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第5章 すべては夢になりにけり
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その女性は、キョトンとした表情を浮かべるけれど、すぐに気を
取り直したように、
「あなたたち…お城は結構、遠いわよ!
歩いて行くなんて、ちょっと無謀だわ」
にこやかにそう返す。
「えっ」
おそらく、そんなに遠いとは、思ってもいなかったのだろう。
柚は大きな声を上げ、困ったようにジュンヤを振り返る。
「あっ、えっ?そうなんですか?」
だが、まさかここで、連れていってくれ…などと、そんな厚かましい
ことなんて、言えないよなぁ~と、下を向いて考えている。
「おや、可愛いお客さんだねぇ」
女の人の後ろから、男性の声が聞こえる。
「あらっ!」
女性は振り返ると、彼に向かって微笑む。
なになに?
男の人は、女の人の傍らに立つと
「どうしたの?何かあった?」
人のよさそうな顔をして、ジュンヤたちに向かって微笑む。
ジュンヤは、さり気なく柚の方を見る。
「この子たちはね、お城に行きたいんですって!」
明るい口調で、そう言うと
「ねぇ、あなた…二人を乗せて行ってくれない?」
いともあっさりと、その女性は、自分の夫に向かって、頼み込んだ。
取り直したように、
「あなたたち…お城は結構、遠いわよ!
歩いて行くなんて、ちょっと無謀だわ」
にこやかにそう返す。
「えっ」
おそらく、そんなに遠いとは、思ってもいなかったのだろう。
柚は大きな声を上げ、困ったようにジュンヤを振り返る。
「あっ、えっ?そうなんですか?」
だが、まさかここで、連れていってくれ…などと、そんな厚かましい
ことなんて、言えないよなぁ~と、下を向いて考えている。
「おや、可愛いお客さんだねぇ」
女の人の後ろから、男性の声が聞こえる。
「あらっ!」
女性は振り返ると、彼に向かって微笑む。
なになに?
男の人は、女の人の傍らに立つと
「どうしたの?何かあった?」
人のよさそうな顔をして、ジュンヤたちに向かって微笑む。
ジュンヤは、さり気なく柚の方を見る。
「この子たちはね、お城に行きたいんですって!」
明るい口調で、そう言うと
「ねぇ、あなた…二人を乗せて行ってくれない?」
いともあっさりと、その女性は、自分の夫に向かって、頼み込んだ。
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