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10 孤児院訪問
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馬車で向かった先は王都区外の田園地帯に、孤児院はあった。
馬車を門前に停めると、殿下は「ここで待っていろ」と建物へ向かっていった。
私は頬杖をつきつつ、馬車の窓から殿下が建物へ入っていくのを見届ける。
話したいう割に別になんてことはない世間話ばかりしていたけど……本当にどうしたのかしら。
と、六歳くらいの女の子が建物から出てきた。
その子は、地面をみながらこちらに向かって歩いてくる。
あんな小さな子が一人で大丈夫かしら。
さすがに心配になった私は馬車を出る。
「下ばかり見て歩いていると、危ないわよ」
女の子はきょとんとした顔で見るが、すぐに興味を失ったみたいに地面を見る。
「何をしているの?」
「ありぃ」
「ああ……アリ、ね」
確かにぞろぞろとアリが行列を作っている。
「面白いものを見せてあげるわ」
「んー?」
地面に落ちていたチョークの切れっ端を拾いあげると、行進するアリたちを囲うように円を描いた。すると、アリたちがチョークの輪の中に閉じ込められでもしたみたいに外に出られず、わたわたと慌てた。
「わあ!」
女の子が目を輝かせる。
「面白いでしょ?」
「貸してー!」
「どうぞ」
チョークを渡すと、私がしたみたいに色々な円を描いて遊ぶ。
チョークで描いた輪っかを手で消すと、アリたちはまごつきながらも、もう一度行列を作り直す。
「サリー、どこーっ!」
十歳くらいの女の子と男の子が建物から出てくる。
「ここよ」
私が手を挙げると、はっとした顔で二人が駆け寄ってきた。
「駄目じゃない。勝手に外に出たら」
「何かあったらどうするんだ」
「アリに興味津々みたい」
私が笑いかけると、二人は顔を見合わせる。
「あの、あなたは……?」
「殿下のお知り合いですか?」
「殿下の友人よ」
「そうなんですね! し、失礼いたしました!」
「いいのよ」
「サリー、行こうっ」
少女が、サリーの手を引くが、サリーはもう一方の手で私のスカートの裾を掴んで離さない。
「な、何してるんだ。服が汚れるだろ!?」
少年が慌てて手を振りほどかせようとするが、サリーは「いやぁっ」と涙目になって意地でも離そうとしない。
「いいわ。私も一緒に家に入るから。行きましょう」
「いいんですか?」
「だって、そうでもしないと離してくれなさそうだもの」
「すみません」
少年と少女にぺこぺこと頭を下げられて恐縮しつつ、私たちは建物に入る。
建物に入ってすぐ右手が広い部屋になっていて、そこに十人前後の子どもたちがいた。
「こんにちは」
「こ、こんにちは」
「私は、オリヴィエ。殿下はどこ?」
「殿下は今、先生と話してます」
「そう。じゃあ、お話が終わるまで、待たせてもらっていい?」
子どもたちはおずおずと頷く。
初対面の私に緊張しているみたいね。
私はテーブルの上にあった正方形の紙に目を留めた。
「この紙、使ってもいい?」
「は、はい」
私は紙を折っていく。私が何を作っているのか気になったのか、子どもたちが一人、また一人と集まってくる。
「できたわ。これは何でしょう」
「鳥だ!」
「すごい!」
「これは、ツルという鳥よ。東大陸の北の方で見られるの」
「作り方、教えて下さい!」
「僕も!」
「私も!」
「みんな、慌てないで。ちゃんと教えてあげるわ」
私は子どもたちを落ち着かせ、折り鶴教室を開いた。
まさか回帰前に東大陸で学んだことがこんな形で役立つなんて。
折り紙という文化は西大陸にはなかったから、紙で様々なものを表現できることに、とても驚いたものだ。
ロイドは一銭にもならないのによくやる、と折り紙に熱中している私に呆れていたけど、楽しいんだからしょうがないわ。
「あらあら、みんな、賑やかねえ」
おっとりとした声に振り返った。
子どもたちは「先生!」と中年女性の元へ駆け寄り、それぞれの子どもたちが作った折り鶴を見せる。
「あら、あなたは?」
「オリヴィエです。殿下の婚約者です」
「失礼いたしました! 子どもたちが何か失礼を……」
「そんなことはありません。とても礼儀正しい子どもたちです」
「オリヴィエ、どうして」
