プラグマ2 〜永続的な愛〜【完結】

真凛 桃

文字の大きさ
72 / 110

72話 確保

しおりを挟む

2日後の夜、岸田秘書と専務はスミの居るホテルで打ち合わせをしていた。


「明日、ある男を会社に呼び出し捕まえようと思います」

「ある男って?」

「スミさんを襲った男です」

「え⁈」

「岡田の指示のフリして自分か専務を襲うようにメールして会社に来させます」

「メールって…知ってるんですか?」

「はい。岡田の携帯から探しました」

「えっ、どうやって⁈」

「それは…色々と…」

「でも大丈夫ですか?危険じゃないですかっ?」

「僕たちこう見えても強いんですよ。特に岸田秘書は」

「そうなんですね」

「はい。ただ問題は捕まえてからです。どうやって白状させるか…」

「もし裕二の指示でやったって白状したら…」

「警察は岡田を調べますよね」

「…何としてでも白状させないと」

「色々と方法を考えましたが…1番いいのがスミさんなんです」

「私?」

「はい。スミさんの協力が必要なんです」

「もちろん協力します。何をすれば?」

「スミさんにその男を脅して欲しいんです。警察に被害届を出すって」

「そうなるとスミさんはその男と会う事になります。それで当時の事を思い出して目の前にするのが嫌なら別の方法を考えます」

「…会いますっ」

「本当ですかっ⁈」

「ありがとうございます。自分たちがしっかり捕まえておきますので安心して下さい」

「わかりました」

「では早速メールしてみましょう」

「そうだな。俺がおとりになっていいから」

「はい、わかりました」


岸田秘書は早速、裕二のフリをして斉藤にメールした。


“岡田だ。明日19時地曽田グループの18階の右奥の部屋に黒川という男が居る。立てなくなるくらいヤレ。報酬は500だ”


するとすぐに返事が来た。


「返事が来ましたっ」


“お疲れ様です。岡田社長ですか?”

“そうだ。携帯変えた”

”了解しました。入ってすぐ襲えばいいんですか?”

“ああ”

“わかりました”


「よしっ、上手くのってくれました」

「じゃ明日実行だな」

「私はどうすればいいですか?」

「18時ここに迎えに来ます。男が来る部屋は倉庫として使ってる部屋なので自分は棚の後ろに隠れます。スミさんは隣の部屋に居て下さい。捕まえたら呼びに来ますので」

「わかりました」


そして翌日、スミは18時に迎えに来た岸田秘書の車に乗り地曽田グループに向かった。


「他の社員たちは?」

「17時には全員退社させましたので僕たち以外誰も居ません」

「そうですか」

「社長の為にも頑張りましょう」

「はい」


会社に着くと岸田秘書は専務が居る部屋へ行き、スミは隣の部屋に行った。


「失敗は許されないな。もし逃げられたりでもされたら岡田にバレるからな」

「はい。ちゃんとロープ準備してきたので捕まえたら縛ります」

「わかった。お前はどこに隠れる?」

「あの棚の後ろに隠れます」

「ああ、あそこならバレないな」

「もうすぐですね」

「何か緊張してきたなっ」

「専務にケガさせませんので安心して下さい」


時刻は19時になった。
ドアの外から足音が聞こえ専務は待ち構えた。


ドアが開き、フードを深く被った斉藤がバットを片手に持って入って来た。
その姿を見て専務は思わず後退りした。


「黒川ってお前か?」

「そっ…そうだ。お前は⁈」


斉藤は突然専務に襲いかかった。
それと同時に岸田秘書が出て来て斉藤を蹴り飛ばした。


「専務っ、大丈夫ですかっ⁈」

「…ああ…大丈夫だ」

「クッソー!何だお前っ」


斉藤はすぐに立ち上がりバットを振り回した。


岸田秘書は上手く交わして斉藤のみぞおちを思い切り殴った。
斉藤が倒れ込んだ隙にロープを出し、暴れる斉藤を2人がかりで押さえ付け両手と両足を縛った。


「お前らっ!何する気だっ」


専務が斉藤のフードをめくるとあまりの若さに2人は驚いた。


「まさか…未成年じゃないよな?」

「…有り得ますね。とりあえずスミさんを連れて来ます」

「わかった」


岸田秘書は隣の部屋に行きスミを連れて戻って来た。





しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

橘若頭と怖がり姫

真木
恋愛
八歳の希乃は、母を救うために極道・橘家の門を叩き、「大人になったら自分のすべてを差し出す」と約束する。 その言葉を受け取った橘家の若頭・司は、希乃を保護し、慈しみ、外界から遠ざけて育ててきた。 高校生になった希乃は、虚弱体質で寝込んでばかり。思いつめて、今まで養ってもらったお金を返そうと夜の街に向かうが、そこに司が現れて……。

氷の宰相補佐と押しつけられた厄災の花嫁

瑞原唯子
恋愛
王命により、アイザックはまだ十歳の少女を妻として娶ることになった。 彼女は生後まもなく始末されたはずの『厄災の姫』である。最近になって生存が判明したが、いまさら王家に迎え入れることも始末することもできない——悩んだ末、国王は序列一位のシェフィールド公爵家に押しつけたのだ。

