御手洗さんの言うことには…

daisysacky

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ソータローのこと…270

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「まさか、おまえ…じいちゃんに何かされたことがあるのか?」
 いきなりオジサンが、不穏なことを言い出す。
「何かされた…とは?」
「血が抜かれたりとか、検査されたりとか…?」
「なんだ、それ?吸血鬼か?」
先生が、ヘラヘラと笑う。
だが、宗太郎自身は、何か引っかかるものを感じる。
「えっ?なに?
 おまえ…何かされたのか?」
たちまちオジサンが、食いつくけれど…
「まさか!」
宗太郎の代わりに、神林君が答える。
(何なんだ?一体…)
この人の神経は、どうなっているんだ、と宗太郎はやっぱり気になる。
「先生も、ここに来てたんだ」
へぇ~
清子が声をもらす。
「まぁね」
「ここって、そんなに昔から、おじいさんはいたんだ…」
てっきり自分たちの子供時代のことだ、と思い込んでいただけに、
何だか不思議な感じがする。
「もっともあの頃は…まだこんなに子供たちのことを、集めていた
 わけじゃあないんだ」
 先生が弁解するように、付け足す。

「えっ?違うの?」
「じゃあ、おじいさんは、ここで何をしていたの?」
 不服そうに、宗太郎がオジサンに向かってそう言う。
「悪い…もうちょっと、待ってくれないか?」
オジサンが、申し訳なさそうに先生に言う。
 あれ?
 何だか、様子が変だぞ?
宗太郎が不思議そうな顔をすると、清子もまた、同じように引っかかる
ようで…
「えっ?なんで?
 やましいことでもあるの?」
早速オジサンに向かって尋ねた。
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