9 / 30
おっさんニートと一緒に移動
しおりを挟む
こんな感じで、産院での生活はあっという間に過ぎていったんだ。
そろそろ退院かなと思っていたある日の朝、田中が申し訳なさそうな顔をして俺の部屋へやって来た。
「谷さん申し訳ないんですが、大部屋へ移動していただいていいですか?」
「大部屋!?」
「10月は出産が重なっちゃってハイリスク妊婦さん達も多いんです。谷さんの容態は安定しているので大部屋でも大丈夫かと・・・」
大部屋なんて無理無理、他人と同じ部屋なんてニートにとっては拷問部屋に等しい。
「赤ちゃんは? 終日同室って言ったじゃん」
「赤ちゃんは一旦私達が面倒を見ます。いつでも好きな時間に新生児室まで会いにいらしてください」
「授乳の時はどうしたらいいの? 他の患者の見舞い客も沢山来るよね」
「大部屋の方達には共同の授乳室を使っていただいてます。最初は恥ずかしいかもしれないけど定期的に助産師が授乳指導を行っていますし、他のママさん達と交流も持てますよ」
授乳室だと!?
「分かりました。喜んで」
俺はハイリスク妊婦さんが元気な赤ちゃんを安心して産めるように身を引いたのだ。それなのに神様はそんな健気な俺をちっとも評価してくれなかった。大部屋で待っていたのは地獄の3日間だったんだ・・・
移動先の大部屋は3階の分娩室の側、俺が入るベッド以外の5床全てが埋まっていた。大部屋には出産以外の理由で入院している人も居る。田中には他の患者さんの詮索はしないように言われた。
まあ、予定では退院まで後3日だしおっぱい見て辛抱したろ。
病室に入ると女子特有の雰囲気が皆無な事に驚いた。皆仕切りのカーテンを閉めて大人しくしている。
「皆さん今日からこの大部屋に移動して来られた谷さんです。仲良くしてあげてくださいね」
し~ん
「ん? あれ?」
田中が俺を紹介してくれたけど誰1人として反応してくれなかった。
でも、症状が軽いと言っても入院患者の中ではというだけで皆何かしら不安を抱えているものだろう。俺は気にしない事にした。
シャワーを浴びた後、次の授乳まで時間があるのでベッドでゴロゴロしていたら大変な事に気付いてしまった。
これってハーレムじゃね!?
俺は異世界に飛ばされた勇者、悪い魔法使いにダンジョンに閉じ込められている。そこには俺以外に5人の魔女が・・・。
そんな妄想をして楽しんでいる最中、斜め向かいのカーテンがものすごい勢いで開かれる音がした。
シャ―――――ッ!! ガラガラガラガラガラ・・・
「ちょっとアンタ! 菓子折りの一つもないとかフザケてんの!!」
んっ、俺に言ってるのか? せっかく5人目まで孕ませて後は悪魔の番だったのに・・・。
「開けるわよ!」
シャ――――――ッ!
「キャアッ!! 何であんた裸なのよ!?」
そこには点滴スタンドを杖代わりにした妊婦が居た。年の頃は20代半ばといったところだろうか。綾○は○かを肥溜めに入れてツームストーン・パイルドライバーと腕挫腕固をくらわせて2発ぐらい殴ったような顔をしている。
うん、普通に可愛いじゃん♪
「いっ・・・今から着替えようとしていたんですが・・・」
とっさに何とかそれらしい言葉がでた。後3日、何事も無く過ごしたい。
「ああ、そう。なら早く着替えなさいよ」
後に確認したんだが彼女の名前は元木美結。俺は彼女のおかげで女の怖さと強さ、母親の心情を知る事が出来たんだ。
「ほら早く着替えて! モタモタしないで!! こっちはウテメリン追加されてイライラしてるのよ」
ウミタリン! 何かよく分からないけど、もっと孕みたいって事!?
そろそろ退院かなと思っていたある日の朝、田中が申し訳なさそうな顔をして俺の部屋へやって来た。
「谷さん申し訳ないんですが、大部屋へ移動していただいていいですか?」
「大部屋!?」
「10月は出産が重なっちゃってハイリスク妊婦さん達も多いんです。谷さんの容態は安定しているので大部屋でも大丈夫かと・・・」
大部屋なんて無理無理、他人と同じ部屋なんてニートにとっては拷問部屋に等しい。
「赤ちゃんは? 終日同室って言ったじゃん」
「赤ちゃんは一旦私達が面倒を見ます。いつでも好きな時間に新生児室まで会いにいらしてください」
「授乳の時はどうしたらいいの? 他の患者の見舞い客も沢山来るよね」
「大部屋の方達には共同の授乳室を使っていただいてます。最初は恥ずかしいかもしれないけど定期的に助産師が授乳指導を行っていますし、他のママさん達と交流も持てますよ」
授乳室だと!?
