おかえりなさい、シンデレラ(改訂版)

daisysacky

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第5章 シンデレラをプロデュース

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 まだわけのわからない、という顔をするエラに、
「まぁ、だまされたと思って、私に付き合ってよ」
そう言うと、戸惑うエラにはかまうことなく、強引に手を引っ張って
外へと連れ出した。
「どこへ行くの?」
「まぁ、私にまかせて!」
車で数分進むと、洋服屋さんがたくさん入っている、ショッピングモール
へと連れて来た。
驚いているエラを尻目に、
「ここなんて、どう?いいのありそう?」
よぉし、決めた、と再びエラの手をつかむと、ズンズンと中に入って行く。
「え~、ちょっと待って下さいよぉ。
 安い洋服で、いいんですよぉ」
腰が引けて、尻込みをするエラに
「いいから、いいから」
手を離すどころか、さらにギュッと力をこめて、ユリカさんは強引に
足を踏み入れる。

 大体今まで、およそ衣類に関しては、オシャレなものなど、追及したこと
がない。
着られれば、それでいい、というスタンスだ。
おとぎの国にいた時だって、ボロボロのお下がりを着ていたから、
過去に着たのは、あれ1回きり。
それも舞踏会に行った時だ。
それだって、魔法使いのおばあさんに、魔法で出してもらったものだ。
あれだって、着ていた服に、魔法の粉をかけて、
「ビビデバビデブー」
杖を一振りすると、鮮やかな色の、しかも羽根のように軽くて、
美しいドレスに変わったのだ。
もっとも12時を過ぎたら、もとのボロに戻ったけれども。

 あの時が、人生で1番、オシャレをした時で、これから先も、
もう起こらない…
あのドレスは、しょせんまやかしだったけれど…
なぜかガラスの靴だけは、ホンモノだった。
(あれ?そういえば、あの靴、どうしたっけ?
 今、どこにあるのだろう…?)
突然エラは大切なことを、思いだそうとしていた。
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