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新しい生活
ノエルの企み
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「おはよう。いい天気で良かったね。」私はこのアパートでの最後の朝食を作りながら、起きてきたノエルに声をかけた。
「おはよう。ビリーは?」ノエルは聞いた。
「まだ寝てる。ずっと、ほら、夜に咳でなかなか寝付けないから朝方にぐっすり寝る生活が続いてて。もうちょっとだけ寝かせてあげて。」私は言った。
「ーー分かった。昨日も酷そうだったから、かわいそうだなって思って。俺をいじめたくなるのも納得だな。優しくしてやらないと。」ノエルは深刻そうに言って、私はノエルを信じた。
それでも10分くらいするとビリーもまた咳き込みながら起きてきて、「ああ、眠い。」って大きなあくびをしながらも、「ノエル、自分が使ったベッドのシーツとか布団とか全部俺の車に積むからまとめておいて。」って言った。
「ああ、分かったよ。」ノエルは優しく言った。
食事を済ませた後、私はフライパンとか食器類を洗って当日持ち込む用の段ボールに全部入れて、寝具類とかパソコンとかそういう細々したものを全て車に乗せた。
「ノエルは、こっちの荷物ーー俺のベッドとテレビと冷蔵庫以外ーーが全部トラックに積み込まれたら、誰かの車に乗せてもらって家にきて。住所はみんなに知らせてあるから。」ビリーは言った。
その後、テッドとリアムが一緒に来て、ビリーはノエルを紹介した。
リアムは笑って「ああ、確かに似てるね、兄弟だな。」って言って、テッドも「呼び間違えたらごめん、ほら、ビリーの言う「おじさん」だから見間違えが多くて。」って笑った。
その後にジェイミーとケビンとデヴィンも来てくれて、私はみんなをノエルとリアム達に紹介した。
「一応、ノエルが全部分かってるはずだから何か不明な事があったらノエルに聞いて。」って。
ケビンは「なんなんだ、アダムス家の兄弟は。お兄さんもすごいイケメンじゃん。やばいな、この遺伝子は。」って首を振っていた。
「ビリーのお兄さんは何してる人?」デヴィンが聞いた。
「カンタス航空のエンジニアなんだよ。」私は言った。
「マジかーー職業までイケメンじゃない?」ケビンが言って、私は「何それ。」って笑った。
ジェイミーも「なんであの兄弟は朝早くからあんなにさわやかで輝いてるの?」って。
「お昼は持ってきた?ごめんね、用意できなくて。」私は言った。
「ああ、なんかターニャが作ってくれるっていうから任せちゃった。デヴィンとスティーブンと一緒に。」ケビンが言った。
「そうなんだ?じゃあ安心だね。」私は言った。
「ほら、カエ、行くよ。」ビリーが言って、ビリーはケビンに「ごめん、本当にブランズウィックになかなか行けなくて。体調が戻るまで待ってて。」って言った。
「うん、楽しみに待ってるから。早く元気になって。」ケビンはそう言ってくれた。
私達は「じゃあ、ごめん、よろしくね!」って言ってアパートを後にした。ビリーは車の中でまた咳をしていて、咳き込んでいるうちに家に着いた。
「大丈夫?」私は言った。
「うんーーなかなか治らないな、本当に。喉の激痛がなくなってきただけマシかな。ノエルは朝何か言ってた?」ビリーは聞いた。
「ううん、ビリーがかわいそうだから優しくしないと、って。」私は言った。
「ーー怪しいな。優しい時は何か企んでる時かもしれない。気を付けないと。」ビリーはそう言って私の額にキスをした。「いよいよだね。」ビリーは私に笑いかけた。
「うん。」私たちはちょっと見つめ合って、車の中でキスし始めた。まだ誰も来てなくて静かでーー賑やかだった昨日の夜が遠い昔に思えるような感覚だった。あまりにも夢中でキスしていて、私もビリーもアダムとスティーブンが来ていることにも気が付かないで、窓を遠慮がちにトントンって叩かれて現実に返った。
「朝から車でヤってんのかと思ってビビッた。」って言ったアダムは、忘れかけていたミッキーマウスのトレーナーを着ていて、私は思わずまた笑った。
「ごめん、誰も来てなかったからついーー。」ビリーはそう笑って言いながら車から降りて荷物を下ろした。「カエ、ごめん、この段ボールだけ下ろしてくれる?片手じゃ重いな。」
私は段ボールを下ろして、ちょっと赤い顔をしていたスティーブンに「おはよう。」って言った。私達のキスを見て照れてるなんてかわいい、って思って。
