おかえりなさい、シンデレラ(改訂版)

daisysacky

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第2章 君は誰?

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 その頃王子の危惧する通り、お城の中は祝賀ムードで一杯だった。
もちろんお城の中だけでなく、この国中がお祭り騒ぎになっている。
お城の使用人だけでなく、お城から離れた村人たちも、
「ようやく王子に、花嫁が見つかったんだってよ!」
興奮気味に話すと、居酒屋では
「前祝いだ!」と祝杯を酌み交わす人たちでにぎわっていた。


「ねぇ、今年は、お城が開放されるのかしら?」
 忘れてはいけない、この人…エラの継母が、娘たちにやや浮かれた
様子で話している。
実の所…エラが王子の心を射止めるまでは、何とか王子とダンスをしよう…
と、娘たちがアピール合戦を繰り広げ、姉妹でバチバチと火花を散らしていた。
だが…手を取ってもらうどころか、その存在さえも見てもらえず、努力も
むなしく、まったく不発に終わった…という苦い思い出があったのだ。
 そのリベンジとばかりに、シンデレラ大捜索を敢行した時にも、
足を切り落とすほどの、身を切る犠牲を払った…というのに、
まさかの王子の逆鱗に触れる…という痛恨のミスを行い、
現在この継母家族は、お城の出入りを禁止され、ウツウツと日々の暮らしを
送っていたのだ。
 もともと派手好きな継母が、こんな地味な暮らしに耐えられるはずもなく、
「いい?あんたたち!今度こそ、失敗は許されないわよ!」
2人の娘を呼び寄せて、真剣な顔で言い聞かせる。
「やだ、母さん。怖い顔をして」
「え~っ、面倒なのは、疲れるからいやよぉ」
ダラダラとした態度で、母親を見つめる。
「いいから、聞いて! 
 とにかくあんたたちは、エラのご機嫌を取るのよ」
「え~っ、何でそんなことをするのぉ」
「いやよぉ」
姉妹は鏡を見て、どちらがきれいに髪が結えたか見比べている。
すると継母は、パコンと娘の頭を、ハエ叩きではたくと、
「いいから!とにかくするの!一発逆転を狙うのよ!」
だらけて下着姿の娘に、ハッパをかける。
「うまく成功した暁には…お城の出入りを復活させて、王子様に取り入って、
 あの女を追い出すか…
 あわよくば、玉の輿に乗るのよ!」
1人興奮して、自分の計画にその気になって、ウットリとした顔になる。
「ここでどうにか、頑張れば…こんなひなびた貧乏生活からおさらばして、
 再び夢の暮らしが出来るはず!」
そう言う継母の腹の中では、実は恐るべき復讐のシナリオがあったのだ…
 
 
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