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14話 気の緩み
しおりを挟む3ヶ月が経った。
チスンはこの日撮影が入り、一泊で済州島へ行っていた。
久美子と店長は仕事を終えて、食事に行くことにしていた。
店を閉めて外に出ると、ホンユが来た。
「ホンユさん!どうしたんですか?」
「ホンユさん!お久しぶりです‼︎」
「ど、どうも。お2人共もう帰られるんですか?」
「は、はい」
「チスンは明日帰って来るんでしょ?ロケが入ったみたいだね」
「はい」
「だから、これから2人で食事に行くんです」
「そうなの?俺もご一緒していい?」
「もちろん‼︎いいよねクミちゃん」
「あ…はい」
そして3人はホンユの行きつけの店へ行った。
お酒を飲みながら食事をする。
「今日、済州島に行くってことチスンから聞いたんですか?」
「いや、今日チスンの事務所にたまたま用事があって行ったら、スジンさんがいて聞いた」
「そうだったんですね」
「一緒に住んで初めてじゃない?家に1人なの。寂しいでしょ」
「はい…早く明日にならないかなー」
ホンユはため息をつく。
「そういえばホンユさん、彼女いないって言ってたけど、好きな人もいないんですか?」
「…いるよ」
「えー、いるんですねー」
「女優さんですか?」
「知りたい、知りたい~」
「内緒っ」
「えー、気になるぅ~」
「俺の片思いだから。今のとこ…」
「大丈夫ですよ。ホンユさんなら!上手くいくといいですね」
「そうだね」
そして2時間ほど経ち3人は帰った。
翌朝、チスンからもうすぐ着くとメールが来た。
久美子は待ちきれなく、マンションの下へ迎えに行った。
チスンの車が横切ると、チスンは久美子に気づき、驚いた顔をした。
駐車場に車を停めたチスンは、慌てて久美子の手を引き急いでエレベーターに乗る。
「あんなところにいちゃだめだよ。誰かに見られたら…マスクもしてないし…」
「ご、ごめんなさい…早く会いたくて」
「クミ♡俺も会いたかった!」
「チスンー!!」
「シーっ、声が大きい」
「あっ、ごめん」
エレベーターを降り、玄関のドアを開け、中に入ると早速抱きしめあった。
「おかえり♡」
「ただいま!」
「まさか朝帰ってくるとは思わなかったよ」
「クミが仕事に行く前に帰り着きたかったから、急いで帰ってきた」
「あ…ごめん。今日私休みなの…」
「そ、そうだったの⁈」
「私も昨日聞いたから…」
「じゃあ今日はゆっくりできるね!」
「うん♡」
あまり寝ていなかったチスンは眠りにつき15時過ぎに起きてきた。
「おはよ。よく寝てたね!」
「ごめん。こんなに寝るつもりじゃなかった…」
「それだけ疲れてたんだよ。それより、買い物に行こうと思ってるんだけど…」
「一緒に行こうか。お酒もないし、まとめ買いしに行こう」
「でもスーパーは人多いし、2人では行けないよね?」
「マスクするし、店の中では、別々に行動しよう。レジでは前後に並んでも他人のフリだよ」
「うん!わかった」
2人は車でスーパーへ行った。
車を降り、2人は別々にスーパーへ入った。
先に買い物を終えた久美子がレジの近くでチスンを待っているとチスンが見えたので、思わず手を振った。
チスンは首を横に振り気づかないふりをした。
(え?何?)
チスンは久美子の買い物カゴの中に財布と車のカギを入れると、別のレジに並びに行った。
(これって…別々に支払い済ませて先に車に戻ってろってことかな?)
久美子がレジに並んでいると、チスンの後ろに並んでいる女性が睨みつけてきた。
(な、なに…あの人…)
不審に思いながらも支払いが終わった久美子は駐車場に戻り、車の中でチスンのことを待っていた。
しばらくしてチスンが戻って来た。
「ごめん、ちょっと頭を下げて隠れて」
「え⁈う、うん」
車を走らせ、しばらくするとチスンが久美子の頭を軽く叩いて合図する。
「もう普通にして大丈夫だよ」
「うん、どうしたの⁈」
「買い物してたら俺だとバレたみたいで…ずっと後をつけられてたんだ」
「駐車場まで⁈」
「…うん」
「怖いよ。だからあの時、私に気付かないフリをしたのね」
(もしかしたら、レジで睨んでた女性…?)
「クミと安心して一緒に買い物も出来ない…」
「チスンは変装してもオーラがあるからすぐにバレそうだしね」
「はぁー」
チスンは深くため息をついた。
その日の夜、食事を終えた2人はソファーに座りお酒を飲む。
「そう言えば、昨日店長と食事に行ったんだけど…ホンユさんも一緒だったの」
「ホンユも⁈どうして?」
「店を閉めて外に出たら、ちょうどホンユさんが来てて…」
「それで3人で食事に?」
「…うん。ご一緒したいって言うから…」
「…そう」
「怒った?」
「ううん。ホンユから何か言われた?」
「え?何を?特に何も言われなかったよ」
「それならいいんだ。それより俺、明日からしばらく早く帰れそうだから、クミより先に家に帰ってると思う」
「本当に?嬉しいなー!真っ先に帰って来るね♡」
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