スティーブンは「おはよう。ジェイミー達は来た?」って聞いた。
「うん、来てたよ。よかったね、お昼、ターニャが作ってくれるんだって?」私は言った。
「なんか、オリーの分もどうせ作るから一緒にって。ああ、ほら、来た。」スティーブンの視線を追うとターニャとオリーが来て、ターニャは「すっごい素敵な所じゃん!」って言ってくれた。
そして、やっぱり「アダム、そのトレーナー!!」ってみんな笑っていた。
その後ライルも「ごめん、ちょっと遅くなった。」って来てくれて、私はターニャ達にライルを紹介した。
「入って。中で待っていよう。」ビリーはそう言うと鍵を開けてーー私達は中に入った。
「カエとターニャはキッチン用品とかカエの荷物とか整理したら?ライル達も適当に箱を開けていってくれると助かるな。」ビリーは言った。
引っ越しそのものはすごく順調に進んでーー
10時過ぎにはノエルから「全部荷物は運びだした。」っていう電話が来て、その後にトラックとノエル達が来てくれて。ノエルは家を見て「うわー、いい所じゃん。いかにもビリーが好きそうな感じだな。」って言ってーー私は一応ライルをジェイミー達に、そしてノエルをスティーブンとターニャに紹介した。
ノエルはアダムのトレーナーを見て「うわ、それ!懐かしいな。ビリーから借りた?」って言った。
「うん、みんなに酷評されてるんだけど。」アダムは言った。
「まあね。ダサいから。」ノエルは笑った。
それから男性陣は本格的に荷物を運びいれてくれたんだけど、これが終盤に差し掛かったころーービリーの言う「おじさん軍団」とノエルによる作戦が始まった。結論から言えば、この3人をアパートの作業に置いてきたのが間違いでーーすぐに仲良くなるとはビリーも予想していなかったし、リアムのビリーを「いじる」楽しみに火をつけることになるとは思わなかった。テッドも案外いたずら好きで、ノリがいいことは私も知らなかったし。
私はその時ターニャとキッチンの片づけをしていてーーお皿を棚に入れたり、鍋とかフライパンを箱から出して棚に入れたりーービリーはアダムがパティオ用に買ったテーブルと椅子を組み立てるのを見ていた。そして、ノエルがビリーの本が入った段ボールを持ち上げてーー「ああ、腰がーー」って言った。
ビリーはすぐに振り返ってノエルの所に行って「大丈夫?ぎっくり腰?」って言った。
「うん、ちょっとギクっときた。」ノエルはそう言うと座り込んで腰を手で押さえた。
「もうちょっとしたらお昼にするからその辺で休んでたら?」ビリーは言った。
「ああ、そうする。」ノエルはリビングに置かれたソファに座って、私が「ノエル大丈夫?」っていうと全然痛そうがない笑顔で「大丈夫だよ。」って言った。
キッチンがだいたい片付いた後は3台のベッドのベッドメイクをして、それから自分の洋服とかをライルたちが運んでくれたタンスに入れて、その後ビリーの洋服も整理してあげた。ビリーもちょうど寝室に来て、咳き込みながらもアダムとライルと日用品の整理をしていて、コロンとかアフターシェーブローションとかの話題で盛り上がっていてーーそれがひと段落して、「カエ、そろそろお昼にしようか?」って言った。
「うん、そうだね。大丈夫かな?ノエルは。」私は言った。
「ああ、さっきリアムが診てあげてた。なんかコソコソ話しててーー何も企んでないといいけど。」ってビリーは言った。
「ライルは?お昼に何持ってきたの?」私は聞いた。
「クラリッサがサンドイッチ作ってくれて。ハムと野菜。」ライルは言った。
「あー、さすがだね。」私は笑った。
「俺、ビリー達にサンドイッチ作ってきたんだけど。」アダムは言った。
「マジで?食中毒ならない?」ビリーがからかって、私たちは笑った。
「大丈夫だよ。それになるならノエルと4人とも運命共同体だから。」アダムは言った。
私達はキッチンに行ってーーアダムはノエルにサンドイッチを渡してーーノエルは「ああ、ありがとう。生焼けじゃないよね?」って笑って、アダムは「100%保証する。信じて。」って言った。
そして、首を振りながら戻ってきて「ビリーの暴露のせいで俺の信用度がガタ落ちじゃん。」って言った。
だんだんにみんなが集まってきて、みんなキッチン周辺でサンドイッチとかを食べた。今思えば、この時も「おじさん軍団」とノエルは部屋の隅の方でコソコソと話をしていて、私達ーー語学学校の講師陣とライルとーーは、アイランドカウンター周辺にいた。
