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おっさんニートの気付かぬ母性
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ゴッドハンドから退場を言い渡された俺達は病室へ戻る事にした。
「もう! 美保さんが悪いのよ」
「えっ、えぇ何でですか!?」
「あの時、あなたも挙手をしていたら絶対選ばれていたわ」
「そうだねママん、多数決で勝ってたね。もう美保りんったら気が利かないんだから」
何言ってんだ? マザコン親父も挙手してないじゃん。
「違います。赤ちゃんが寝てたからですよ」
「んっまあ――――! 口答えして嫌な嫁だこと。あなたのせいで恥をかきましたよ」
「恥!? 話しを飛躍させないでください」
「んっまあ――――――! んっまあ――――――田舎もののくぁwせdrftgyふじこ・・・」
「ママ―――――ん!! 美保りんもう止めて、ママんが壊れちゃう。美保りん酷い! ママんをいじめないで!!」
俺が悪いの!? 何これ理不尽過ぎる。
「お義母さん、あやまりますからここで暴れないで。ごめんなさい許してください」
「もう、美保さんたら分かればいいのよ。誰にでも間違いはあるわ、気にしないで。さあ、皆でガトーショコラを食べましょう」
ガチャ
「んっまあ―――――――――――――――!!」
「美保り―――――――――――――――ん!!」
いっけね忘れた・・・てかプリンもないじゃん。
2人が帰った後、俺は赤ん坊を抱いてナースステーションに駆け込んだ。あんなに揺らされて赤ん坊は大丈夫だろうか? 今はスヤスヤと眠っているように見えるけど後々何か起こりそうで心配で心配で仕方がなかった。
「すみません、すみません。誰か居ませんか!?」
おかしい、いつもは4、5人の看護士が常駐しているのに今日は誰も居ない。
「すみません、すみません! 誰か!!」
何度も、何度も声を掛けてみるが誰1人として出て来ない。
ケポッ、オギャア、オギャア、オギャア
「ぎゃっ!」
赤ん坊が吐いた! やっぱり何処か悪いんだ。
「誰か! 誰か! 出てきてお願い!! 赤ちゃんの具合が悪いんです」
オギャア、オギャア、オギャア
「どうされました?」
巡回から帰って来た看護士に声を掛けられた。
「赤ちゃんが吐いちゃったんです。こんなに泣いているし具合が悪そうなんです」
「う~ん、どれどれ? 見たところ顔色も悪くないし大丈夫だと思いますよ。吐いたのはちゃんとゲップをさせなかったからじゃないかしら?」
「でも何時もより激しく泣いてる気がするんです」
「ごめんなさいね、緊急帝王切開が入ちゃって今皆出払ってるの。しばらく様子を見て気になるようならまた来てください」
そう言うと看護士はまた急いで何処かへ行ってしまった。
まるで、親子共々見捨てられたような気分だ。
おっさんニートにしかならない価値の無い赤ん坊より今、帝王切開で産まれようとしている赤ん坊の方が何百倍も大事なんだと言われた気がして胸が痛い。
理屈では分かっていても、どうしてもひねくれたニート根性がネガティブな思考を生み出してしまう。
俺は赤ん坊の時から誰にも気にかけてもらえない存在なのだと・・・。
「あらやだ、アンタまた泣いてるの?」
病室へ戻る途中、トイレから出て来た元木に声を掛けられた。
「もういい、ほっといて死なせて」
「はぁ!?」
バッチイ―――――――――ン!!
元木がまた叩いた。俺達は親子共々見捨てられて可哀想なのに・・・。
「うえ~ん、また叩いたぁ。お前等看護士なんて皆嫌いだ~。AVみたいに優しく無いぃぃ~」
「AV? いったい看護士が何をしたって言うのよ。侮辱だけは許さないわよ」
元木はそう言うと両手を広げて通せんぼをした。
「さあ言いなさい! 何があったか言わないと同僚の看護士に頼んでアンタのベッドの仕切りカーテン外すわよ」
それは嫌だ――――!!
