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おっさんニートとニアミスSIDS_2
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真っ暗な空間の中で俺は色々な事を考えた。
もし、あの赤ん坊がこのまま死んでしまったらどうなるのだろう?
あんなに必死になれたのは、俺の存在を維持するためなのか? それとも元木が言っていた母性からなのか・・・。
どんなに考えても答えは出ない。それよも悔しくて悲しくて涙がどんどん溢れてくる。
胸が張って痛い。今までの事がもし夢だったとしてもこのまま終わらせたくはない。生きたい・・・生きたい・・・生かせたい・・・・・・。
俺は一生懸命手足を動かした。大丈夫、ちゃんと動く。
「せーのー!!」
掛け声と共に反動をつけて一気に上半身を起こした。
「こら! 寝てろ」
突然、真っ暗な空間の中に一筋の光が差し込んだと思ったら元木が目の前に立っていた。
「ナースコール押すね」
「赤ちゃんは? 赤ちゃんどうなったの!?」
「それは分からないわ、でもアンタは母親として出来る事をやりきったはずよ。とにかく安静に過ごしなさい。今、看護士達が個室を用意しているわ」
元木はナースコールを押すと静かにカーテンを閉めて出て行ってしまった。どうやら俺のベッドの周りだけ遮光カーテンで仕切られているようだ。
「谷さん、良かった気付かれましたか」
それほど時間を置かずに血圧計を持った田中がやって来た。
「取り敢えず血圧を測らせてくださいね。横になってください」
シュッコ、シュッコ、シュッコ、シュー、ピーピーピー
「赤ちゃんはどうなったの!」
「谷さん、興奮しないで。もう一度測ります」
「ねえ!」
シュッコ、シュッコ、シュッコ、シュー、ピーピーピー
「もう一度測ります」
「ねえ! ちゃんと聞いているの!!」
田中の業務的な態度に腹が立って俺は血圧計が巻かれた腕を振り回した。
「谷さん、赤ちゃんの容態は今は安定しています」
「今は!? じゃあ、今後は分からないって事?」
「何とも言えません」
「出ていけ! バーカ、バーカ」
俺は血圧計を田中に放り投げると布団を頭から被って叫んだ。
「バ―――――――――カ!!」
「・・・暫くしたらまた測りに来ます。その時までには個室を用意しておきますので移動しましょう」
「嫌だね。動かない」
田中は暫くその場に突っ立ていたが気付いたら居なくなっていた。
俺は意固地になって病室の移動を拒んだ。赤ん坊が居なければ授乳室にだって入れないしお特な事は無いのだが、どうしても彼等の言う事を聞きたくなかったからだ。
次の日の朝、朝食前にトップ○○卿が先日検査に出した尿検査の結果を持って訪ねて来た。
「んっん~♪ 体調はどうだね?」
「お陰様で悪うございます。」
「そうかい・・・。赤ちゃんね、たまに呼吸を止めてしまう事があるんだよ。はっきりした原因は分からないんだがね。SIDSって言って、低体重で産まれた赤ちゃんに多いんだ。」
「それって、さりげなく患者側に原因があるって言ってません?」
「そう聞こえるかい? でも、君の赤ちゃんはニアミス。後遺症が残るか残らないかは分からないけど多分命は助かると思う。SIDSから生還するって、とても珍しい事なんだ。」
「・・・生きる事はできるんだ」
「それもこれも、直ぐに適切な医療を施せた事が大きいね。君の赤ちゃんはとても運の強い子だよ。けど、暫くは入院しなくてはいけないね・・・お母さんと一緒に」
そう言い終えるとトップ○○卿は尿検査の結果を俺に渡してきた。
「尿淡白1800、この数値は酷いねぇ。赤ちゃんも暫く退院出来そうにないし、お母さんもゆっくり休んで一緒に退院しましょうか?」
「いーやーだー!」
トップ○○卿は去り際にこんな事を言って出ていった。
「ああ、そうだ。赤ちゃんが助かった一番の要因は、お母さんが赤ちゃんの僅かな異変に気付いた事だね。凄いねぇ、母の愛は偉大だねぇ」
もし、あの赤ん坊がこのまま死んでしまったらどうなるのだろう?
