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第5章 シンデレラをプロデュース
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「ごめん…私、余計な事、言ったのかしら?」
ユリカさんはすぐにうつむき
「そうかぁ~そうだったのね」
何やら1人で、考え込むように、つぶやいた。
何か勘違いをしているのかもしれないけれど…
かえって、都合がいいかもしれない、とエラは口をつぐみ、
余計なことを言うのをやめた。
「もしかして、大切な荷物というのは、お父さんとお母さんの
形見か何か?」
哀れむような瞳を向けて、ユリカさんはエラのことを見詰める。
(あっ、やっぱり、カンチガイしてる)
それに気が付くと、エラはあわてて手を振る。
「いえいえ、違います!
そんなんじゃないんです。
ただ私にとって…とっても大切なものが入ってるんです」
やや強めな口調で、エラは言う。
「うーん」
ユリカさんは考え込むと、おもむろにエラの顏をのぞき込み
「ねぇ~どこでなくしたか、全然覚えてないの?」と聞く。
そう言われると、エラも何とか思い出そう…と、一生懸命考える。
だけど…気が付いたら、あの自動販売機の前にいたんだし、
あの時はまだ、意識も定かではなかったし…
あるとしたら、どこだろう?
頭の奥を、ひっくり返すような勢いで、何とか絞りだそうとしてみる。
可能性としては…タクトと出会った、あの自動販売機か…
それとも、どこにあるのかわからないけれど、光のトンネルの現れた、
あの雑木林のどこかだろう…
だが、あまりにも漠然としたことしか、思い浮かばないので、
エラは言葉に詰まらせる。
「あのぉ~どこか、山のトンネルのようなトコ、ありますか?」
たどたどしく、聞いてみる。
かなりあいまいな言い方なのだけど、とりあえず目の前にいる
ユリカさんに、わずかな希望を向けた。
もしかして、あわよくば…
何か、知っているかもしれない、と淡い期待を抱いて。
ユリカさんはすぐにうつむき
「そうかぁ~そうだったのね」
何やら1人で、考え込むように、つぶやいた。
何か勘違いをしているのかもしれないけれど…
かえって、都合がいいかもしれない、とエラは口をつぐみ、
余計なことを言うのをやめた。
「もしかして、大切な荷物というのは、お父さんとお母さんの
形見か何か?」
哀れむような瞳を向けて、ユリカさんはエラのことを見詰める。
(あっ、やっぱり、カンチガイしてる)
それに気が付くと、エラはあわてて手を振る。
「いえいえ、違います!
そんなんじゃないんです。
ただ私にとって…とっても大切なものが入ってるんです」
やや強めな口調で、エラは言う。
「うーん」
ユリカさんは考え込むと、おもむろにエラの顏をのぞき込み
「ねぇ~どこでなくしたか、全然覚えてないの?」と聞く。
そう言われると、エラも何とか思い出そう…と、一生懸命考える。
だけど…気が付いたら、あの自動販売機の前にいたんだし、
あの時はまだ、意識も定かではなかったし…
あるとしたら、どこだろう?
頭の奥を、ひっくり返すような勢いで、何とか絞りだそうとしてみる。
可能性としては…タクトと出会った、あの自動販売機か…
それとも、どこにあるのかわからないけれど、光のトンネルの現れた、
あの雑木林のどこかだろう…
だが、あまりにも漠然としたことしか、思い浮かばないので、
エラは言葉に詰まらせる。
「あのぉ~どこか、山のトンネルのようなトコ、ありますか?」
たどたどしく、聞いてみる。
かなりあいまいな言い方なのだけど、とりあえず目の前にいる
ユリカさんに、わずかな希望を向けた。
もしかして、あわよくば…
何か、知っているかもしれない、と淡い期待を抱いて。
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