真実【完結】

真凛 桃

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62話 ジスンとの約束

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翌日、チスンはマネージャーと空港へ行った。


ホンユは必死でジスンに出かけようと誘うが、ジスンは嫌がって行こうとしない。


「ジスン…久しぶりに外の空気を吸っておいで」

「久美さん…ジスン、ママもそう言ってるし行こう!」

「嫌だ!パパが帰ってくるかもしれないからここにいる!」

「ジスン…ママをちょっと1人にさせて」

「…ママ」

「行こ。ジスン」


時間が迫る中、ホンユは急いでジスンを車に乗せ、空港に向かった。


ジスンは一言もしゃべらず外を見ていた。



チスンとマネージャーは受付を済ませ待合室にいた。


「そろそろ行きましょうか」

「…うん」


やっぱり無理だったのかな…
ジスン…

チスンはホンユに電話しようと携帯の電源を入れた瞬間、ホンユから電話がかかってきた。


「もしもし」

「今どこ⁈」

「え…搭乗口に向かってるけど」

「ちょっと待って!」


ホンユはジスンに携帯を渡した。


「え?もしもし?」

「ジスン?ジスンなの⁈」

「パパ⁈パパ‼︎」

「今どこ⁈」

「え⁈ここ?えっと大きいハートがあるよ」

「大きいハート⁈わ、わかった。そこにいて‼︎」


「チスンさん⁈あまり時間ないですからね‼︎」

「うん、わかってる。すぐ戻るよ!」


ジスンが来ていることを確信したチスンは急いで向かった。


「もしもし?どの辺にいる?」


チスンに気づいたホンユが手を振る。


ジスン…

チスンに気づいたジスンは、チスンの元へ走ってきた。


「パパーッ!!」

「ジスン」

「パパ、会いたかったよ!!」


チスンはジスンを抱きしめる。


「ジスン、ごめんね…」

「帰ってくるよね?一緒に帰ろう!」

「ジスン…パパはお仕事で遠くに行かなくちゃいけないんだ」

「え…」

「しばらく帰って来れないと思う…」

「そんなの嫌だよ‼︎」

「ジスンはお姉ちゃんになるんでしょ?わかってくれるよね?」

「…だって、パパがいなきゃ嫌‼︎」

「パパだって、ジスンと離れるのは嫌だよ。だけど、仕方ないんだ」

「パパ…」

「ジスンにもっと強くなってほしい。ご飯もちゃんと食べて元気でいてくれたらパパも安心だから」

「、、、、」

「ジスン、パパと約束して」

「約束?」

「うん。パパの代わりにママを支えるって。ジスンがママを守ってやって。ジスンが笑顔でいてくれるだけでママの支えになるから」

「ジスンが?」

「うん。パパはしばらくママを支えられないから。ジスンはいい子だからできるよね?」

「…パパ、ジスンのこと好き?」

「もちろん好きだよ!世界で1番ジスンとママのことを愛してるよ!」

「本当に?」

「本当」

「わかった。約束する!ジスンがママを支える!」

「ジスン…ありがとう」


横で見ているホンユは、涙を流していた。


「それとホンユお兄ちゃんはパパの大事なお友達だから、お兄ちゃんの言うことも聞くんだよ」

「うん、わかった」

「ジスンは本当にいい子だ。パパの自慢の娘だよ」


ジスンは久しぶりに笑顔になった。


「じゃあ、パパもう行かないと」


チスンが立ち上がると、ジスンが手を握ってきた。

「ジスン…」

「パパとの約束守るから、絶対に帰ってきてよ」

「…うん。ジスン、元気でね」



ホンユとチスンは最後に抱き合った。

そして、チスンは振り向かず行った。



ジスンはチスンが見えなくなるまで、その場を離れなかった。








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