先生に続いて部屋に入ってきた殿下が驚いた顔で、私を見てくる。
「殿下、申し訳ありませんが、もう少し待っていてくれますか。子どもたちにあといくつか折り紙を教えたいので」
「お、おり……?」
「殿下もいかがですか。ご一緒に」
「あ、ああ」
折り紙を教え終わる頃には、日が西に沈みゆこうとしていた。
私は思わぬ長時間の滞在になってしまったことを先生に謝罪し、馬車に乗り込んだ。
「殿下。申し訳ありません。これからのスケジュールもあったはずなのに」
「いいや。施設を訪問する時はそれ以降の予定は入れないようにしているから」
「でしたら、安心いたしました」
「……それより、無理をしたんじゃないか?」
「そんなことありません。私も元気をもらえたように思えますから」
「そうか」
殿下は目を細め、微笑んだ。
「!」
こうして殿下の笑顔を見るのは本当に久しぶりだわ。
いつも私と一緒にいる時の殿下は顰め面で、不機嫌でいらっしゃったから。
もちろん、その原因は私の傲慢させいだったのだけど。
「殿下は昔から子どもたちのことを気に掛けていらっしゃいますね」
「誰もとりこぼさぬ国を作りたいんだ」
そうだったわ。
殿下は常々そう仰られていた。
でも私は全くそんなものには無関心で、どうして下々のために私と過ごせる時間を犠牲にするのかといつも腹を立て、殿下の言葉に耳を傾けようともしなかった。
「夢物語と父上や母上にはよく言われるが……理想を抱くからこそ、現実をそれに近づけようと努力ができる。綺麗事だとどれほど言われようとも、まずは理想を抱かねば何も始まらない」
「その通りだと思います」
「本当か?」
「はい」
「だが現実はなかなかうまくいかない。子どもたちに教育を受けさせたいと言っても、大臣ひとり、うまく説得できない。孤児に教育をして一体何の役に立つのか、と。手に職をつけられれば施設を出た後も自立してやっていける、そうなれば税収という形で国に貢献してくれると言っても、言葉だけで説得力に欠けると言われるだけ。そうかと言って証明するには、時間はもちろん、莫大な資金がかかる……」
殿下は一人で戦っておられたのね。
全く知らなかった。
いいえ、言葉が正しくないわね。
知ろうともしなかった。
これでは愛想を尽かされるのも当然だわ。
私が見ていたのは、関心があったのは、王太子妃になる将来の自分ことだけ。
こんな私より、ミリエルのほうがよほどうまく王太子妃をやれるでしょうね。
「ではご自身で、お金を集められてはいかがでしょうか?」
「集める? いいか、かなりの金額なんだ。それこそ、大臣たちにかけあって確保しなければならないほどの……」
「貴族や富裕な人たちに招待状を送り、寄付をしてもらうためのパーティーを開催するんです」
「きふ……?」
「事業やイベントなどを催すのに必要な資金を集めることを、寄付と言うんです」
「そんなことができるのか?」
「民間ではそういった方法で、イベントを開催することがあるんです」
「初耳だな……」
確かにまだ一般的な方法ではない。
「だが貴族や商人たちは自分の特にならないことはしないだろう。施設の子どもたちを助けたところで一文の得も……」
「ですから参加者には殿下の、もう使わなくなったり、必要のない私物を競り合ってもらうんです。それで集まったお金を施設の子どもたちのために使えばいいのです。オークション、というものです」
「オークション……。だが、中古の品を買うだろうか。ものが必要であれば、自分たちで調達すればいい」
「そこら辺にあるものではなくて、殿下の私物ですもの。この国の一流の職人の手によって作られ、さらに殿下が使ったという価値があるものですから。試してみる価値はあるかと」
「分かった。やってみよう。君がこんなアイディアをくれるなんて想像もしていなかった。ありがとう」
ありがとう。
殿下から頂いた初めての感謝の言葉に、唖然としてしまう。
「どうかしたか?」
「い、いいえ、何でも。がんばりましょう」
殿下の顔色は先程とは比べものにならないくらい良くなっていた。
いずれ破棄される婚約だろうけれど、殿下に協力していけないことはないわよね。
貴族が国を出ていくには、陛下の許しが必要。
殿下に口添えしていただければば許可も出やすいはず。
恩を売る、という言い方はあまりに打算的すぎるけれど、誰も損をしないのだからいいわよね?
