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本章1 ウォータリア編

籠の鳥82

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公園の少し小高い山の下腹部に空いたトンネルに身を隠してなんとか
木々たちから退避できたが外ではまだ木々たちが揺らめいている、

「なんとか逃げれたが」

ミニブラック
「……」

「どした?」

ミニブラック
「何か見られてる気がする」

「ん?」

ミニブラック
「アレ」

そこには公園とかにある黒く煤けたようなカエル型の滑り台が鎮座していた。

「まさか…」

ギロ

気のせいではない…確かに目が動いた!
すると急に天高く飛び上がり穴の前まで飛んできた!
そして今にも長い舌で俺たちを捕えようとしている!

「逃げろ!」

反対側の穴から急いで飛び出ると今度は目の前にあった小川からなにか蠢く緑の黒い藻のようなものが湧き上がってくる!

「上だ!」

慌ててミニブラックの手を取り小高い山を登り、その勢いで山を下り反対側のカエル滑り台の背中に飛び乗り、滑り台を滑降してフェンスを駆け上り公園の向こうに見えた住宅街へと逃げ込んだ、そして大きな桜の木がある長屋の庭へと逃げ込んだ。

「なんなんだよ」

ミニブラック
「腕が引きちぎれる」

「ああ、すまん……!!!」

ミニブラックの肩を見るとそこには赤黒い血?が滴り落ちていた!

「ええええ!!ごめん、すぐ回復薬を」

ミニブラック
「違うわよ、アレが投げたの」

そこには民家の家庭菜園に生えていたミニトマトが例のごとく実を投げつけてきていた、

「それだけじゃないわ、アレ」

指さした方向にはまだ緑色のイガイガの実をつけた栗の木がウネウネと動き出していた、

「アレはやばい!!!逃げるぞ」

草むらをかき分けて砂利道に出ると急に黒く変色桜の花びらがまとわりついてきた、

「くっそ」

慌てて花びらを振り落としていると遠くからなにやら声が聞こえて来た、

わっしょい
わっしょい わっしょい

やっとの思いで花びらを落とした目の前には祭りの法被を着た屈強な男たちが赤い目をして高速でお神輿を担いでツッコんでくるところだった!

「うおおおお!」

そのまま神輿の集団に流されるように狭い道へと運ばれそのままもみくちゃになりながら気づいたときには神社のようなところについていた、

「くっそHPが半分以上減ってるぞ、ミニブラック大丈夫か」

ミニブラック
「最悪な気分」

「それにしてもココはどこかでみたことあるような……」

いろいろ木々がなぎ倒されてまるで台風の後ような状態になっている、
するとミニブラックが急に

ミニブラック
「あそこ」

そこにはあの猫とうつ伏せに倒れてる半透明な女性が……
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