「もう! 美保さんが悪いのよ」
「えっ、えぇ何でですか!?」
「あの時、あなたも挙手をしていたら絶対選ばれていたわ」
「そうだねママん、多数決で勝ってたね。もう美保りんったら気が利かないんだから」
何言ってんだ? マザコン親父も挙手してないじゃん。
「違います。赤ちゃんが寝てたからですよ」
「んっまあ――――! 口答えして嫌な嫁だこと。あなたのせいで恥をかきましたよ」
「恥!? 話しを飛躍させないでください」
「んっまあ――――――! んっまあ――――――田舎もののくぁwせdrftgyふじこ・・・」
「ママ―――――ん!! 美保りんもう止めて、ママんが壊れちゃう。美保りん酷い! ママんをいじめないで!!」
俺が悪いの!? 何これ理不尽過ぎる。
「お義母さん、あやまりますからここで暴れないで。ごめんなさい許してください」
「もう、美保さんたら分かればいいのよ。誰にでも間違いはあるわ、気にしないで。さあ、皆でガトーショコラを食べましょう」
ガチャ
「んっまあ―――――――――――――――!!」
「美保り―――――――――――――――ん!!」
いっけね忘れた・・・てかプリンもないじゃん。
2人が帰った後、俺は赤ん坊を抱いてナースステーションに駆け込んだ。あんなに揺らされて赤ん坊は大丈夫だろうか? 今はスヤスヤと眠っているように見えるけど後々何か起こりそうで心配で心配で仕方がなかった。
「すみません、すみません。誰か居ませんか!?」
おかしい、いつもは4、5人の看護士が常駐しているのに今日は誰も居ない。
「すみません、すみません! 誰か!!」
何度も、何度も声を掛けてみるが誰1人として出て来ない。
ケポッ、オギャア、オギャア、オギャア
「ぎゃっ!」
赤ん坊が吐いた! やっぱり何処か悪いんだ。
「誰か! 誰か! 出てきてお願い!! 赤ちゃんの具合が悪いんです」
オギャア、オギャア、オギャア
「どうされました?」
巡回から帰って来た看護士に声を掛けられた。
「赤ちゃんが吐いちゃったんです。こんなに泣いているし具合が悪そうなんです」
「う~ん、どれどれ? 見たところ顔色も悪くないし大丈夫だと思いますよ。吐いたのはちゃんとゲップをさせなかったからじゃないかしら?」
「でも何時もより激しく泣いてる気がするんです」
「ごめんなさいね、緊急帝王切開が入ちゃって今皆出払ってるの。しばらく様子を見て気になるようならまた来てください」
そう言うと看護士はまた急いで何処かへ行ってしまった。
まるで、親子共々見捨てられたような気分だ。
おっさんニートにしかならない価値の無い赤ん坊より今、帝王切開で産まれようとしている赤ん坊の方が何百倍も大事なんだと言われた気がして胸が痛い。
理屈では分かっていても、どうしてもひねくれたニート根性がネガティブな思考を生み出してしまう。
俺は赤ん坊の時から誰にも気にかけてもらえない存在なのだと・・・。
「あらやだ、アンタまた泣いてるの?」
病室へ戻る途中、トイレから出て来た元木に声を掛けられた。
「もういい、ほっといて死なせて」
「はぁ!?」
バッチイ―――――――――ン!!
元木がまた叩いた。俺達は親子共々見捨てられて可哀想なのに・・・。
「うえ~ん、また叩いたぁ。お前等看護士なんて皆嫌いだ~。AVみたいに優しく無いぃぃ~」
「AV? いったい看護士が何をしたって言うのよ。侮辱だけは許さないわよ」
元木はそう言うと両手を広げて通せんぼをした。
「さあ言いなさい! 何があったか言わないと同僚の看護士に頼んでアンタのベッドの仕切りカーテン外すわよ」
それは嫌だ――――!!
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