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3,召喚
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朝食を食べ終われば、あとはずーっと読書三昧。仕事といった仕事はないので毎日この有様だ。勿論、頼まれたらする。毎日、寝る、食べる、読書する以外のことはほぼしない。しょっちゅうあるパーティー等の時は寝てられないので身体的にキツイ。お父様とお母様は毎日朝が早い。といっても起きるのが早いだけなので朝食は大体一緒に食べる。2人とも準備が多いらしい。私は準備は早いほうなのだが、お父様たちはその量が半端じゃないので朝が早い、と教わった。お母様(達)は裏で何かを仕組むタイプの人達だ。昨日、お父様が言った「未来の旦那様、国王だ」という言葉。実はあの時、うっすらと聞こえていたのだ。お母様がお父様を窘めている声が。お酒が入っていたから口が滑ったのか。何にしろ、あの2人が企んでいることはお見通しである。更に言えば、昨日お父様が言ったあの言葉で確信がついたのだ。まったく、私を誰だと思っているのでしょうね。完璧に近い、と頂点に君臨するあなた達2人の娘なのよ?侮らないでほしい。などと心の中で思いながら、黙々と「魔法全書」という本を読み進める。ちらりと少し先のページを見てみると、気になる言葉があった。
――oneself dedicate spirit come out one shadow become blood dedicate (dragon)――
親切なことに隣にこの国の言葉で翻訳してあった。要約すると、
――我が身捧げし精霊に出でよ我が影血捧げる(ドラゴン)――
らしい。()の部分は名前だ。 すると、突然床が光り始めた。しかも魔法陣になっている。気づかぬうちに声に出ていたらしい。
「わ、何だ?」
「リンネ様!大丈夫ですか⁉こちらに!」
すぐさま移動した。得体の知れないものに自ら進んでいく必要はない。
何事だ、と城の中にいた人や精霊達が集まってきた。どうやら光は城中に届いたようだ。お父様の付き人、ガイエ様まで来ていた。
〈それ〉を見た精霊達は脱兎の如くその場から逃げ、人は驚きのあまり腰を抜かすもの、〈それ〉を知っているのか、感嘆の声を上げるもの、色々だ。ガイエ様はやはり知っていたらしく、経緯を聞いてきた。
「何故、あんなドラゴンがここに?…しかもあれは、」
「最上級、最恐と謳われるドラゴン。」
「へ、陛下!」
「お父様。何故ここへ?」
「何故、と言われてもなあ。これだけ騒がれていては、見に来もするだろう。」
ドラゴンが出てからそんなに時間は経っていないはずだが、と思うが口には出さない。
「失礼致しました…!」
皆が口をそろえて言う。
「はは、別に構わんよ。それより、早く各々仕事に戻ったほうがいいだろう。」
「御意。」
そう言うと、皆自分の持ち場に戻っていった。
―「さて、何が何でどうなったのか聞こうか。」―
――oneself dedicate spirit come out one shadow become blood dedicate (dragon)――
親切なことに隣にこの国の言葉で翻訳してあった。要約すると、
――我が身捧げし精霊に出でよ我が影血捧げる(ドラゴン)――
らしい。()の部分は名前だ。 すると、突然床が光り始めた。しかも魔法陣になっている。気づかぬうちに声に出ていたらしい。
「わ、何だ?」
「リンネ様!大丈夫ですか⁉こちらに!」
すぐさま移動した。得体の知れないものに自ら進んでいく必要はない。
何事だ、と城の中にいた人や精霊達が集まってきた。どうやら光は城中に届いたようだ。お父様の付き人、ガイエ様まで来ていた。
〈それ〉を見た精霊達は脱兎の如くその場から逃げ、人は驚きのあまり腰を抜かすもの、〈それ〉を知っているのか、感嘆の声を上げるもの、色々だ。ガイエ様はやはり知っていたらしく、経緯を聞いてきた。
「何故、あんなドラゴンがここに?…しかもあれは、」
「最上級、最恐と謳われるドラゴン。」
「へ、陛下!」
「お父様。何故ここへ?」
「何故、と言われてもなあ。これだけ騒がれていては、見に来もするだろう。」
ドラゴンが出てからそんなに時間は経っていないはずだが、と思うが口には出さない。
「失礼致しました…!」
皆が口をそろえて言う。
「はは、別に構わんよ。それより、早く各々仕事に戻ったほうがいいだろう。」
「御意。」
そう言うと、皆自分の持ち場に戻っていった。
―「さて、何が何でどうなったのか聞こうか。」―
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