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第1章 ママの秘密
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本当かしら?
じゃあ…おばあちゃんの家に、連れて行け、と言わないのかしら?
彼女は不安に思う。
「ママは、一人っ子だあい、親戚もいないし、
誰も知っている人は、いないよと言ったよ」
それで、いいんだろ?
きっと、大丈夫と、夫は妻に向かって微笑む。
「そうねぇ~」
柚は、好奇心が旺盛な年ごろだ。
ちょっと前は、ナゼナゼ攻撃だった。
(あれはあれで、厄介だったけどな)
今は、落ち着いてはいるけれど。
それにしても、何か…気づいたりしてはいないだろうか?
彼女はまだ、気にかかる。
「あの子のことは、心配いらないよ。
何かあったら…ボクもいるし」
まかせてよ、とポンと彼女の肩に手を置いた。
「え~っ、ダメだったの?」
なんだぁ~
幼稚園に行くと、早速アヤちゃんたちが、柚が来るのを待ちかまえていた。
「ねぇ~どうして?
ちゃんと、聞いたの?」
アヤちゃんと、いつも一緒にいるマイちゃんも、オマセな口調で、
柚に詰め寄る。
柚はジリジリと後ずさりをすると、
「もちろん、聞いたよ。
聞いたけど、ママ…おじいちゃんも、おばあちゃんも、ここにはいない
って言うの」
何でこんな風に、みんなに責められるのか、柚にはわからず…
すっかり困った顔になる。
「じゃあねぇ、じゃあ…
どこに住んでいるのか、聞いた?」
さらにマイちゃんが、聞いてくる。
「う」
柚は言葉をつまらせる。
「聞いた。
聞いた…けど、教えてくれなかった」
私は、ちゃんとしたもん、悪くないもん!
ポツンと小声でつぶやく。
「ふぅーん」
アヤちゃんは、マイちゃんの顔を見て、なぜかうなづき合っている。
まさか…柚が来る前に、作戦会議でもしていたのか?
(なによぉ?)
柚は何だか、いやーな予感がして、その場から逃げ出したくなる。
すると…
アヤちゃんが、不敵な笑みを浮かべて、
「それなら、ハンガーストライキよ!」
いきなり過激なことを、言い出した。
じゃあ…おばあちゃんの家に、連れて行け、と言わないのかしら?
彼女は不安に思う。
「ママは、一人っ子だあい、親戚もいないし、
誰も知っている人は、いないよと言ったよ」
それで、いいんだろ?
きっと、大丈夫と、夫は妻に向かって微笑む。
「そうねぇ~」
柚は、好奇心が旺盛な年ごろだ。
ちょっと前は、ナゼナゼ攻撃だった。
(あれはあれで、厄介だったけどな)
今は、落ち着いてはいるけれど。
それにしても、何か…気づいたりしてはいないだろうか?
彼女はまだ、気にかかる。
「あの子のことは、心配いらないよ。
何かあったら…ボクもいるし」
まかせてよ、とポンと彼女の肩に手を置いた。
「え~っ、ダメだったの?」
なんだぁ~
幼稚園に行くと、早速アヤちゃんたちが、柚が来るのを待ちかまえていた。
「ねぇ~どうして?
ちゃんと、聞いたの?」
アヤちゃんと、いつも一緒にいるマイちゃんも、オマセな口調で、
柚に詰め寄る。
柚はジリジリと後ずさりをすると、
「もちろん、聞いたよ。
聞いたけど、ママ…おじいちゃんも、おばあちゃんも、ここにはいない
って言うの」
何でこんな風に、みんなに責められるのか、柚にはわからず…
すっかり困った顔になる。
「じゃあねぇ、じゃあ…
どこに住んでいるのか、聞いた?」
さらにマイちゃんが、聞いてくる。
「う」
柚は言葉をつまらせる。
「聞いた。
聞いた…けど、教えてくれなかった」
私は、ちゃんとしたもん、悪くないもん!
ポツンと小声でつぶやく。
「ふぅーん」
アヤちゃんは、マイちゃんの顔を見て、なぜかうなづき合っている。
まさか…柚が来る前に、作戦会議でもしていたのか?
(なによぉ?)
柚は何だか、いやーな予感がして、その場から逃げ出したくなる。
すると…
アヤちゃんが、不敵な笑みを浮かべて、
「それなら、ハンガーストライキよ!」
いきなり過激なことを、言い出した。
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