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お勉強 1

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柚琉視点

「しぇんしぇ?」
「先生、だよ」
「…やら」
お昼寝から起きたら夏にぃにがいていっぱい遊んでたのに終わりにされちゃった。
「柚。柚はね、夏みたいに学校に行かないことになったからおうちでお勉強するんだよ。だから先生を呼ぶの」
「あそんでくれる?」
「お勉強するの」
「ぼくあそびたい」
「…柚にはまだ厳しい…かな」
なんで?
なんで遊ぶのダメなの?
いつもはいっぱい遊んでねって言うのになんでダメなの?
「ごめんね、もう遊んでもいいよ」
「なおにぃには?」
「…ちょっとまだお仕事しなきゃ」
しゅーん。
直にぃにとも遊びたかったな。
「なつにぃに」
「ん?どうしたの?」
「ぎゅーして」
「いいよ、ほらおいで」
夏にぃには腕を広げて待っていてくれた。
その中にすっぽりと収まってしまう小さな僕の体。
「しらないひとこあい」
「大丈夫だよ。夏…はついててあげられないか。他のにぃにが付いててくれるよ(多分)」
「やー!!」
やだやだ!!
「うーん…」







































「はじめまして」
「うー」
僕はパパの足に隠れてちょっとだけ顔を出して唸った。
「…柊二…?人見知りとは聞いたけど…聞いてた以上に酷いんだけど」
「あー…柚、この人が柚の家庭教師をしてくれる椎名だよ。ご挨拶できる?」
「ぅ…やー!!やぁぁ!!」
パパは僕を引き剥がしてその人の前に置いた。
「ぱぱぁ!!」
「…パパって呼ばせてんのか」
「悪いか」
「いやまぁ気持ちはわからなくもないけど…」
僕はパパの元へ戻るともう離されないようによじ登ってしがみついた。
「柚…もう置いてかないから、ぎゅーってしていいから降りておいで?背中に乗ってるとパパ顔見えないよ…」
「もうしない?ぎゅーする?」
「するよ」
1回降りてパパに抱っこしてもらった。
「甘えただな…マンツーマンは厳しいか。お前か奥さんのどちらかが同席するのは可能か?」
「んー…僕は何度か外に出るけど雫なら…?」
「んじゃお願いしておいてくれ。どうせその様子なら硬い椅子とかも座ったことないんだろ?ソファーに2人がけでもいいから話を聞けるようにしてくれ」
「分かった。一部屋整えておく」
にゅー?
ママ一緒?
ママ一緒にいる?
じゃあ頑張るっ!!
「ままいっしょ?ぼくがんばるー!!」
「え?…昨日の説得は一体…」
「ままにほめてーってするのっ!!いいこいいこしてもらうー」
よしよししてもらうのっ!!
ママにぎゅーってしてもらうー。
「ぬいいっしょ?」
「「え?」」
「ぬいいっしょだめ?」
「ぬいってなんだ?」
「柚のぬいぐるみ達の事だよ…許可してやってくれない?精神安定剤も兼ねてるから…」
「あ…あぁ…それはいいけど」
わーい!!
どのこがいいかな?
みーんな連れていこうかな?
みんなもお勉強したいかな?
「今日は顔見せだけだから遊んでおいで」
「はーいっ!!おにわいってくるー」
「迷子にならないようにね」
「…」
「そこははーいって言って!?」
メイドさん探してくるー。
お庭でお人形遊びするの。
僕のおやつも持ってこよー。
「柚!?はいは!?いつもの元気なお返事は!?」
迷子じゃないもーん。
探検してただけだもーん。
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