おかえりなさい、シンデレラ(改訂版)

daisysacky

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第16章 リターン、まさかの再会

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 王子の予想外のリアクションに、女中頭のマーサが不満そうに
している。
「キミ!彼女の部屋を、用意してあげてくれ」
さも当然という顔をして、王子はいともあっさりと命じる。
「えっ?でも、この女…最近はやりの空き巣狙いのドロボーか、
 先程の賊の仲間かもしれませんよ」
 先日、継母の雇った男のことを、言っているようだ。
そうして疑わしい目を、エラに向けるので、
(それは、どうなんだろう?)
エラは疑問に思う。
だが、それよりも早く
「何を言っているんだ?このレディーに!」
さすが、プリンスチャーミングと呼ばれるのも、伊達ではない。
王子はとても紳士的に、エラに手を差し出す。
「このお嬢さんが、そんなことを…するわけがないだろ?
 お客様として、丁重にもてなしなさい」
マーサの顔色など、まったく相手にすることなく、キッパリと言い切る。
「それから」
思いだしたように付け足すと、
「それから、あの姫のことも、もっとよく…探すように!」
あくまでも王子の威厳でもって、使用人たちにピシリと言った。

 叱られた子供のように、マーサは首をすくめると、
「この後、どうされます?」
それでもまだ、何か言いたげに、マーサは上目遣いで王子を見つめる。
「今日はもう、狩りも遠乗りも、すべて中止にするよ!
 それからまた、客が来ると思うから、よろしく頼むよ」
まったく頓着することなく、王子は言い渡した。
 さすがに若いとはいえ、一国の王子だ。
厳かに言い渡すと、女中頭のマーサも、顔色を変え、これ以上は
言い返そうとはしない。
「あら、そうなんですか?
 準備を何も、していないのですが…」
客人と聞くと、急にマーサが、あわてているようだ。
「悪いけど、頼むよ!
 客人といっても、肩のこる相手じゃないから、適当にしてくれて
 かまわないよ」
 マーサはまだ、ちょっと不満そうではあったけれど、雇い主の言うことは
絶対だ。
「かしこまりました」
そう言うと、下働きのミキをうながして、部屋を出て行った。
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