碧に溶かして

よんど

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碧に溶かして 本編

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「こっの…苦しいってば!」

「!」


ドンッと勢いよくみぞおち辺りを精一杯蹴って抵抗する。ヨウはその衝動で後方に向かって倒れそうになるが、グッと持ち堪えて此方を見る。獣の様に射抜いてくる視線にビクッと恐怖で震える。結構強く蹴ったつもりなのにダメージが全く無いなんて。


「………今のが本気?全然痛くないよ」


ふー…と息を深く吐いた後に、ガシッと足首を掴んでくるヨウ。
暴れようにも暴れられない。そのまま再び乗っかってきた彼は片手で容易く自分の両手首を掴んでくる。何かを必死に堪えている表情だ。手首を掴む彼の手が震えている。思わず「ヨウ、何かあったんじゃ…」と声を漏らすが、彼の耳には届かない。自分の首筋を上から下へ流れる様にキスした後、舌を這わせながらゆっくりと告げた。


「もっと、早くこうしておけば良かった」



__________
____


あれから…どのくらい時間が経っただろうか。
全身から力が抜けた様だ。起き上がろうにも起き上がれない。薄れ行く視界の中で、ヨウが激しく揺れているのが確認出来る。俺のアソコが彼のモノで勝手にこじ開けられていくのが分かる。気持ち良い箇所をグリッと潰す様に押される度に意識が何度も飛びそうになる。


「ヨ……ウっ……もう…無理……っあ」


俺が何か言おうとすると、ヨウはギリッと歯軋りをした後に苦しそうに「他の奴の匂いが付く前にこうしておけば良かった」と告げる。悲しそうな、苦しそうな声。今、彼に手を差し伸べなければいけない気がする。ゆっくりと彼の居る方向へ手を伸ばして口を開く。


「ヨ、…ウ。何処だ…もう…見えない」

「………夕」


ピタッと動きを止めたタイミングで、アソコをグチュッと泡立てる音がようやく止まる。ハァ、と一息吐いた瞬間、ふわりと頬を撫でてくる彼。ポロポロと出てくる涙を拭ったヨウは、俺の胸の辺りに顔を埋めると心底申し訳無さそうに「ごめん」と呟いた。ゆっくり彼の頭を撫でてやると、彼はそのままピクッと耳を揺らしながら傷を撫でる。先程噛まれた痕が赤く浮かび上がっているのが確認出来た。


「……気は済んだか」

「……ごめん」


声を出し過ぎたせいで喉はカラカラで、既に掠れていた。撫でたまま問うと、ヨウはギュッと背中に腕を回したまま謝ってきた。どうしていきなりこんな風になったのか全く分からない。それにしても発情期だったら一発で孕んでいただろうな、俺…。ナカからトクトクと白濁が垂れていくのを感じながら聞く。


「…もしかして発情期だったのか?それなら早く言ってくれれば良かったのに」
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