プラグマ2 〜永続的な愛〜【完結】

真凛 桃

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89話 デート

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翌朝9時、スミの携帯の着信で2人は目が覚めた。


「…もしもし」

「スミ?帰って来てないようだけど今どこなの?」

「あっ…会社っ…昨日遅くなってそのまま寝てたっ」

「そうなの…お母さん今から友達と温泉に行って来るから帰りは遅くなるわ」

「そう…わかった」

「夕食は自分で食べてね」

「うん」

「じゃあ行って来るわね」

「気をつけて」


電話を終えるとシュンが抱きついてきた。


「お母さんから?」

「うん」

「スミは会社で寝てたんだねっ」

「そう言うしかなかった…」

「ふーん。お母さん何て?」

「友達と温泉に行くから帰りが遅くなるって」

「そっか。じゃ急いで送らなくてもいいのか」

「うん」

「スミは今日何するの?」

「んー、特には…」

「千葉に一緒に行く?」

「千葉?どうして?」

「ちょっとお客さんの所に行かなくちゃいけなくて。すぐ終わるからその後デートしよっか」

「うんっ。ついて行く!顔洗ってくるねっ」


スミはベッドを降りて立ち上がった。


「裸のまま行くの?」


えっ…うわっ…
裸のままだった…恥ずかしい…


スミは慌ててベッドに潜り下着を探した。


「もうちょっと…このままいようっ」

「…え」


洗面所に行かせないようにシュンはスミを抱きしめた。


2時間後、シュンの車で千葉に向かった。


1時間半ほどで到着しシュンは取引先に行った。
シュンが仕事をしている間スミは車の中で待っていた。


行く途中に買ったコーヒーを飲もうとすると少しシートに溢してしまった。


うわっ…私ったら…
ティッシュ…あるかな…


スミは車の中を見渡したが見当たらないのでダッシュボードを開けた。
ティッシュを見つけ取ろうとすると白い瓶が目に入った。
スミは瓶を手に取って見てみると中身が半分以上減っている胃薬だった。


シュン…平気なフリしてるけど…
胃を痛めてたんだね…


スミは胸が痛かった。


30分後、シュンが戻って来た。


「お待たせっ」

「お疲れ様」

「お腹空いたでしょ。とりあえず食事に行こうか」

「うん」

「じゃ出発しまーす」

「シュン…これ」

「え?」


スミは胃薬が入った瓶をシュンに見せた。


「あ…」

「シュン…胃…痛むの?」

「…たまにね」

「こんなに飲んじゃって…私のせい?」

「違うよっ、スミのせいじゃないから気にしないで」


シュンは瓶を取り上げた。


「今はもう飲んでないから。っていうか何で見つけたんだよ」

「あ…コーヒー溢しちゃってティッシュ探してたの。ごめん…勝手にダッシュボード開けちゃって」

「いいけど…コーヒー溢したって服は大丈夫?」

「うん…シートに溢したから」

「え…シートかよ」

「ごめん…ちゃんと拭いたから」

「スミはよく溢すなぁ~」

「えー、そんな事ないし」


シュンはその後も胃の事を悟られないようにした。


2人は昼食を済ませた後、街を歩いた。


「人が多いね。日曜だからかなぁ」

「そうだろうね。はぐれるなよっ」


しっかりと手を繋ぎ露店を見て歩いた。


「このブレスレット可愛い」

「買う?」

「うん」

「この商品はカップルでお揃いで買われる方が多いんですよ」

「へぇー」

「シュン、お揃いで買おっ!」

「うん。じゃ俺はこの色で。スミはこれでいい?」

「うん」

「じゃ、この2つ」

「はい。ありがとうございます」


2人はその場で手首につけた。


「買ってくれて…ありがとう」

「初めてのお揃いだね」

「うんっ」


それから時間はあっという間に過ぎていきスミを送る為シュンは車を走らせた。


「今からだとスミの家に着くの19時くらいになると思うけど大丈夫?」

「うん。お母さんの方が遅いと思うし」

「それならよかった」

「あー楽しかったなぁ。昨日からずっとシュンと一緒だったから帰ったら寂しくなりそう」

「俺は家に帰っても1人だからもっと寂しいけどね」

「あっ…そうだよね。また泊まりに行ってもいい?」

「いいけど、またお母さんに嘘つくの?」

「…うん」

「スミ…俺のことどう思ってる?」

「どうって…好きだよ」

「ふーん」

「何よっ。シュンは?」

「俺もだよ」

「何で今さらそんな事聞くの?」

「…別に」

「でも何となくシュンの言いたい事わかるよ」

「わかってるならいい」

「シュンは嘘が嫌いだもんね。もちろん私も嫌だけど」

「それもだけど…お母さんに隠れて会ってるのが嫌なんだ。何だか申し訳なくて…」

「、、、、」

「ごめん、話変えよう」

「…うん」

「ところでスミ、眠くないの?」

「どうして?」

「あんまり寝てないでしょ」

「あっ…そうよね。シュンも眠たいよね?」

「うん。スミが寝させてくれないからっ」

「えーっ、シュンが寝させてくれなかったんでしょ~」

「はいはい…そうですねー」

「もぉーっ」


スミの家に着いて車を停めた時、スミは眠っていた。


シュンはスミを起こさず、しばらくスミの寝顔を見ていた。


するとスミが目を覚ました。


「あっ…私…眠っちゃってたのね。ごめん」

「着いたよ」

「あっ…ありがとう」

「スミ…俺さ…」

「ん?」

「お母さんに話したいんだけど」

「え」

「仕事も落ち着いたし継母とはもう関係ないし。こんな中途半端な関係を続けたくない」

「シュン…」

「お母さんの許可を取りたいんだ」

「もし。ダメって言われたら?」

「諦めない。許してもらえるまで何度でも話すよ」

「、、、、」

「ダメ?」

「ダメじゃないけど、焦って話すよりもうちょっと後でもいいかなって。今だってこうして会ってるし」

「それでもいいと思ったけど、お母さんを騙してるようで嫌だから」

「…うん…わかった」

「じゃ明日にでも俺、お母さんに会うね」

「うん」


スミは家に帰って行った。






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