「いいなーこの大きい窓、森の中にいるみたいで本当に素敵。」ターニャが言った。
「でしょ?私もこれがいいなーって思って。雷鳴ったら怖そうだけどね。」私は笑った。
「要塞って感じだよね。知り合いじゃないと入って来れなさそうな。」ケビンが言った。
「一応セキュリティを第一に考えたから。カエがいるし。」ビリーが言った。
ケビンは頷いて「なるほどね。でもーー俺がメルボルンに来てよかったって思うのはアメリカよりずっと住みやすいことかな。地域によるんだろうけど女の子一人でも歩きやすそうだし、銃犯罪も心配しなくていいし。それが素晴らしいと思うな。」って言った。
「ビリーはここ買うお金どこから出したの?プライベートで申し訳ないけど。この辺相当高いよね?」ジェイミーが言った。
ビリーは笑って「まあ、俺が持ってた亡くなった父の保険金とかとーーあとはカエのご両親がかなり出してくれて。」って言った。
「ああ、そうなんだ?良かったね。」アダムが言った。
「うんーーすごい額でビックリしたけど、それがあったからいろいろ買えたし、本当に助かった。」ビリーは頷いた。
「ーー俺だったら別れたら殺されそうでプレッシャーだな。」ケビンが言ってみんなが笑った。
そこにノエルが「アダム、美味しかったよ。ありがとう。ビリー、パソコン貸して。やっぱり腰が微妙だから明日帰るかな。今日泊まらせて。」って言いにきた。
「いいよ。Wi-Fiもこの前繋いだし自由に使って。」ビリーは言った。
「カッコいいよね。お兄さんも。」ターニャが言った。
「ターニャ、オリーの前で言うなよ!」ジェイミーが言ってみんなが笑った。
「でもビリーの咳もちょっと良くなってきたんじゃない?今日はしゃがみこんだりしてないし。」アダムが言った。
「うんーーそうかもしれないな。」ビリーは嬉しそうに頷いた。
「長かったからねーー大事にして。」ライルがビリーの背中をポンってした。
そこにリアムとテッドが来て「今日、作業が終わったら引っ越し記念暴露大会をやろうって今二人で話してて。ピザとビール用意するんでしょ?テーマは「人生最大の痛み」で。時間がある人だけでいい。参加したい人は話す事を考えておいて。」って言った。
私とビリーとアダムとライルは顔を見合わせたけど、ノエルがいなかったから罠だとは思わなかった。
それが甘かったんだけど。
「おはよう。ビリーは?」ノエルは聞いた。
「まだ寝てる。ずっと、ほら、夜に咳でなかなか寝付けないから朝方にぐっすり寝る生活が続いてて。もうちょっとだけ寝かせてあげて。」私は言った。
「ーー分かった。昨日も酷そうだったから、かわいそうだなって思って。俺をいじめたくなるのも納得だな。優しくしてやらないと。」ノエルは深刻そうに言って、私はノエルを信じた。
それでも10分くらいするとビリーもまた咳き込みながら起きてきて、「ああ、眠い。」って大きなあくびをしながらも、「ノエル、自分が使ったベッドのシーツとか布団とか全部俺の車に積むからまとめておいて。」って言った。
「ああ、分かったよ。」ノエルは優しく言った。
食事を済ませた後、私はフライパンとか食器類を洗って当日持ち込む用の段ボールに全部入れて、寝具類とかパソコンとかそういう細々したものを全て車に乗せた。
「ノエルは、こっちの荷物ーー俺のベッドとテレビと冷蔵庫以外ーーが全部トラックに積み込まれたら、誰かの車に乗せてもらって家にきて。住所はみんなに知らせてあるから。」ビリーは言った。
その後、テッドとリアムが一緒に来て、ビリーはノエルを紹介した。
リアムは笑って「ああ、確かに似てるね、兄弟だな。」って言って、テッドも「呼び間違えたらごめん、ほら、ビリーの言う「おじさん」だから見間違えが多くて。」って笑った。
その後にジェイミーとケビンとデヴィンも来てくれて、私はみんなをノエルとリアム達に紹介した。
「一応、ノエルが全部分かってるはずだから何か不明な事があったらノエルに聞いて。」って。
ケビンは「なんなんだ、アダムス家の兄弟は。お兄さんもすごいイケメンじゃん。やばいな、この遺伝子は。」って首を振っていた。
「ビリーのお兄さんは何してる人?」デヴィンが聞いた。
「カンタス航空のエンジニアなんだよ。」私は言った。
「マジかーー職業までイケメンじゃない?」ケビンが言って、私は「何それ。」って笑った。
ジェイミーも「なんであの兄弟は朝早くからあんなにさわやかで輝いてるの?」って。
