【R18】Hで淫らなボクの夏休み!【完結】

瀬能なつ

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ロミオの純情

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『授業が終わったら、音楽ルームの、No.3の部屋に来て』

 先輩からメールを受け取った美雨は、放課後に早速、音楽ルームへと向かった。

(音楽ルーム、ここかな?) 

 金色のプレートで、「音楽ルーム」と書かれた扉をそっと開けると、ふかふかの緋色の絨毯の上に、猫足のソファや大理石のローテーブルが配置され、脇には豪華なフラワーアレンジメントが飾られている格調高い雰囲気の部屋に、美雨は少し緊張しながら足を踏み入れる。

 その華やかなサロンスペースには、既に何人かの生徒がいて、楽譜を片手に寛いで談笑していた。

 サロンスペースの奥は、防音の個別ルームになっていて、ここで好きなだけ楽器を演奏して練習する事が出来るのだ。

 学院では幼少からバイオリンやピアノを嗜む生徒が多く、音楽ルームは常に満室で、人気の場所だった。

「えーと、No.3、No.3…… 」

 美雨はキョロキョロしながら、部屋を探す。

「あった!」

 金色の装飾文字で、NO.3と書かれた部屋の前に立つと、扉の小窓から、中にいる先輩の姿が見えた。

 先輩はスタインウェイのグランドピアノに向かいながら、熱心に楽譜に書き込みをしていた。

 夢中で作曲をしている、その端正な先輩の横顔を、美雨は暫く眺めつづける。

 こうやってみると、先輩はまったく手の届かない、遠い世界の人に見えた。

 話しかけるのも戸惑うほど、遠い人……

 先輩は、音楽家として、いつかは世界へと羽ばたいてゆく人だ。

 そんな先輩の隣に、僕はいつまで一緒にいられるのだろうか?

 何の取り柄もない平凡な僕は、いつまで先輩の隣にいていいの?

 ふと、涙が零れそうになるのを、美雨は必死で我慢する。

 泣き顔で先輩に会う訳にはいかない……

 その時、部屋の中の先輩がこちらに気がついて、おいでおいでと手を動かす。

 部屋の中に入ると、先輩はピアノを弾きながら、
「美雨、扉の鍵かけて!あと窓のカーテン閉じて!」
 と叫ぶ。

 美雨は言われた通りに鍵をカチャンとかけて、 天鵞絨ビロードの赤いカーテンをピタッと閉じると、部屋は外から視界が遮られて、完全に密室になった。

 美雨がピアノを熱心に弾いている先輩の背中へとまわると、
 不意に先輩が立ち上がって、美雨の体を腕の中に抱き込む。

「遅かったね、美雨。僕は待ちくたびれたよ」
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