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僕のHな食事計画♡
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僕はさっきから、レイ兄さまの書斎の前を行ったり来たりしていた。
それから、勇気を振り絞ると、レイ兄さまの書斎のドアをノックする。
「どうぞ」
レイ兄さまの声が中から響き、僕は小さな体で重い重い書斎の扉をギギギと全身で押し開けると、真っ白いスーツを着たレイ兄さまが、黄金のレリーフの施された執務机で書類を書いていた。
兄さまが顔を上げると金色の髪がハラリと揺れる。
「リト、どうしたの?」
動かしていた羽ペンを止めて、にっこりと優しくレイ兄さまは微笑む。
「ぼ、僕、お小遣いが欲しくて……」
もじもじしながらそう言うと、レイ兄さまは美しい眉を寄せて、困惑の表情を浮かべる。
「この間リトには1万ドラキュマルクをあげたと思うのだけど? 何か欲しいものがあるなら、買ってあげるから言いなさい」
―リト、何が欲しいの?
とレイ兄さまに尋ねられて、僕は用意していた台詞を恐る恐る口に出す。
「に、日本円が欲しいの。えんぴつとかボールペンとかノートとか、日本製の、ぶ、文房具を買おうと思って! 勉強に使うから!」
“勉強に使う”
の部分を僕は強調して兄さまに訴える。
「それなら私がリトのために特注で作らせよう」
「兄さま忙しいし、す、すぐ使うから自分で買いに行きたいの!」
人間の着る水着が欲しい、とは正直に言えなかった……
レイ兄さまは気難しそうな表情で腕を組んで暫く考え込んで、それから椅子から立ち上がる。
(や、やっぱりダメなのかな……?!)
ドキドキしている僕の目の前を横切り、レイ兄さまは壁を埋め尽くすような、大きな本棚に近づくと、赤い表紙の本を抜き取り、その奥にある隠れたスイッチをカチリと押す。
すると、ギギギと音を立てて本棚が動き、奥から大きな金庫が現れた。
兄さまは、金庫のダイヤルをカチリカチリと動かすと、扉をあけて、中からお札の束を一つ取り出す。
「リト、無駄使いをしてはいけないよ」
そう言って、白い帯のついた日本円紙幣の束を僕に手渡してくれた。
「あ、ありがとう!レイ兄さま!」
僕は大きな声でお礼を言うと、レイ兄さまの部屋を飛び出す。
部屋に戻って、ドキドキしながらお札を数えると、10000円と書かれたお金が百枚あった。
水着って、いくらするんだろう?!
これで足りるのかな?
もし、スイミングクラブの会員になるんなら、会費も払わないといけない。
これじゃ、全然足りないような気がした。
とにかく一度買い物に行ってみよう……
翌日、僕は日本円の束を握りしめて日本のデパートに買い物に行ってみた。
水着売り場でカッコイい水着を見つけて、恐る恐る値札を見ると、驚くほど安くて、安心してレジに持って行き、それからアリバイ用に文房具もいくつか買う。
準備は万端だった。
あとはスイミングクラブに入会するだけだ。
僕はカレンダーに印された次のローレンシア会議の日をチェックして、その日を指折り数えて、楽しみに待ち続けた。
それから、勇気を振り絞ると、レイ兄さまの書斎のドアをノックする。
「どうぞ」
レイ兄さまの声が中から響き、僕は小さな体で重い重い書斎の扉をギギギと全身で押し開けると、真っ白いスーツを着たレイ兄さまが、黄金のレリーフの施された執務机で書類を書いていた。
兄さまが顔を上げると金色の髪がハラリと揺れる。
「リト、どうしたの?」
動かしていた羽ペンを止めて、にっこりと優しくレイ兄さまは微笑む。
「ぼ、僕、お小遣いが欲しくて……」
もじもじしながらそう言うと、レイ兄さまは美しい眉を寄せて、困惑の表情を浮かべる。
「この間リトには1万ドラキュマルクをあげたと思うのだけど? 何か欲しいものがあるなら、買ってあげるから言いなさい」
―リト、何が欲しいの?
とレイ兄さまに尋ねられて、僕は用意していた台詞を恐る恐る口に出す。
「に、日本円が欲しいの。えんぴつとかボールペンとかノートとか、日本製の、ぶ、文房具を買おうと思って! 勉強に使うから!」
“勉強に使う”
の部分を僕は強調して兄さまに訴える。
「それなら私がリトのために特注で作らせよう」
「兄さま忙しいし、す、すぐ使うから自分で買いに行きたいの!」
人間の着る水着が欲しい、とは正直に言えなかった……
レイ兄さまは気難しそうな表情で腕を組んで暫く考え込んで、それから椅子から立ち上がる。
(や、やっぱりダメなのかな……?!)
ドキドキしている僕の目の前を横切り、レイ兄さまは壁を埋め尽くすような、大きな本棚に近づくと、赤い表紙の本を抜き取り、その奥にある隠れたスイッチをカチリと押す。
すると、ギギギと音を立てて本棚が動き、奥から大きな金庫が現れた。
兄さまは、金庫のダイヤルをカチリカチリと動かすと、扉をあけて、中からお札の束を一つ取り出す。
「リト、無駄使いをしてはいけないよ」
そう言って、白い帯のついた日本円紙幣の束を僕に手渡してくれた。
「あ、ありがとう!レイ兄さま!」
僕は大きな声でお礼を言うと、レイ兄さまの部屋を飛び出す。
部屋に戻って、ドキドキしながらお札を数えると、10000円と書かれたお金が百枚あった。
水着って、いくらするんだろう?!
これで足りるのかな?
もし、スイミングクラブの会員になるんなら、会費も払わないといけない。
これじゃ、全然足りないような気がした。
とにかく一度買い物に行ってみよう……
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