「お昼は持ってきた?ごめんね、用意できなくて。」私は言った。
「ああ、なんかターニャが作ってくれるっていうから任せちゃった。デヴィンとスティーブンと一緒に。」ケビンが言った。
「そうなんだ?じゃあ安心だね。」私は言った。
「ほら、カエ、行くよ。」ビリーが言って、ビリーはケビンに「ごめん、本当にブランズウィックになかなか行けなくて。体調が戻るまで待ってて。」って言った。
「うん、楽しみに待ってるから。早く元気になって。」ケビンはそう言ってくれた。
私達は「じゃあ、ごめん、よろしくね!」って言ってアパートを後にした。ビリーは車の中でまた咳をしていて、咳き込んでいるうちに家に着いた。
「大丈夫?」私は言った。
「うんーーなかなか治らないな、本当に。喉の激痛がなくなってきただけマシかな。ノエルは朝何か言ってた?」ビリーは聞いた。
「ううん、ビリーがかわいそうだから優しくしないと、って。」私は言った。
「ーー怪しいな。優しい時は何か企んでる時かもしれない。気を付けないと。」ビリーはそう言って私の額にキスをした。「いよいよだね。」ビリーは私に笑いかけた。
「うん。」私たちはちょっと見つめ合って、車の中でキスし始めた。まだ誰も来てなくて静かでーー賑やかだった昨日の夜が遠い昔に思えるような感覚だった。あまりにも夢中でキスしていて、私もビリーもアダムとスティーブンが来ていることにも気が付かないで、窓を遠慮がちにトントンって叩かれて現実に返った。
「朝から車でヤってんのかと思ってビビッた。」って言ったアダムは、忘れかけていたミッキーマウスのトレーナーを着ていて、私は思わずまた笑った。
「ごめん、誰も来てなかったからついーー。」ビリーはそう笑って言いながら車から降りて荷物を下ろした。「カエ、ごめん、この段ボールだけ下ろしてくれる?片手じゃ重いな。」
私は段ボールを下ろして、ちょっと赤い顔をしていたスティーブンに「おはよう。」って言った。私達のキスを見て照れてるなんてかわいい、って思って。
スティーブンは「おはよう。ジェイミー達は来た?」って聞いた。
「うん、来てたよ。よかったね、お昼、ターニャが作ってくれるんだって?」私は言った。
「なんか、オリーの分もどうせ作るから一緒にって。ああ、ほら、来た。」スティーブンの視線を追うとターニャとオリーが来て、ターニャは「すっごい素敵な所じゃん!」って言ってくれた。
そして、やっぱり「アダム、そのトレーナー!!」ってみんな笑っていた。
その後ライルも「ごめん、ちょっと遅くなった。」って来てくれて、私はターニャ達にライルを紹介した。
「入って。中で待っていよう。」ビリーはそう言うと鍵を開けてーー私達は中に入った。
「カエとターニャはキッチン用品とかカエの荷物とか整理したら?ライル達も適当に箱を開けていってくれると助かるな。」ビリーは言った。
引っ越しそのものはすごく順調に進んでーー
10時過ぎにはノエルから「全部荷物は運びだした。」っていう電話が来て、その後にトラックとノエル達が来てくれて。ノエルは家を見て「うわー、いい所じゃん。いかにもビリーが好きそうな感じだな。」って言ってーー私は一応ライルをジェイミー達に、そしてノエルをスティーブンとターニャに紹介した。
ノエルはアダムのトレーナーを見て「うわ、それ!懐かしいな。ビリーから借りた?」って言った。
「うん、みんなに酷評されてるんだけど。」アダムは言った。
「まあね。ダサいから。」ノエルは笑った。
それから男性陣は本格的に荷物を運びいれてくれたんだけど、これが終盤に差し掛かったころーービリーの言う「おじさん軍団」とノエルによる作戦が始まった。結論から言えば、この3人をアパートの作業に置いてきたのが間違いでーーすぐに仲良くなるとはビリーも予想していなかったし、リアムのビリーを「いじる」楽しみに火をつけることになるとは思わなかった。テッドも案外いたずら好きで、ノリがいいことは私も知らなかったし。
私はその時ターニャとキッチンの片づけをしていてーーお皿を棚に入れたり、鍋とかフライパンを箱から出して棚に入れたりーービリーはアダムがパティオ用に買ったテーブルと椅子を組み立てるのを見ていた。そして、ノエルがビリーの本が入った段ボールを持ち上げてーー「ああ、腰がーー」って言った。
ビリーはすぐに振り返ってノエルの所に行って「大丈夫?ぎっくり腰?」って言った。
「うん、ちょっとギクっときた。」ノエルはそう言うと座り込んで腰を手で押さえた。
