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2話 スミの母親だから
しおりを挟む翌日、シュンの仕事が終わるとスミとシュンはスミの実家で夕食を一緒にとる事になった。
「たくさん食べてね」
「はい。いただきます」
「お母さん、昨日ねシュンの実家に行って来たよ」
「そうなの?」
「はい。快く受け入れてくれました」
「それはよかった。私もそのうち会わないとね」
「父も言ってました。近いうち顔合わせしましょう」
「そうね。娘を持つ母親からしたら地曽田さんのお母様が気になるんだけど、お母様もスミを受け入れてくれたの?」
「うん。優しい感じの方だったよ」
「それならよかった。スミのお姑さんになる人だからね」
「本当の母親じゃないんです。産みの母親は亡くなって今の母は父の再婚相手なんです」
「そうだったの?」
「はい。だからそこまで干渉しませんので」
「知らなかったわ。お父様と年は近いの?」
「いいえ。20歳くらい若いです」
「そんなに?」
「お母さん…」
「何?」
「お金目的とか変なこと思ってるでしょ?全然そんな人じゃないからね。仲良かったし」
「私は別に…そんな事…」
「いえ、普通はそう思うはずです。僕も継母には未だに心開いていませんので」
「ま…まぁ。人それぞれ家庭の事情はあるだろうけど。そのうちスミが地曽田家に同居する事になったら嫁いびりされないかって心配になったのよ」
「考え過ぎだよ。そんな事するような人じゃなさそうだから安心して」
「そうね。わかったわ」
「それに…一緒には住みません」
「同居しないの?」
「はい」
「そうなの?そのうち同居すると思ってた」
「今、家の設計を頼んでるんです。結婚したら家を建てようと思ってます」
「えっ…そうなの⁈」
「どちらかと言えば柳本グループの近くに土地を買うつもりです」
「都心から離れずに家を建てるって…」
「その方がお義母さんにとってもいいと思って」
「え?どうして私が?」
「お義母さん…一緒に住みましょう」
「シュン…」
「え…私と…?」
「僕とスミと3人で」
「地曽田さん…」
「嫌です…か?」
「…そんな。どうして私も…?」
「お母さん、シュンはお母さんが1人だから心配なんだよ。そうなんでしょ?シュン」
「心配というか…一緒に住んだ方が安心する」
「どうしてそこまで…」
「スミのお母さんですから」
「お母さん、ここまで言ってくれてるんだから一緒に暮らそう」
「…地曽田さん、あなたって人は…」
「同居してくれますか?」
母親は笑顔で頷いた。
「ありがとうございます」
「よかった‼︎」
「お礼を言うのは私の方よ。ここまで考えてくれて本当にありがとう」
「そんな全然。今後ともよろしくお願いします」
「こちらこそ、よろしくお願いします」
「顔合わせはいつにする?」
「あ…お義母さんはいつ頃がいいですか?」
「私は会社があるから日曜日がいいかしら」
「では来週の日曜日でいいですか?」
「ええ、大丈夫よ」
「場所と時間は決まり次第連絡します」
「私の番号はスミから聞いて登録しておいてね」
「はい。わかりました」
「スミ…よかったわね」
「え?」
「地曽田さんみたいな素敵な人と出会えて…」
「うん…」
「お母さんもすごく嬉しいわ」
そして3人は手を取り合った。
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