御手洗さんの言うことには…

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ソータローのこと…３６４

「それは…あの女の子と同じ背格好の子を、探すためだったんじゃあ
　ないか？」
　神林君よりも先に、先生が答える。
「なんで？別に、同じでなくてもいいじゃないの」
それだけたくさんの子供が来るのなら、別にこだわることはないん
じゃあないか？
清子はそう思うけれど…
「いや、それではダメなんだ」
先生が、大きく頭を振る。
「何で、ダメなの？」
わざわざ、そんなことをしなくても…幾らでも、呼ぶことが出来た
だろうに…と宗太郎は思う。
　だが清子は、さっぱりわからない…と、思い切り顔をしかめる。
「何しろ、器は重要だからな！」
先生がキッパリと、そう言い切る。
「うつわ？」
「何のこと？パーティーでもするの？」
案の定、清子と宗太郎は、まだピンとは来ていないようだ。

「だから…魂の入れ物だよ」
　辛抱強く、先生が重ねて言う。
「たましいの入れ物？」
　なんだ？それ…
「骨つぼか何か？」
そう言いかけた途端、ようやく清子は
「あっ」と声を上げる。
「やっと、わかったか？」
幾分、先生はホッとした表情を浮かべる。
「そんな下手な例えをされたら、わかるものもわからなくなるよ」
嫌味っぽく、ショータが切り返す。
「あぁ～すまないねぇ」
先生が、ニヒルな顔をしていると…
「その器って…どんなイビツなものでも、かまわないの？」
ひときわよく響く声で、アキが尋ねる。