馬車を門前に停めると、殿下は「ここで待っていろ」と建物へ向かっていった。
私は頬杖をつきつつ、馬車の窓から殿下が建物へ入っていくのを見届ける。
話したいう割に別になんてことはない世間話ばかりしていたけど……本当にどうしたのかしら。
と、六歳くらいの女の子が建物から出てきた。
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「面白いでしょ?」
「貸してー!」
「どうぞ」
チョークを渡すと、私がしたみたいに色々な円を描いて遊ぶ。
チョークで描いた輪っかを手で消すと、アリたちはまごつきながらも、もう一度行列を作り直す。
「サリー、どこーっ!」
十歳くらいの女の子と男の子が建物から出てくる。
「ここよ」
私が手を挙げると、はっとした顔で二人が駆け寄ってきた。
「駄目じゃない。勝手に外に出たら」
「何かあったらどうするんだ」
「アリに興味津々みたい」
私が笑いかけると、二人は顔を見合わせる。
「あの、あなたは……?」
「殿下のお知り合いですか?」
「殿下の友人よ」
「そうなんですね! し、失礼いたしました!」
「いいのよ」
「サリー、行こうっ」
少女が、サリーの手を引くが、サリーはもう一方の手で私のスカートの裾を掴んで離さない。
「な、何してるんだ。服が汚れるだろ!?」
少年が慌てて手を振りほどかせようとするが、サリーは「いやぁっ」と涙目になって意地でも離そうとしない。
「いいわ。私も一緒に家に入るから。行きましょう」
「いいんですか?」
「だって、そうでもしないと離してくれなさそうだもの」
「すみません」
少年と少女にぺこぺこと頭を下げられて恐縮しつつ、私たちは建物に入る。
建物に入ってすぐ右手が広い部屋になっていて、そこに十人前後の子どもたちがいた。
「こんにちは」
「こ、こんにちは」
「私は、オリヴィエ。殿下はどこ?」
「殿下は今、先生と話してます」
「そう。じゃあ、お話が終わるまで、待たせてもらっていい?」
子どもたちはおずおずと頷く。
初対面の私に緊張しているみたいね。
私はテーブルの上にあった正方形の紙に目を留めた。
「この紙、使ってもいい?」
「は、はい」
私は紙を折っていく。私が何を作っているのか気になったのか、子どもたちが一人、また一人と集まってくる。
「できたわ。これは何でしょう」
「鳥だ!」
「すごい!」
「これは、ツルという鳥よ。東大陸の北の方で見られるの」
「作り方、教えて下さい!」
「僕も!」
「私も!」
「みんな、慌てないで。ちゃんと教えてあげるわ」
私は子どもたちを落ち着かせ、折り鶴教室を開いた。
まさか回帰前に東大陸で学んだことがこんな形で役立つなんて。
折り紙という文化は西大陸にはなかったから、紙で様々なものを表現できることに、とても驚いたものだ。
ロイドは一銭にもならないのによくやる、と折り紙に熱中している私に呆れていたけど、楽しいんだからしょうがないわ。
「あらあら、みんな、賑やかねえ」
おっとりとした声に振り返った。
子どもたちは「先生!」と中年女性の元へ駆け寄り、それぞれの子どもたちが作った折り鶴を見せる。
「あら、あなたは?」
「オリヴィエです。殿下の婚約者です」
「失礼いたしました! 子どもたちが何か失礼を……」
「そんなことはありません。とても礼儀正しい子どもたちです」
「オリヴィエ、どうして」
先生に続いて部屋に入ってきた殿下が驚いた顔で、私を見てくる。
「殿下、申し訳ありませんが、もう少し待っていてくれますか。子どもたちにあといくつか折り紙を教えたいので」
「お、おり……?」
「殿下もいかがですか。ご一緒に」
「あ、ああ」
折り紙を教え終わる頃には、日が西に沈みゆこうとしていた。
私は思わぬ長時間の滞在になってしまったことを先生に謝罪し、馬車に乗り込んだ。