「分かりました。喜んで」
俺はハイリスク妊婦さんが元気な赤ちゃんを安心して産めるように身を引いたのだ。それなのに神様はそんな健気な俺をちっとも評価してくれなかった。大部屋で待っていたのは地獄の3日間だったんだ・・・
移動先の大部屋は3階の分娩室の側、俺が入るベッド以外の5床全てが埋まっていた。大部屋には出産以外の理由で入院している人も居る。田中には他の患者さんの詮索はしないように言われた。
まあ、予定では退院まで後3日だしおっぱい見て辛抱したろ。
病室に入ると女子特有の雰囲気が皆無な事に驚いた。皆仕切りのカーテンを閉めて大人しくしている。
「皆さん今日からこの大部屋に移動して来られた谷さんです。仲良くしてあげてくださいね」
し~ん
「ん? あれ?」
田中が俺を紹介してくれたけど誰1人として反応してくれなかった。
でも、症状が軽いと言っても入院患者の中ではというだけで皆何かしら不安を抱えているものだろう。俺は気にしない事にした。
シャワーを浴びた後、次の授乳まで時間があるのでベッドでゴロゴロしていたら大変な事に気付いてしまった。
これってハーレムじゃね!?
俺は異世界に飛ばされた勇者、悪い魔法使いにダンジョンに閉じ込められている。そこには俺以外に5人の魔女が・・・。
そんな妄想をして楽しんでいる最中、斜め向かいのカーテンがものすごい勢いで開かれる音がした。
シャ―――――ッ!! ガラガラガラガラガラ・・・
「ちょっとアンタ! 菓子折りの一つもないとかフザケてんの!!」
んっ、俺に言ってるのか? せっかく5人目まで孕ませて後は悪魔の番だったのに・・・。
「開けるわよ!」
シャ――――――ッ!
「キャアッ!! 何であんた裸なのよ!?」
そこには点滴スタンドを杖代わりにした妊婦が居た。年の頃は20代半ばといったところだろうか。綾○は○かを肥溜めに入れてツームストーン・パイルドライバーと腕挫腕固をくらわせて2発ぐらい殴ったような顔をしている。
うん、普通に可愛いじゃん♪
「いっ・・・今から着替えようとしていたんですが・・・」
とっさに何とかそれらしい言葉がでた。後3日、何事も無く過ごしたい。
「ああ、そう。なら早く着替えなさいよ」
後に確認したんだが彼女の名前は元木美結。俺は彼女のおかげで女の怖さと強さ、母親の心情を知る事が出来たんだ。
「ほら早く着替えて! モタモタしないで!! こっちはウテメリン追加されてイライラしてるのよ」
ウミタリン! 何かよく分からないけど、もっと孕みたいって事!?
0
あなたにおすすめの小説
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
愛された側妃と、愛されなかった正妃
編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。
夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。
連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。
正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。
※カクヨムさんにも掲載中
※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります
※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。
彼の巨大な体に覆われ、満たされ、貪られた——一晩中
桜井ベアトリクス
恋愛
妹を救出するため、一ヶ月かけて死の山脈を越え、影の沼地を泳ぎ、マンティコアとポーカー勝負までした私、ローズ。
やっと辿り着いた先で見たのは——フェイ王の膝の上で甘える妹の姿。
「助けなんていらないわよ?」
は?
しかも運命の光が私と巨漢戦士マキシマスの間で光って、「お前は俺のものだ」宣言。
「片手だけなら……」そう妥協したのに、ワイン一杯で理性が飛んだ。
彼の心臓の音を聞いた瞬間、私から飛びついて、その夜、彼のベッドで戦士のものになった。
クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?
青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。
最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。
普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた?
しかも弱いからと森に捨てられた。
いやちょっとまてよ?
皆さん勘違いしてません?
これはあいの不思議な日常を書いた物語である。
本編完結しました!
相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです!
1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…
大好きな幼なじみが超イケメンの彼女になったので諦めたって話
家紋武範
青春
大好きな幼なじみの奈都(なつ)。
高校に入ったら告白してラブラブカップルになる予定だったのに、超イケメンのサッカー部の柊斗(シュート)の彼女になっちまった。
全く勝ち目がないこの恋。
潔く諦めることにした。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
天才天然天使様こと『三天美女』の汐崎真凜に勝手に婚姻届を出され、いつの間にか天使の旦那になったのだが...。【動画投稿】
田中又雄
恋愛
18の誕生日を迎えたその翌日のこと。
俺は分籍届を出すべく役所に来ていた...のだが。
「えっと...結論から申し上げますと...こちらの手続きは不要ですね」「...え?どういうことですか?」「昨日、婚姻届を出されているので親御様とは別の戸籍が作られていますので...」「...はい?」
そうやら俺は知らないうちに結婚していたようだった。
「あの...相手の人の名前は?」
「...汐崎真凛様...という方ですね」
その名前には心当たりがあった。
天才的な頭脳、マイペースで天然な性格、天使のような見た目から『三天美女』なんて呼ばれているうちの高校のアイドル的存在。
こうして俺は天使との-1日婚がスタートしたのだった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる