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第10章 運命の歯車が回り始める
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「なんだぁ、この女はぁ!
うわばみじゃないかぁ~」
男たちの賭けにのって数分後、あっけなく勝負はついた。
好色な目で、女を見ていた男が、まさかの先に酔いつぶれて、テーブルに
顏を突っ伏していた。
それを目にするなり、女はつまらなさそうに、
「なんだぁ、もっと骨のある男かと思ってたのにぃ」
少しも乱れた様子もなく、まるで水を飲むように、さらにグラスに残っていた
酒を、一気にあおる。
シンデレラの継母は、ことごとく娘たちの縁談が破断となり、そのたびに
やけ酒を覚えていくうちに、その味をしめてしまったのだ。
このところは、安酒やスコッチやウィスキーのミニボトルを、懐に隠し持つ
くらいに…見事なキッチンドランカーに変貌していたのだ。
「いい、約束よ!
ちゃんと仕事は、してもらいますからね」
酔いつぶれて、ダウンしている男の耳元にささやくと、
「じゃあ、これ、前金ね」
そう言うと、手元の袋から金貨を数枚、つかみ出し、居丈高にそう言うと、
ツンと肩をそびやかして、立去って行った。
(なんだよ、あの女は!
うまくいくはず、って言ってたじゃないか)
男は、謎の女のことを思い出すと、顔をしかめる。
何しろ王子のボディーガードが強すぎる。
気配にすきがないし、身のこなしが、かなりの腕っぷしと見受けられた。
そのため…中々目的の2人に、接近することが出来ないのだ。
(大体、こんなことを素人に頼むだなんて…ろくなもんじゃないな)
とんだ女だ!
思わず顔をしかめると、男はチッと舌打ちをしてみせた。
うわばみじゃないかぁ~」
男たちの賭けにのって数分後、あっけなく勝負はついた。
好色な目で、女を見ていた男が、まさかの先に酔いつぶれて、テーブルに
顏を突っ伏していた。
それを目にするなり、女はつまらなさそうに、
「なんだぁ、もっと骨のある男かと思ってたのにぃ」
少しも乱れた様子もなく、まるで水を飲むように、さらにグラスに残っていた
酒を、一気にあおる。
シンデレラの継母は、ことごとく娘たちの縁談が破断となり、そのたびに
やけ酒を覚えていくうちに、その味をしめてしまったのだ。
このところは、安酒やスコッチやウィスキーのミニボトルを、懐に隠し持つ
くらいに…見事なキッチンドランカーに変貌していたのだ。
「いい、約束よ!
ちゃんと仕事は、してもらいますからね」
酔いつぶれて、ダウンしている男の耳元にささやくと、
「じゃあ、これ、前金ね」
そう言うと、手元の袋から金貨を数枚、つかみ出し、居丈高にそう言うと、
ツンと肩をそびやかして、立去って行った。
(なんだよ、あの女は!
うまくいくはず、って言ってたじゃないか)
男は、謎の女のことを思い出すと、顔をしかめる。
何しろ王子のボディーガードが強すぎる。
気配にすきがないし、身のこなしが、かなりの腕っぷしと見受けられた。
そのため…中々目的の2人に、接近することが出来ないのだ。
(大体、こんなことを素人に頼むだなんて…ろくなもんじゃないな)
とんだ女だ!
思わず顔をしかめると、男はチッと舌打ちをしてみせた。
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