幽霊じゃない

ツヨシ

文字の大きさ
2 / 7

しおりを挟む
「うわっ」
「おおっ」
「こりゃあ」
懐中電灯がなにかを照らすたびに、先輩が声を上げる。
うるさいことこの上ないが、気をまぎわらすことにおいては役に立っていた。
「もっとおもしろいところはないのか」
面白いところだと。
死体安置所でもあればいいのだが、そんな場所は俺は知らない。
そもそもこの病院にあったのかどうかもわからない。
俺が知っているところで面白い場所といえばあそこしかない。
俺は案内した。
そこに着いた。
「ここは」
初めて来た先輩にもわかったようだ。その場所は手術室だ。
そうとしか見えないし、実際にそうなのだ。
「へえ」
先輩は気に入ったようで、あちこち見始めた。
舐めまわすように時間をたっぷりとかけて。
しまいには手術台の下まで覗き込んだのだ。
「なんじゃこりゃ」
何か見つけたようだ。
しかし手術台の下なんかに、何があるというのだ。
先輩が手術台の下で何かごぞごぞしていたかと思ったら、しばらくして出てきた。
手に何かを持って。
見れば一枚の紙。
そこにはなにかが赤く書かれていたのだが、それが何なのか、図形なのか知らない外国語なのかもわからなかった。
「おい、これはなんだ」
「わかりませんねえ」
「ふん、使えないやつだ」
先輩はその紙をポケットにねじ込んだ。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

意味が分かると怖い話(解説付き)

彦彦炎
ホラー
一見普通のよくある話ですが、矛盾に気づけばゾッとするはずです 読みながら話に潜む違和感を探してみてください 最後に解説も載せていますので、是非読んでみてください 実話も混ざっております

意味が分かると怖い話【短編集】

本田 壱好
ホラー
意味が分かると怖い話。 つまり、意味がわからなければ怖くない。 解釈は読者に委ねられる。 あなたはこの短編集をどのように読みますか?

もしかして寝てる間にざまぁしました?

ぴぴみ
ファンタジー
令嬢アリアは気が弱く、何をされても言い返せない。 内気な性格が邪魔をして本来の能力を活かせていなかった。 しかし、ある時から状況は一変する。彼女を馬鹿にし嘲笑っていた人間が怯えたように見てくるのだ。 私、寝てる間に何かしました?

実話怪談 死相他

ホラー
 筆者が蒐集した怪談やネットで実しやかに囁かれる噂や体験談を基にした怪談短編集です。  なろう、アルファポリス、カクヨムで同時掲載。

婚約破棄が聞こえません

あんど もあ
ファンタジー
私は、真実の愛に目覚めた王子に王立学園の卒業パーティーで婚約破棄を宣言されたらしいです。 私には聞こえないのですが。 王子が目の前にいる? どこに? どうやら私には王子が見えなくなったみたいです。 ※「承石灰」は架空の物質です。実在の消石灰は目に入ると危険ですのでマネしないでね!

真実の愛を見つけたとおっしゃるので

あんど もあ
ファンタジー
貴族学院のお昼休みに突然始まった婚約破棄劇。 「真実の愛を見つけた」と言う婚約者にレイチェルは反撃する。

いまさら謝罪など

あかね
ファンタジー
殿下。謝罪したところでもう遅いのです。

冤罪で辺境に幽閉された第4王子

satomi
ファンタジー
主人公・アンドリュート=ラルラは冤罪で辺境に幽閉されることになったわけだが…。 「辺境に幽閉とは、辺境で生きている人間を何だと思っているんだ!辺境は不要な人間を送る場所じゃない!」と、辺境伯は怒っているし当然のことだろう。元から辺境で暮している方々は決して不要な方ではないし、‘辺境に幽閉’というのはなんとも辺境に暮らしている方々にしてみれば、喧嘩売ってんの?となる。 辺境伯の娘さんと婚約という話だから辺境伯の主人公へのあたりも結構なものだけど、娘さんは美人だから万事OK。

処理中です...