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27話 失望
しおりを挟む翌日、ホンユはチスンの事務所に行った。
チスンは黙ったまま、ホンユを誰もいない部屋へ連れて行った。
「昨日は驚いたよ。久しぶりだなチスン」
「お前いつの間にクミと…ずっと繋がっていたのか?」
「…ああ」
「あの子供は…お前の子か?」
「…うん」
「何か、訳わかんないんだけど」
「でも…そういうことだから」
「もしかして、クミが俺から離れた理由って…」
チスンは久美子との付き合いがホンユと被っていたとは信じたくなかった。
「もう、いいだろ」
「お前…じゃあクミと結婚したんだな?」
「それは…色々あってまだだけど近いうちにする。だからもし、まだ久美さんのこと想ってるなら諦めてくれ」
「おい!あれからずっと…俺がどれだけ…」
チスンはホンユを殴ろうとするが、我慢して手を止めた。
「…もういい…出て行ってくれ」
ホンユが部屋から出て行くと、いつも持ち歩いていた久美子からの最後の手紙を破り捨てた。
次の日、久美子は店で店長と話していた。
「今日ホンユさん来ないのかなー。ジスン退屈そう」
「店長…実は一昨日ジスン連れてホンユさんと遊びに出かけた日…偶然チスンに会ったんです」
「えっ⁈嘘、本当に⁈で、どうしたの⁈」
「どうしたも何も…チスンは何も言わず行ってしまいました。それにジスンもいたし…ホンユさんをパパって呼んでいたので、チスンは私とホンユさんの子供だと思ったはずです」
「…そっか。チスンさんショックだったでしょうね…」
「…会いたくなかったです…」
「そう思われたままでいいの?チスンさんの子だって教えなくていいの?」
「いいんです。チスンにはもう迷惑かけたくないので」
「クミちゃんがそれでいいなら何も言わないけど…だけど、よりによって3人でいる時に会うとはね…」
「…でも、これでよかったのかも」
「クミちゃん…ホンユさんはダメなの?」
「え…ホンユさんですか?」
「もうこの際だから言っちゃうけど、ホンユさんはクミちゃんのこと、ずっと好きなんだよ」
「、、、」
「もうチスンさんのこと忘れたいならホンユさんのとこに行きなよ。ホンユさん本気だよ。ホンユさんならクミちゃんとジスンを幸せにしてくれると思うよ」
「…でも」
「ジスンの為にも言ってるんだよ」
「ジスンの為…?」
店長は久美子に幸せになって欲しかった。
チスンの気持ちも気になった店長は、この日仕事が終わってチスンのマンションに行った。
「チスンさん、こんばんは」
「店長さん⁈どうして…ここに…」
「お久しぶりです。突然すみません。ちょっといいですか?」
チスンはリビングに案内した。
「聞いたんでしょ?昨日のこと」
「はい…チスンさんは大丈夫ですか?」
チスンは何とも言えずに黙っていた。
「3年前はクミちゃんからの一方的な別れ方だったみたいですけど、必死に考えて出した決断だったと思います」
「分かってますよ。俺のこと想って別れたって…俺が無茶してしまったこと、クミは自分のせいで迷惑かけたからって思ってるけど…ただ、そういう理由だとどうしても納得がいかなくて」
「チスンさん…」
「たからずっとクミのこと忘れられなかった。でも違ったみたいですね…まさかホンユが絡んでいたとは…」
「…それは…」
「ただ、クミは二股かけたり浮気するような子じゃないから、よく分からなくて…」
店長は胸が締め付けられていた。
「クミとホンユの子?チラッと見ましたがいくつですか?」
「今3歳です。今年で4歳になります」
「今年で4歳って…じゃ本当に俺と付き合ってる時に…」
「あのっ、今日は急に押しかけてすみませんでした。もう帰りますね」
困惑しているチスンを見ていられなくなった店長は急いで部屋を出て行った。
チスンは店長からの話にショックを受けていたが、心に何かが引っかかっていた。
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