃあちゃんとアンノウンさんで、少なくとも四人はいることになるのね。一緒に住んでいるのにほとんどほかの人に会わなくて。というより私、今までほとんど部屋から出なかったんだけど」
「それは俺も一緒ですね」
そう言うと、ももは笑った。
つられて俺も笑う。
それから少し世間話をした。会話は弾んだとは言えないが、ここに来て一番長く話をした。
「じゃあもう部屋に帰るわね。私は今からあまり部屋にこもらないようにするわね」
「そうですか。そのほうがいいかもしれないですね。それではまた」
「それじゃあ」
ももはそそくさと部屋に帰っていった。
俺も自分の部屋に戻った。
その日の夕方にミニ映画館に行くと、アンノウンがいた。
「やあどうも」
「どうも、こんばんは」
DVDを借りに来たようだ。
俺と同じだ。
俺は言った。
「朝、ももさんという女性に会いましたよ」
「ももさんなら、私もお昼に会いました。あとノーレッジという若い男の人にも」
ノーレッジ。英語で日本語に直すと知識という意味だ。
その男、自分の知識に自信があるのか。それとも知識に対して憧れでもあるのか。
どちらにしても知識に強い意識を持っていると考えられる。
俺は言った。
「ももさんがみゃあちゃんという若い女性に会ったそうです」
「へえ、若い女性がいるんですか。私は会っていないですね。とにかく私とポンチさん。ノーレッジさんにももさんとみゃあちゃんの女性二人。参加者のうち、五人までが判明しましたね」
「そうですね。初日は俺一人かと思いましたが」
「それは私も同じです。ところでポンチさん」
アンノウンの顔がやけに真剣な顔になった。
「ポンチさんはなにか見ませんでしたか?」
「なにかとは?」
「動く大きななにかです」
見た。ほんの一瞬ではあるが。
「アンノウンさんも見たのですか」
「ええ」
「どんなやつです。俺の時は一瞬すぎてよくわからなかったんですが」
「森の近くを散歩している時に、森の奥で何かが動いたのが見えたんです。しかし少し距離があったし、それとの間に木がたくさん生えていましたから、はっきりとは見えなかったんです。それにすぐに見えなくなってしまったし。ただ、動く大きな何かがいたのは確かです」
「俺も見ましたが、一瞬のことだったし、夜だったし。だから何であるかはわかりませんが、アンノウンさんと同じで、動く大きななにかを見ました」
「そうですか。なんでしょうね、あれは。車とかには見えなかったし。森の中に車が通れるような道はないし。仮に動物だとしたら、あんなに大きな動物が日本にいるはずがないし」
「そうですね。気になりますね」
「気になりますね。それに不安でもあります」
「不安とは?」
俺の疑問にアンノウンははっきりと答えた。
「ええ、不安です。あれがなんだかの動物だというのなら、そして人を襲うものならば、襲われたら私たちに勝ち目はないでしょうね」
――襲われる?
俺は考えた。
あれを見て以来、あれはなんだったのだろうと何度も考えたが、あれに襲われるという発想は全く思い浮かばなかった。
しかし考えてみれば、あれが人を襲うという可能性はゼロではないのだ。
今のところ、なんだかの動物であるという確証もないのだが。
どちらにしても人畜無害であるという保証はどこにもない。
「そうですね。その危険性はありますね」
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