「殿下。申し訳ありません。これからのスケジュールもあったはずなのに」
「いいや。施設を訪問する時はそれ以降の予定は入れないようにしているから」
「でしたら、安心いたしました」
「……それより、無理をしたんじゃないか?」
「そんなことありません。私も元気をもらえたように思えますから」
「そうか」
殿下は目を細め、微笑んだ。
「!」
こうして殿下の笑顔を見るのは本当に久しぶりだわ。
いつも私と一緒にいる時の殿下は顰め面で、不機嫌でいらっしゃったから。
もちろん、その原因は私の傲慢させいだったのだけど。
「殿下は昔から子どもたちのことを気に掛けていらっしゃいますね」
「誰もとりこぼさぬ国を作りたいんだ」
そうだったわ。
殿下は常々そう仰られていた。
でも私は全くそんなものには無関心で、どうして下々のために私と過ごせる時間を犠牲にするのかといつも腹を立て、殿下の言葉に耳を傾けようともしなかった。
「夢物語と父上や母上にはよく言われるが……理想を抱くからこそ、現実をそれに近づけようと努力ができる。綺麗事だとどれほど言われようとも、まずは理想を抱かねば何も始まらない」
「その通りだと思います」
「本当か?」
「はい」
「だが現実はなかなかうまくいかない。子どもたちに教育を受けさせたいと言っても、大臣ひとり、うまく説得できない。孤児に教育をして一体何の役に立つのか、と。手に職をつけられれば施設を出た後も自立してやっていける、そうなれば税収という形で国に貢献してくれると言っても、言葉だけで説得力に欠けると言われるだけ。そうかと言って証明するには、時間はもちろん、莫大な資金がかかる……」
殿下は一人で戦っておられたのね。
全く知らなかった。
いいえ、言葉が正しくないわね。
知ろうともしなかった。
これでは愛想を尽かされるのも当然だわ。
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こんな私より、ミリエルのほうがよほどうまく王太子妃をやれるでしょうね。
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「きふ……?」
「事業やイベントなどを催すのに必要な資金を集めることを、寄付と言うんです」
「そんなことができるのか?」
「民間ではそういった方法で、イベントを開催することがあるんです」
「初耳だな……」
確かにまだ一般的な方法ではない。
「だが貴族や商人たちは自分の特にならないことはしないだろう。施設の子どもたちを助けたところで一文の得も……」
「ですから参加者には殿下の、もう使わなくなったり、必要のない私物を競り合ってもらうんです。それで集まったお金を施設の子どもたちのために使えばいいのです。オークション、というものです」
「オークション……。だが、中古の品を買うだろうか。ものが必要であれば、自分たちで調達すればいい」
「そこら辺にあるものではなくて、殿下の私物ですもの。この国の一流の職人の手によって作られ、さらに殿下が使ったという価値があるものですから。試してみる価値はあるかと」
「分かった。やってみよう。君がこんなアイディアをくれるなんて想像もしていなかった。ありがとう」
ありがとう。
殿下から頂いた初めての感謝の言葉に、唖然としてしまう。
「どうかしたか?」
「い、いいえ、何でも。がんばりましょう」
殿下の顔色は先程とは比べものにならないくらい良くなっていた。
いずれ破棄される婚約だろうけれど、殿下に協力していけないことはないわよね。
貴族が国を出ていくには、陛下の許しが必要。
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