ラストダンスはあなたと…

daisysacky

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第7章   エマージェンシー!

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「じゃあ、君たちは…ホテルが見える側から回ってくれ。
 ボクたちは、この道なりにたどってみるよ」
 秀人先輩は、賢人先輩に目で合図すると、お互いにうなづきあう。
「君は、ボクを案内してくれ」
当然という顔で、そう言われても…
「えっ、私…」
うまく道案内が、出来る気がしない…
何しろ目くら滅法に走って来たから、わかるかしら、と急に
尻込みしたくなる。
だが先輩は、じぃっと玲の顔を見据えると
「キミの友達のことだろう?」
ポンと肩を軽くたたく。
「落ち着いて」と、穏やかな目で見つめられると…
玲もふぅっと深呼吸して、大きくうなづく。
「それじゃあ、頼んだぞ。
 何かあったら、合図してくれ」と賢人先輩たちの方を振り向いた。


 とはいえ…特に策もなく、ひとまず先ほど来た道を思い出しながら、
また下って行く…
先輩が懐中電灯で、道を照らし、その少し後ろを、玲はついて行く。
先ほどの恐怖はおさまってきて、思い返すと…
さっきのアレは、勘違いだったかも…とまで思えてきた。
「君たち、ずいぶん仲がいいんだねぇ」
 見えやすいようにと、足元を照らしながら、前を向いたまま
先輩は言う。
(そうなのかなぁ)
少し照れながらも、珠紀の無事を、心の底で願っている。

 雲がすぅっと消えて、月あかりに照らされて、さっきよりも
くっきりと、周りの景色が見えてくる…
こんなことがなければ、先輩とデートしてるんだわ、と喜んで
いたかもしれない。
玲はちょっぴり、ホクホクとしていた。
「で、家はどこ?
 もしかして、一緒に住んでいるの?」
先輩はなぜか、そんなことを聞いて来る。
「まさかぁ~」
いくら何でも、それはないだろう…と、玲はケタケタと笑う。
「幼なじみなんです、私たち」
キッパリと答えると
「そうなんだぁ」
先輩はクルリと、こちらを向いた。
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