あんなに必死になれたのは、俺の存在を維持するためなのか? それとも元木が言っていた母性からなのか・・・。
どんなに考えても答えは出ない。それよも悔しくて悲しくて涙がどんどん溢れてくる。
胸が張って痛い。今までの事がもし夢だったとしてもこのまま終わらせたくはない。生きたい・・・生きたい・・・生かせたい・・・・・・。
俺は一生懸命手足を動かした。大丈夫、ちゃんと動く。
「せーのー!!」
掛け声と共に反動をつけて一気に上半身を起こした。
「こら! 寝てろ」
突然、真っ暗な空間の中に一筋の光が差し込んだと思ったら元木が目の前に立っていた。
「ナースコール押すね」
「赤ちゃんは? 赤ちゃんどうなったの!?」
「それは分からないわ、でもアンタは母親として出来る事をやりきったはずよ。とにかく安静に過ごしなさい。今、看護士達が個室を用意しているわ」
元木はナースコールを押すと静かにカーテンを閉めて出て行ってしまった。どうやら俺のベッドの周りだけ遮光カーテンで仕切られているようだ。
「谷さん、良かった気付かれましたか」
それほど時間を置かずに血圧計を持った田中がやって来た。
「取り敢えず血圧を測らせてくださいね。横になってください」
シュッコ、シュッコ、シュッコ、シュー、ピーピーピー
「赤ちゃんはどうなったの!」
「谷さん、興奮しないで。もう一度測ります」
「ねえ!」
シュッコ、シュッコ、シュッコ、シュー、ピーピーピー
「もう一度測ります」
「ねえ! ちゃんと聞いているの!!」
田中の業務的な態度に腹が立って俺は血圧計が巻かれた腕を振り回した。
「谷さん、赤ちゃんの容態は今は安定しています」
「今は!? じゃあ、今後は分からないって事?」
「何とも言えません」
「出ていけ! バーカ、バーカ」
俺は血圧計を田中に放り投げると布団を頭から被って叫んだ。
「バ―――――――――カ!!」
「・・・暫くしたらまた測りに来ます。その時までには個室を用意しておきますので移動しましょう」
「嫌だね。動かない」
田中は暫くその場に突っ立ていたが気付いたら居なくなっていた。
俺は意固地になって病室の移動を拒んだ。赤ん坊が居なければ授乳室にだって入れないしお特な事は無いのだが、どうしても彼等の言う事を聞きたくなかったからだ。
次の日の朝、朝食前にトップ○○卿が先日検査に出した尿検査の結果を持って訪ねて来た。
「んっん~♪ 体調はどうだね?」
「お陰様で悪うございます。」
「そうかい・・・。赤ちゃんね、たまに呼吸を止めてしまう事があるんだよ。はっきりした原因は分からないんだがね。SIDSって言って、低体重で産まれた赤ちゃんに多いんだ。」
「それって、さりげなく患者側に原因があるって言ってません?」
「そう聞こえるかい? でも、君の赤ちゃんはニアミス。後遺症が残るか残らないかは分からないけど多分命は助かると思う。SIDSから生還するって、とても珍しい事なんだ。」
「・・・生きる事はできるんだ」
「それもこれも、直ぐに適切な医療を施せた事が大きいね。君の赤ちゃんはとても運の強い子だよ。けど、暫くは入院しなくてはいけないね・・・お母さんと一緒に」
そう言い終えるとトップ○○卿は尿検査の結果を俺に渡してきた。
「尿淡白1800、この数値は酷いねぇ。赤ちゃんも暫く退院出来そうにないし、お母さんもゆっくり休んで一緒に退院しましょうか?」
「いーやーだー!」
トップ○○卿は去り際にこんな事を言って出ていった。
「ああ、そうだ。赤ちゃんが助かった一番の要因は、お母さんが赤ちゃんの僅かな異変に気付いた事だね。凄いねぇ、母の愛は偉大だねぇ」
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