Emerald

藍沢咲良
恋愛
教師という仕事に嫌気が差した結城美咲(ゆうき みさき)は、叔母の住む自然豊かな郊外で時々アルバイトをして生活していた。 叔母の勧めで再び教員業に戻ってみようと人材バンクに登録すると、すぐに話が来る。 自分にとっては完全に新しい場所。 しかし仕事は一度投げ出した教員業。嫌だと言っても他に出来る仕事は無い。 仕方無しに仕事復帰をする美咲。仕事帰りにカフェに寄るとそこには…。 〜main cast〜 結城美咲(Yuki Misaki) 黒瀬 悠(Kurose Haruka) ※作中の地名、団体名は架空のものです。 ※この作品はエブリスタ、小説家になろうでも連載されています。 ※素敵な表紙をポリン先生に描いて頂きました。 ポリン先生の作品はこちら↓ https://manga.line.me/indies/product/detail?id=8911 https://www.comico.jp/challenge/comic/33031

魔法師団長の家政婦辞めたら溺愛されました【完結】

iru
恋愛
第19回 恋愛小説大賞エントリーしています。ぜひ1票お願いします。 小説家になろうですでに完結済みの作品です。よければお気に入りブックマークなどお願いします。 両親と旅をしている途中、魔物に襲われているところを、魔法師団に助けられたティナ。 両親は亡くなってしまったが、両親が命をかけて守ってくれた自分の命を無駄にせず強く生きていこうと決めた。 しかし、肉親も家もないティナが途方に暮れていると、魔物から助けてくれ、怪我の入院まで面倒を見てくれた魔法師団の団長レオニスから彼の家政婦として住み込みで働かないと誘われた。 魔物から助けられた時から、ひどく憧れていたレオニスの誘いを、ティナはありがたく受ける事にした。 自分はただの家政婦だと強く言い聞かせて、日に日に膨らむ恋心を抑え込むティナだった。 一方、レオニスもティナにどんどん惹かれていっていた。 初めはなくなった妹のようで放っては置けないと家政婦として雇ったが、その健気な様子に強く惹かれていった。 恋人になりたいが、年上で雇い主。 もしティナも同じ気持ちでないなら仕事まで奪ってしまうのではないか。 そんな思いで一歩踏み出せないレオニスだった。 そんな中ある噂から、ティナはレオニスの家政婦を辞めて家を出る決意をする。 レオニスは思いを伝えてティナを引き止めることができるのか? 両片思いのすれ違いのお話です。

二度目の初恋は、穏やかな伯爵と

柴田はつみ
恋愛
交通事故に遭い、気がつけば18歳のアランと出会う前の自分に戻っていた伯爵令嬢リーシャン。 冷酷で傲慢な伯爵アランとの不和な結婚生活を経験した彼女は、今度こそ彼とは関わらないと固く誓う。しかし運命のいたずらか、リーシャンは再びアランと出会ってしまう。

優しい雨が降る夜は

葉月 まい
恋愛
浮世離れした地味子 × 外資系ITコンサルのエリートイケメン 無自覚にモテる地味子に 余裕もなく翻弄されるイケメン 二人の恋は一筋縄ではいかなくて…… 雨降る夜に心に届いた 優しい恋の物語 ⟡☾·̩͙⋆☔┈┈┈ 登場人物 ┈┈┈ ☔⋆·̩͙☽⟡ 風間 美月(24歳)……コミュニティセンター勤務・地味でお堅い性格 雨宮 優吾(28歳)……外資系ITコンサルティング会社勤務のエリートイケメン

【完】瓶底メガネの聖女様

らんか
恋愛
伯爵家の娘なのに、実母亡き後、後妻とその娘がやってきてから虐げられて育ったオリビア。 傷つけられ、生死の淵に立ったその時に、前世の記憶が蘇り、それと同時に魔力が発現した。 実家から事実上追い出された形で、家を出たオリビアは、偶然出会った人達の助けを借りて、今まで奪われ続けた、自分の大切なもの取り戻そうと奮闘する。 そんな自分にいつも寄り添ってくれるのは……。

「がっかりです」——その一言で終わる夫婦が、王宮にはある

柴田はつみ
恋愛
妃の席を踏みにじったのは令嬢——けれど妃の心を折ったのは、夫のたった一言だった 王太子妃リディアの唯一の安らぎは、王太子アーヴィンと交わす午後の茶会。だが新しく王宮に出入りする伯爵令嬢ミレーユは、妃の席に先に座り、殿下を私的に呼び、距離感のない振る舞いを重ねる。 リディアは王宮の礼節としてその場で正す——正しいはずだった。けれど夫は「リディア、そこまで言わなくても……」と、妃を止めた。 「わかりました。あなたには、がっかりです」 微笑んで去ったその日から、夫婦の茶会は終わる。沈黙の王宮で、言葉を失った王太子は、初めて“追う”ことを選ぶが——遅すぎた。

処理中です...