「もうちょっとしたらお昼にするからその辺で休んでたら?」ビリーは言った。
「ああ、そうする。」ノエルはリビングに置かれたソファに座って、私が「ノエル大丈夫?」っていうと全然痛そうがない笑顔で「大丈夫だよ。」って言った。
キッチンがだいたい片付いた後は3台のベッドのベッドメイクをして、それから自分の洋服とかをライルたちが運んでくれたタンスに入れて、その後ビリーの洋服も整理してあげた。ビリーもちょうど寝室に来て、咳き込みながらもアダムとライルと日用品の整理をしていて、コロンとかアフターシェーブローションとかの話題で盛り上がっていてーーそれがひと段落して、「カエ、そろそろお昼にしようか?」って言った。
「うん、そうだね。大丈夫かな?ノエルは。」私は言った。
「ああ、さっきリアムが診てあげてた。なんかコソコソ話しててーー何も企んでないといいけど。」ってビリーは言った。
「ライルは?お昼に何持ってきたの?」私は聞いた。
「クラリッサがサンドイッチ作ってくれて。ハムと野菜。」ライルは言った。
「あー、さすがだね。」私は笑った。
「俺、ビリー達にサンドイッチ作ってきたんだけど。」アダムは言った。
「マジで?食中毒ならない?」ビリーがからかって、私たちは笑った。
「大丈夫だよ。それになるならノエルと4人とも運命共同体だから。」アダムは言った。
私達はキッチンに行ってーーアダムはノエルにサンドイッチを渡してーーノエルは「ああ、ありがとう。生焼けじゃないよね?」って笑って、アダムは「100%保証する。信じて。」って言った。
そして、首を振りながら戻ってきて「ビリーの暴露のせいで俺の信用度がガタ落ちじゃん。」って言った。
だんだんにみんなが集まってきて、みんなキッチン周辺でサンドイッチとかを食べた。今思えば、この時も「おじさん軍団」とノエルは部屋の隅の方でコソコソと話をしていて、私達ーー語学学校の講師陣とライルとーーは、アイランドカウンター周辺にいた。
「いいなーこの大きい窓、森の中にいるみたいで本当に素敵。」ターニャが言った。
「でしょ?私もこれがいいなーって思って。雷鳴ったら怖そうだけどね。」私は笑った。
「要塞って感じだよね。知り合いじゃないと入って来れなさそうな。」ケビンが言った。
「一応セキュリティを第一に考えたから。カエがいるし。」ビリーが言った。
ケビンは頷いて「なるほどね。でもーー俺がメルボルンに来てよかったって思うのはアメリカよりずっと住みやすいことかな。地域によるんだろうけど女の子一人でも歩きやすそうだし、銃犯罪も心配しなくていいし。それが素晴らしいと思うな。」って言った。
「ビリーはここ買うお金どこから出したの?プライベートで申し訳ないけど。この辺相当高いよね?」ジェイミーが言った。
ビリーは笑って「まあ、俺が持ってた亡くなった父の保険金とかとーーあとはカエのご両親がかなり出してくれて。」って言った。
「ああ、そうなんだ?良かったね。」アダムが言った。
「うんーーすごい額でビックリしたけど、それがあったからいろいろ買えたし、本当に助かった。」ビリーは頷いた。
「ーー俺だったら別れたら殺されそうでプレッシャーだな。」ケビンが言ってみんなが笑った。
そこにノエルが「アダム、美味しかったよ。ありがとう。ビリー、パソコン貸して。やっぱり腰が微妙だから明日帰るかな。今日泊まらせて。」って言いにきた。
「いいよ。Wi-Fiもこの前繋いだし自由に使って。」ビリーは言った。
「カッコいいよね。お兄さんも。」ターニャが言った。
「ターニャ、オリーの前で言うなよ!」ジェイミーが言ってみんなが笑った。
「でもビリーの咳もちょっと良くなってきたんじゃない?今日はしゃがみこんだりしてないし。」アダムが言った。
「うんーーそうかもしれないな。」ビリーは嬉しそうに頷いた。
「長かったからねーー大事にして。」ライルがビリーの背中をポンってした。
そこにリアムとテッドが来て「今日、作業が終わったら引っ越し記念暴露大会をやろうって今二人で話してて。ピザとビール用意するんでしょ?テーマは「人生最大の痛み」で。時間がある人だけでいい。参加したい人は話す事を考えておいて。」って言った。
私とビリーとアダムとライルは顔を見合わせたけど、ノエルがいなかったから罠だとは思わなかった。
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