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第1章 ママの秘密
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「どうだった?」
柚のことは、父親にまかせて、母親は片付けに専念する。
「何とか…寝かせたよ」
いつもお風呂の後、寝かせることまでは、早く帰って来た時の
彼の役割だ。
寝る前の絵本の代わりに、その日は話をせがまれて…
あれこれと聞いてくる娘を、何とかうまく話をして、聞かせてきたところだ。
「そう、ご苦労様!」
さすがは、パパだ。
柚はどちらかというと、パパっ子だ。
どういうわけか、父親になついている。
「それにしても、あの子…大きくなったもんだ」
まさか、こんな風に、質問攻めにされるとは、思ってもいなかった。
「ホントねぇ」
思ったよりも早く、こんなことを言い出すとは…
母親も、ため息をつく。
「で、どんな感じ?」
彼には一応…自分のことは、簡単には話しているのだが…
本当に理解しているのかは、確かめたことがない。
さらには幼い娘に、どの程度まで伝えてくれたのか…
聞いておかないと、後で話を合わせるのに、さしさわりが出て来るのかも
しれない。
「えっ?ママのおじいちゃん、おばあちゃんは、ユウが生まれるずっと前に、
亡くなった…と伝えたよ」
彼はあっさりと、そう告げる。
「そう…で、納得した?」
あの子は、勘のいい子だ。
少しでも、不自然なことがあると、気付いてしまうだろう。
「そうだなぁ~
わかったような、わかんないような…かな?」
キミって、ホント、心配性だなぁ~
夫は妻のことを、クスッと笑う。
「大丈夫だよ、ママのことを困らせるようなことは、言わないよ」
彼はにこやかにそう言った。
柚のことは、父親にまかせて、母親は片付けに専念する。
「何とか…寝かせたよ」
いつもお風呂の後、寝かせることまでは、早く帰って来た時の
彼の役割だ。
寝る前の絵本の代わりに、その日は話をせがまれて…
あれこれと聞いてくる娘を、何とかうまく話をして、聞かせてきたところだ。
「そう、ご苦労様!」
さすがは、パパだ。
柚はどちらかというと、パパっ子だ。
どういうわけか、父親になついている。
「それにしても、あの子…大きくなったもんだ」
まさか、こんな風に、質問攻めにされるとは、思ってもいなかった。
「ホントねぇ」
思ったよりも早く、こんなことを言い出すとは…
母親も、ため息をつく。
「で、どんな感じ?」
彼には一応…自分のことは、簡単には話しているのだが…
本当に理解しているのかは、確かめたことがない。
さらには幼い娘に、どの程度まで伝えてくれたのか…
聞いておかないと、後で話を合わせるのに、さしさわりが出て来るのかも
しれない。
「えっ?ママのおじいちゃん、おばあちゃんは、ユウが生まれるずっと前に、
亡くなった…と伝えたよ」
彼はあっさりと、そう告げる。
「そう…で、納得した?」
あの子は、勘のいい子だ。
少しでも、不自然なことがあると、気付いてしまうだろう。
「そうだなぁ~
わかったような、わかんないような…かな?」
キミって、ホント、心配性だなぁ~
夫は妻のことを、クスッと笑う。
「大丈夫だよ、ママのことを困らせるようなことは、言わないよ」
彼はにこやかにそう言った。
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