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第10章 思いがけない味方登場
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「大体、ストーカーって、本当にいるの?」
ついイラッとした口調で、待子はとがめるように言う。
「いるわよぉ。見たでしょ?」
「さぁ?あなたのまいた種でしょ?」
のらりくらりと言うマイコの態度に…正直待子は、腹をたてていた。
そんな待子の気持ちに気付いていないのか、マイコはヘラッと笑うと、
「あら、あなたなんて他人行儀な。
マイコって呼んで。マイコって!」
のんびりとかわすように、マイコは言う。
まるでネコのように、スルリと人の懐に入り込むくせに、
犬のように、妙に人懐っこいのだ。
ストーカーというのも、おそらくこの態度のせいで、大方カンチガイ
させてしまったのではないか…と待子は思うのだ。
だがマイコはそんなことには、全く気にする様子もない。
「あなたも変わっているわね!
ここに来る連中は…たいてい、お金に困っているか、
ひよりちゃんのトコみたいに、事情がある人ばかりなのに」
ニコニコしながら、悪びれもしない様子で、待子に言う。
「私だってね、好きでここに来たわけじゃあありません!」
キッパリと言うと、
「じゃあ、どうしたら…この部屋から、出て行ってくれるんですか?」
しまいには、悲鳴のような声になる。
何とかここは、おとなしく引き下がってくれ…と、さすがに待子も
一生懸命だ。
するとマイコは、ストンと床の上で座り込むと
「わかった、わかったわ!
でももう少しだけ…相手をしてよ」
今度はすがるような目付きで、じぃっと待子の顏を見上げた。
まるで途方に暮れた子供のように…
(どうして私が…この人の相手もしないといけないのよ」
待子ははぁ~と、思わずため息をついた。
ついイラッとした口調で、待子はとがめるように言う。
「いるわよぉ。見たでしょ?」
「さぁ?あなたのまいた種でしょ?」
のらりくらりと言うマイコの態度に…正直待子は、腹をたてていた。
そんな待子の気持ちに気付いていないのか、マイコはヘラッと笑うと、
「あら、あなたなんて他人行儀な。
マイコって呼んで。マイコって!」
のんびりとかわすように、マイコは言う。
まるでネコのように、スルリと人の懐に入り込むくせに、
犬のように、妙に人懐っこいのだ。
ストーカーというのも、おそらくこの態度のせいで、大方カンチガイ
させてしまったのではないか…と待子は思うのだ。
だがマイコはそんなことには、全く気にする様子もない。
「あなたも変わっているわね!
ここに来る連中は…たいてい、お金に困っているか、
ひよりちゃんのトコみたいに、事情がある人ばかりなのに」
ニコニコしながら、悪びれもしない様子で、待子に言う。
「私だってね、好きでここに来たわけじゃあありません!」
キッパリと言うと、
「じゃあ、どうしたら…この部屋から、出て行ってくれるんですか?」
しまいには、悲鳴のような声になる。
何とかここは、おとなしく引き下がってくれ…と、さすがに待子も
一生懸命だ。
するとマイコは、ストンと床の上で座り込むと
「わかった、わかったわ!
でももう少しだけ…相手をしてよ」
今度はすがるような目付きで、じぃっと待子の顏を見上げた。
まるで途方に暮れた子供のように…
(どうして私が…この人の相手もしないといけないのよ」
待子ははぁ~と、思わずため息をついた。
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