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第16章 リターン、まさかの再会
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「あなた、まさか、ドロボーなの?」
突然マーサが叫ぶと、ぐいっとエラの顏を両手ではさみ込んだ。
万事休すだ!
もう、ダメだぁ~
エラはギュッと、目をつむった。
「あっ!」
いきなり王子が声を上げる。
「キミ!やっぱり、会ったこと、あるよね?
ほら…あの人だ!」
大きな声で言うけれど…
だが、肝心の名前が思い出せないようだ。
(本当に思い出したかどうかは、あやしいところなのだが)
「あれ?あれ?」
頭をひねって、エラを見つめる。
「どうされました?」
けげんな顔で、マーサが聞く。
「うん、それがねぇ~会ったことがある、と思うんだけど…
どうしても、思い出せないんだよ」
もどかしそうな顔をする。
それを聞くと、エラもホッとため息をつき、
(よかった、助かった~)と身体を元に戻す。
「それよりもさぁ~あの子、どうした?さっきいた、あの女の子!」
突然思い出したように、王子が叫ぶ。
(やばい!やっぱり、そう来たかぁ~)
まさか入れ違いになりましたよ、とも言えない。
エラは頭を抱え込みたくなる。
それにしても、王子はすっかり、私のことを忘れたのか…
エラは複雑な思いだ。
ホッとする一方で、ちょっぴり寂しい気持ちになる。
童話では、どうだったのか?
シンデレラを見付けた後…
そして2人は結婚して、幸せに暮らしましたとさ、となるのだけれど…
(この場合は、どうなるの?)
ふとエラは、疑問に思う。
別に、このおとぎの国の世界に、未練があるわけではないのだけれど…
何かが、自分の中で変わった、と思うのだ。
もちろん、自分の生まれ育った世界だから、嬉しくないはずがない。
考え込むエラのことを、王子はしばらくじぃっと見つめる。
「やっぱり、キミ…前に会ったよね?」
今度はハッキリとした口調で、言いきった。
突然マーサが叫ぶと、ぐいっとエラの顏を両手ではさみ込んだ。
万事休すだ!
もう、ダメだぁ~
エラはギュッと、目をつむった。
「あっ!」
いきなり王子が声を上げる。
「キミ!やっぱり、会ったこと、あるよね?
ほら…あの人だ!」
大きな声で言うけれど…
だが、肝心の名前が思い出せないようだ。
(本当に思い出したかどうかは、あやしいところなのだが)
「あれ?あれ?」
頭をひねって、エラを見つめる。
「どうされました?」
けげんな顔で、マーサが聞く。
「うん、それがねぇ~会ったことがある、と思うんだけど…
どうしても、思い出せないんだよ」
もどかしそうな顔をする。
それを聞くと、エラもホッとため息をつき、
(よかった、助かった~)と身体を元に戻す。
「それよりもさぁ~あの子、どうした?さっきいた、あの女の子!」
突然思い出したように、王子が叫ぶ。
(やばい!やっぱり、そう来たかぁ~)
まさか入れ違いになりましたよ、とも言えない。
エラは頭を抱え込みたくなる。
それにしても、王子はすっかり、私のことを忘れたのか…
エラは複雑な思いだ。
ホッとする一方で、ちょっぴり寂しい気持ちになる。
童話では、どうだったのか?
シンデレラを見付けた後…
そして2人は結婚して、幸せに暮らしましたとさ、となるのだけれど…
(この場合は、どうなるの?)
ふとエラは、疑問に思う。
別に、このおとぎの国の世界に、未練があるわけではないのだけれど…
何かが、自分の中で変わった、と思うのだ。
もちろん、自分の生まれ育った世界だから、嬉しくないはずがない。
考え込むエラのことを、王子はしばらくじぃっと見つめる。
「やっぱり、キミ…前に会ったよね?」
今度はハッキリとした口調で、言いきった。
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