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暗記の王3②

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問題文が読まれる

“「赤」”

そこでボタンが押される。

「は、はやすぎる!答えは何でしょうか?」

「赤」

「正解です。何故分かったんでしょうか?」

「先が見えたんです。この問題がどんなふうに続いていくのか。」

「どのように続くんですか?」

「それは、「赤」と「青」で、朱色といえば黄色とどちらを混ぜたらなる色でしょう。というクイズです。」

「少し見えただけで、それを正解するなんて‥凄い凄すぎる‥。」

「ありがとうございます。今まで暗記を続けてきた介がありました。」

すると、会場からブーイングが。

「問題文暗記なんてするな。意味がない。知識でじゃないと使えない。」

すると、男は言った。

「全試合とったあと、またこう言おう。終わり良ければ全て良し。」

「第三回の試合時、この問題が出た。その時、チャンピオンの能力を落とさせた。ブーイングによって。過程がどうであれ、勝者は祝福される。」

あたりは静かになる。

「自分はこの試合にすべてをかけているんだ。そのつもりでどんな手を使っても暗記してきたし、今ここに立っている。」

その迫力に圧倒された。

それから時は進んで、最後の1問に‥。

“猫が”

「お~っと、押したのは真世さんだ~!最後の1問だからかけに出たのか~?」

「コタツ!」

不正解音のあと、すぐにボタンが押される。

「正解はちょっかい。残念ながらコタツから猫を答える問題はあっても、逆はまだ発見されていません。」

「つ‥強い‥強すぎる!この男に勝ち目はないのか~? 

一度も他のプレイヤーに正解させることなく勝ってしまった!」
 
司会者はマイクを握りしめた。

「ありがとうございます。」

「過去の優勝者達を合わせたような強さですよ。」

「そうですか?ありがとうございます。頑張ってきた介がありました。」

それから、彼は順当に勝ち進め、優勝を手にした。

そして、彼が発した言葉‥。

「終わり良ければ全て良し。」

第五回はそれをもって決着した。

そして、それを見た男たちは心の中で思った。

この男に勝てるものはいない。

長い間トップであり続けるだろうと‥。

そんな予感をこの試合から─────────
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