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第1章 ママの秘密
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その頃柚は…まさか親たちが、自分のことを探している…とは
みじんも疑いもせず、引き出しに手を突っ込んでいた。
先ほど見かけた通り、同じ場所にその汚い布を見付けると、
今度はためらうことなく、引っ張り出していた。
(ママは、何でこんなものを?)
電気をつけたら、すぐに見つかってしまう…と思い、カーテンを
開けて、月あかりを頼りに、その布を拾い上げる。
思ったよりも、重たくて…
柚は自分の部屋に、持って行くのを、すぐにあきらめてしまう。
ボロ切れだ、と思っていた布は、よく見ると、どうも古い服のようだ。
かなり色あせて、つぎ当てをされていて、雑巾…と間違えてしまいそうだ。
(やっぱり、おかしい)
なんで、そんなボロ布を、後生大事にしまい込んでいるのだろう?
もしかしたら、中のガラスの置き物をくるむために、使っているのか?
柚は、母親におよそ似つかわしくない、古い布を広げると…
コロン…とガラスのオブジェのようなものが、目に入った。
「なぁに、これ?」
ドッシリと重たい、そのガラスを手に取る。
柚はすっかり…両親が、自分のことを探している、ということを忘れていた。
夢中で、月あかりにかざしてみる。
すると…
それは、ガラスで出来た靴だ…ということがわかった。
「これって、ガラスの靴?
もしかして、ホンモノ?」
さすがに、柚の足には大きすぎる…
というのは、見ただけでもわかる。
しかも片足だけだ。
思わず足元に置いて、自分の小さな足を乗せてみる。
やはり柚には、デカ過ぎる!
カカトを浮かせて、足を持ち上げると、ツルンとしていて、ひんやりとした
感触だ。
しかも一歩歩くにも、重たくて、ズルリと抜けそうだ。
だけど、月あかりに反射して、靴が七色にキラキラと光る。
「これって、ホンモノ?
何でこんなものを、ママが?」
何でなんだろう?
柚は頭をひねった。
みじんも疑いもせず、引き出しに手を突っ込んでいた。
先ほど見かけた通り、同じ場所にその汚い布を見付けると、
今度はためらうことなく、引っ張り出していた。
(ママは、何でこんなものを?)
電気をつけたら、すぐに見つかってしまう…と思い、カーテンを
開けて、月あかりを頼りに、その布を拾い上げる。
思ったよりも、重たくて…
柚は自分の部屋に、持って行くのを、すぐにあきらめてしまう。
ボロ切れだ、と思っていた布は、よく見ると、どうも古い服のようだ。
かなり色あせて、つぎ当てをされていて、雑巾…と間違えてしまいそうだ。
(やっぱり、おかしい)
なんで、そんなボロ布を、後生大事にしまい込んでいるのだろう?
もしかしたら、中のガラスの置き物をくるむために、使っているのか?
柚は、母親におよそ似つかわしくない、古い布を広げると…
コロン…とガラスのオブジェのようなものが、目に入った。
「なぁに、これ?」
ドッシリと重たい、そのガラスを手に取る。
柚はすっかり…両親が、自分のことを探している、ということを忘れていた。
夢中で、月あかりにかざしてみる。
すると…
それは、ガラスで出来た靴だ…ということがわかった。
「これって、ガラスの靴?
もしかして、ホンモノ?」
さすがに、柚の足には大きすぎる…
というのは、見ただけでもわかる。
しかも片足だけだ。
思わず足元に置いて、自分の小さな足を乗せてみる。
やはり柚には、デカ過ぎる!
カカトを浮かせて、足を持ち上げると、ツルンとしていて、ひんやりとした
感触だ。
しかも一歩歩くにも、重たくて、ズルリと抜けそうだ。
だけど、月あかりに反射して、靴が七色にキラキラと光る。
「これって、ホンモノ?
何でこんなものを、ママが?」
何でなんだろう?
柚は頭をひねった。
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